この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
本当は最低ではなく、ベスト車中泊スポット。
暗くなってからこの道の駅を訪ねた人の多くは、写真の光景を見て「これのどこが道の駅なんや!」と怒りの声を顕にしたに違いない(笑)。
見た限り、駐車できるのはせいぜい3.4台… ロクな道の駅がない香川県だが、その中の「決定版」と誤解されてもしかたがないと強く思う。
だが、筆者のホームページには「四国のベスト車中泊スポット」にその名がある。しかし、それが間違いではないことが、まもなくわかるだろう。
まず、道の駅のまわりをよく見ると、こういう看板が立てかけてある。
そこで行ってみると、確かに駐車場はあるがトイレがない。
「なんや車中泊できないやんか」。と多くの人が諦めて、近くの「道の駅ふれあいパークみの」に移動をしているのだが、「観音寺市観光協会」のホームページにはこう書かれている。
「道の駅ことひき」は、広い駐車場と5カ所のトイレがある『琴弾公園』、観音寺市の伝統である「太鼓台」の展示や観光案内を行っている『観音寺市総合コミュニティセンター』『世界のコイン館・大平正芳記念館』で構成されている。
事実、道の駅からもう少し道なりに奥へ進むと、「琴弾荘」の前に広い無料駐車場が現れ、その前にはトイレがある。
実はここが穴場の車中泊スポットというわけだ。
サイトによっては「琴弾公園駐車場」と紹介しているかもしれないが、観光協会の「見解」に従えば、道の駅の駐車場でいいのだろう。
【最寄りの温泉】
琴弾廻廊 徒歩5分
最寄りのスーパーマーケットは、クルマで約3分の「マルナカ八幡店」。
最後にベスト車中泊スポットに選んだ理由だが、穴場の駐車場で温泉まで歩いて行ける利便性に加え、ここは景観が素晴らしい。
また水鏡で名を馳せた「父母ヶ浜」までは約8キロ。このことを知っていれば、写真の夕日を見た20分後には、グビッ!とビールがいただける(笑)。