この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 伊吹の里」は、ドライブやアウトドアが好きな旅人にお勧めの車中泊スポット
「道の駅 伊吹の里」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第21回
登録日/2005年8月10日
筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2009.12.24
2010.03.14
2020.06.29
2022.06.12
道の駅 伊吹の里【目次】
「道の駅 伊吹の里」のロケーション
「道の駅 伊吹の里」は、その名の通り標高1,377メートルを誇る滋賀県の最高峰・伊吹山のドライブウェイゲートまで、クルマで15分ほどのところにある。
アウトドアが好きな京阪神在住者なら、一度や二度は登ったことがあると思うのだが、伊吹山は豊かな自然が残る、近畿の「日本百名山」のひとつだ。
夏には国指定天然記念物のお花畑に、350種類ともいわれる高山植物が咲き、それらを愛でながら軽登山が楽しめる。
ちなみに伊吹山は、古来から薬草の宝庫として知られ、平安時代には宮中へ献上されていた記録が残る。また織田信長も、伊吹山中に薬草園を開いていたという。
また「道の駅 伊吹の里」から約20キロ・クルマで30分のところには、我々世代が「奥伊吹スキー場」の名前で親しんできた、現在の「グランスノー奥伊吹」がある。
写真をずいぶん探したが、さすがに20世紀に撮ったものは見つからなかった(笑)。
こちらは「道の駅 伊吹の里」から約4キロのところにある「三島池」。
昔から水鳥の宝庫として知られ、琵琶湖では観察しづらい野鳥を探しに、筆者もよく足を運んだものだ。
この水鳥は「パンダガモ」の異名を持つ「ミコアイサ」。やたらと潜っては離れた場所に浮かんくるのを繰り返すため、写真で撮るには根気がいる。
いっぽう山岳信仰の霊場であった伊吹山では、平安時代後期から鎌倉時代初期に開かれたと伝わる太平護国寺に、僧侶や修験者が食料を確保するために、蕎麦の栽培を始めたという記録が残されている。
そのため地元では「日本そば発祥の地」をキャッチフレーズに、「在来種伊吹そば」の販売に力を注いでいる。
「道の駅 伊吹の里」の隣にある「そば処伊吹野」は、その名物のそばを食わせてくれる行列店で、週末は開店前から並ばないと入れない。
2020年にはそれを知らずに断念したが、2022年6月には教訓を生かしてリベンジに成功した。
オーダーしたのは「天ぷらおろし蕎麦」1380円。
おろしそばは、この地で古来より薬味として使われてきた、普通の大根の2倍の辛味を持つ特産品の伊吹大根を大胆に混ぜ、上からつゆをぶっかけていただく。
そばは二八でコシはそれほど感じなかったが、太めで食べごたえは十分。
それよりなにより、ツルッとザラッとが混じり合い、関西独特の甘みのあるつゆと絡まる食感が、たまらなくいい。
そこに天ぷらが「サクッ」と、絶妙の合いの手を入れてくるのが憎いねぇ~。
まさに「あっ」という間に完食。
しかも驚いたことに、ざるそばを食べた家内は筆者よりも早かった(笑)。よほど箸が進んだのだろう。
ただし注文してからそばを茹でるので、20分以上は待たされることを覚悟のうえで。
行くなら、待ち時間と食事時間を合わせて1時間半ほど見ておくほうが確実だ。
「道の駅 伊吹の里」の施設
「道の駅 伊吹の里」の駐車場はフラットだが、普通車の収容台数が30台しかないため、特に夏は涼を求めてくる車中泊客で夜間も混雑するようだ。
ただここは標高が170メートルしかないので、あまり涼しさは期待できないと思う。
幸いにも近くに規模の大きな道の駅があるので、トラックの利用は少ないようだが、筆者が車中泊した日は、代わりに早朝からバイクがひっきりなしにやってきため騒々しかった。
どうやらここは、ツーリング仲間との待ち合わせ場所になっているようだ。
落ち着いて車中泊ができるのは、岐阜県になるが「道の駅 池田温泉」だと思う。
「道の駅 伊吹の里」の24時間トイレは、駅舎と駐車場を挟んだ入口近くにある。
外観は古そうに見えるが、中はちゃんとウォシュレットになっていた。
さて。
こちらは「道の駅 伊吹の里」が力を入れている産直市場の様子。面積は狭いが、商品の陳列密度は高く、野菜もまずまず揃っている。
冷蔵コーナーには、琵琶湖ならではの珍味もある。
道の駅では、普通の弁当よりもこういうものの方が目を引くね。
軽食が中心の食堂の営業はランチタイムのみ。隣に「伊吹野」があるので、そばはメニューにはなかった。
なお2階は広い展望休憩室になっていた。
しかも自由に使える電子レンジと、可燃物のゴミ箱も置かれている。
今となってはここが昔は何だったのかわからないが、現時点の扱いは暫定的で、テナントに変わる可能性もありそうだ。
最後は「伊吹野」の反対側に隣接している「ミルクファーム伊吹」。
道の駅をくまなく見て歩いた後に食べたジェラードは、とってもおいしゅうございました。
ただ「伊吹野」ほどのインパクトはないね(笑)。
「道の駅 伊吹の里」の車中泊好適度チェック!
【プロの寸評】
現時点では駐車場が狭いうえに、敷地には事実上使用されていない施設があるなど、さすがに老朽感が隠せないのだが、米原市は2024年の着工に向けたリニューアルを計画しているようだ。
こここそ、モンベルが似合うのでは…(笑)。
道の駅 伊吹の里 オフィシャルサイト
「道の駅 伊吹の里」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
伊吹薬草の里文化センター
※約2.6キロ・クルマで5分
☎0749-58-0105
大人620円
12時30分~19時30分 (受付最終19時15分)・月曜日と祝日の翌日定休
コンビニ
ファミリーマートが約1キロのところにある。
スーパーマーケット
約2.2キロのところに「フレンドマート山東店」がある。
「道の駅 伊吹の里」のアクセスマップ
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