「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 関宿」は、東海道五十三次の宿場町「関宿(せきじゅく)」にある道の駅。
道の駅 関宿 DATA
道の駅 関宿
〒519-1111
三重県亀山市関町新所674番地8
☎0595-97-8200
営業時間
9時~18時
年中無休
「道の駅 関宿」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第16回
登録日/2000年8月18日
「道の駅 関宿」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2011.08.07
2020.11.14
※「道の駅 関宿」での現地調査は2020年11月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年10月に更新しています。
道の駅 関宿【目次】
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「道の駅 関宿」のロケーション
「関宿」は、歌川広重(安藤広重)による浮世絵木版画の連作「東海道五十三次」に登場する47番目の宿場町で、1832年に東海道を初めて旅した後に描いたといわれているが、その作品からも往時の「賑わいぶり」が伺える。
東海道は将軍在所の江戸と天皇在所の京都を結ぶ日本の大動脈で、「五街道」と呼ばれた江戸時代の主要街道の中で、最重要視されていた。
「関宿」は、それより以前から愛発の関(越前国)・不破の関(美濃国)とともに「日本三関」に数えられ、670年頃に軍事上の目的で設置された「鈴鹿の関」をルーツに持つ。
なお、さらに詳しい「関宿」の紹介は以下の記事にまとめている。
さて。
2000年に開業した「道の駅 関宿」は、現代の東海道にあたる国道1号線沿いにある。
国道1号は東京都中央区の日本橋を起点に、神奈川県・静岡県・愛知県・三重県・滋賀県・京都府を経由し、終点となる大阪市北区の梅田新道に至る道で、旧東海道および京街道 (大坂街道)をほぼ踏襲している。
しかし残念なことに、「道の駅 関宿」の近くには、ほかにこれといった見どころはなく、さすがに「関宿」だけを目的にここで車中泊をするには、普通は間が持たないだろう。
だが「クルマ旅」という視点から線を伸ばせば、斬新な旅路も見えてくる。
例えば、「琵琶湖大橋」から「道の駅 関宿」までは1本道で、約60キロ・1時間半で到着できる。
関宿からは、無料の自動車専用道路「名阪国道(R25号)」で天理方面に進めば、日本100名城に数えられる「伊賀上野城」や、江戸時代に将軍家指南役としてひとつの時代を築いた柳生一族の里がある。
また時間に余裕があるなら、伊勢湾沿いを走って松坂経由で伊勢神宮に参拝することも可能だ。
そう考えると、「宿場」としての「道の駅 関宿」は、若者が云うほど使えない道の駅だとは思わない。
余談になるが…
「車中泊ブーム」の再来で、昨今は「道の駅の車中泊情報」をネット上に発信している人達がずいぶん増えてきた。
2007年頃に巻き起こった「第1次車中泊ブーム」の時代に比べ、圧倒的にネット環境が向上し、それを使いこなせる自由な時間の多い「若者のおひとりさま」が中心なのだから、当然といえば当然だ。
だが「道の駅 関宿」に関して云えば、その宿場町を歩いて見たという痕跡すら伺えないものもある。
おじさんからすれば、道の駅の名前になっている場所も見ないで、「いいも悪い」もあったもんじゃない(笑)。
筆者は、旅人にとって「車中泊」は「手段」にすぎず、なにがしかの目的があるからその地域に足を運び、「道の駅」があれば”旅の宿”として利用するというスタンスで、このサイトを書いている。
ゆえに少なくても「道の駅」の車中泊事情の前に、せめてロケーションの説明があって、「関宿とはそういうところか」と知ってもらうことから始めたいと考えるし、道の駅を含めた「車中泊スポットのガイド」については、そういうコンテンツを持つサイトが、Google検索のトップから並んでほしいと願うばかりだ。
「道の駅 関宿」の施設
「道の駅 関宿」の駐車場は概ねフラットで、車中泊に支障はなさそうだが、前を国道1号が通っているため、静寂さはそれほど期待できまい。
それより厄介なのは、ここにクルマを置いて「関宿」の散策に出かける人がいるので、休日の昼間はほぼ常時満車になっていることだ。
こちらの駐車場に道の駅から行けるようになっているので、第二駐車場かと勘違いしてしまうのだが、そうではなく「有料」なので注意しよう。
先に「関宿」を散策する人にお勧めなのは、「道の駅 関宿」から800メートルほど離れた場所にある無料の「観光駐車場」にクルマを停め、そこから散策をスタートすることだ。
ここにもトイレがあるので車中泊は可能なようだが、そこまでしなくても、夜になれば道の駅に停められる。
なおこの「観光駐車場」はナビでは探しにくいと思うので、設定する際はすぐ近くにある「亀山市関支所」を目印にするといい。
休日はその駐車場も観光客に無料開放されている。
こちらは「道の駅 関宿」の売店。
お会計のスタッフが、観光案內のコンシェルジュを兼任してくれた(笑)。
このあたりの特産品は「しぐれ」と呼ばれる「佃煮」で、具材はハマグリやアサリがメインで、お茶漬けによくあう。
また食堂では、四日市のソウルフード「とんてき」が食べられる。
「四日市のとんてき」は、分厚い豚肉をニンニクとともに濃い目のたれでソテーし、キャベツの千切りをたっぷりそえるのが基本だが、「道の駅 関宿」の定食は少し違っているようだ。
こちらは広々とした休憩所。
年季の入った畳が、20年の歳月を物語っている。ただしトイレは改修されてウォシュレットになっていた。
「道の駅 関宿」の車中泊好適度
「道の駅 関宿」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:屋外にあり、24時間利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:同上
さすがは元宿場町、畳の座敷といい、年季の入った可燃物のゴミ箱といい、旅人への愛を感じます(笑)。道の駅はこうでなくっちゃね!
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 関宿」に最寄りの温泉&買い物施設
亀山温泉 白鳥の湯
(亀山市総合保健福祉センターあいあい)
☎ 0595-84-3311
大人300円
10時〜20時(受付最終19時30分)
コンビニ
1キロ以内にミニストップとファミリーマートがある。
スーパーマーケット
約700メートルのところに「デリカポイント三重関店」がある。
「道の駅 関宿」のアクセスマップ
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