この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 猪苗代」はRVパークを併設している道の駅だが、お金を払ってまで利用しようとは思わない。
道の駅 猪苗代【目次】
「道の駅 猪苗代」のロケーション
「道の駅 猪苗代」のすぐ近くにある猪苗代湖は、琵琶湖、霞ケ浦、サロマ湖に次ぐ日本で4番目に広い湖で、福島県のほぼ中央に位置している。
毎年10月になると、400羽を越えるハクチョウが湖の北岸一帯に渡来し、4月までの半年以上をこの地で過ごすことから、「猪苗代湖のハクチョウおよびその渡来地」として、国の天然記念物に指定されている。
そして猪苗代といえば、この先生。
現在の1000円札に描かれている野口英世は、アメリカのロックフェラー医学研究所を拠点に世界で活躍し、ノーベル賞の候補にも挙がった黄熱病の権威だ。
しかしその研究中に自らが感染し、1928年(昭和3年)に西アフリカのアクラ(ガーナ共和国)で51歳の生涯を閉じてしまう。
道の駅の近くには博士の生家と、その隣に建てられた「野口英世記念館」がある。
「道の駅 猪苗代」の施設
晴天であれば、建物のうしろに大きく磐梯山が見えているのだが、取材した日はあいにくの雨で、残念ながらその景色は見られなかった。
「じゃらん」が毎年実施している「全国道の駅満足度ランキング」の2019度において、「道の駅 猪苗代」は全国4位に輝いている。
しかし筆者が思うところ、野菜直売所と観光情報コーナーを除けば、この道の駅は限りなく高速道路のサービスエリアに近い。
たとえば、明るく清潔な雰囲気が漂うフードコート。
食品だけでなく雑貨も充実している売店。
そのうえ可燃物のゴミ箱もしっかり用意されているのだから、若い子だけでなく中高年の旅人にも受けがいいのは当然だ。
ただ、道の駅に「旅の宿としての好適性」を求める筆者は、近くにある「道の駅 ばんだい」と「道の駅 あいづ」のほうを、ここより高く評価している。
とはいえ、「道の駅 猪苗代」を高く評価する理由が見つかるとしたら、それは駐車場の一画に設けられたRVパークだろう。
そう思い、今回はそれを確認するために来てみたのだが、残念ながら期待からはほど遠いものだった。
「道の駅 猪苗代」のRVパークは、大型車用の駐車区画の前で、トイレからも一番遠い場所に設けられている。
お金を払って利用するのに、それはないだろう。
「道の駅 猪苗代」の場合、皮肉にも電源さえ使わなければもっと条件の良い場所が選べるし、ゴミも普通に捨てられる。
いくら電源代込みの2030円でも、よほど電気が逼迫しない限り、このロケーションに泊まるのはもったいない。
それは、ここを見た車中泊の旅人全員が感じることだと思う。
我々はふだんからスーパーや百貨店のような、厳しい競争社会の中で「顧客満足度」を追求している店舗に慣れ親しんでいる。
サービスは施設を用意すること以上に、使う側の立場に立つことが大事だ。
RVパーク道の駅猪苗代 オフィシャルサイト
「道の駅 猪苗代」の車中泊好適度チェック!
「道の駅 猪苗代」の最寄りの温泉&買い物施設
道の駅にシャワールームがある。
3分200円、営業時間は9時〜17時30分まで。
※なお、10月頃〜春までは利用中止。
【最寄りの日帰り温泉】
レイクサイド磐光
※道の駅から約6キロ
☎0242-66-2711
大人800円
10時30分~18時(受付最終17時)・不定休
事前に当日の入浴が可能かどうかの電話確認要
コンビニ
約1.7キロのところにヤマザキYショップ、約2.4キロのところにセブン・イレブンがある。
スーパーマーケット
約2.5キロのところに、ヨークベニマルとリオンドールの猪苗代店がある。