この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
若い駅長が奮闘する、規格外の道の駅。
写真の日付を辿ると、筆者が初めてこの道の駅で車中泊をしたのは、2010年の11月。それから丸10年が過ぎた2019年11月に再びこの道の駅にやってきた。
外観は驚くほど変わらないのだが(笑)、駅長が代わった。その若者が破天荒で面白い。とりあえずは、この動画を見てみよう。
さて。2018年4月に、敷地にRVパークを開設したのは風の噂で聞いていた。
行ってみると「なんじゃ、これ~!」(笑)。
「RVパーク 香美の隠れ家ときめき矢田川ヴィレッジ」と名前はそれなりだが、そこには筆者が知る限り、日本でも屈指の部類に入る粗末なRVパークが広がっていた。聞けばポールは積雪時でも区画が分かるようにするための工夫らしい。
これで1泊1500円。しかも電源代は別途500円…
大半の人は、くるま旅のこのRVパークのサイトを見て来ると思うので、実態を見たら、上の段にある道の駅の駐車場で車中泊をすると思う。
だがオートパッカーにとって、ここは「悪くない」。
なぜならこのRVパークでは、車外にイス・テーブルどころかシェルターを出して自炊し、さらに焚き火をしてもOK。しかも薪はタダでくれる(笑)。
基本的にRVパークでは車外での自炊は禁じられているが、「全てがそうではない」。可否の判断は施設に委ねられているのが正解だ。本部に確認したから間違いない(笑)。
それどころか…
ここでは敷地を選んでキャンプを許可している。
これはバイクや自転車で旅をする人間には嬉しいサービスだ。余らせている芝生を有効活用しようともせず、赤字、赤字と嘆いている道の駅は、ここを見習えばいいのでは。
ちなみに、こちらは10年前の情報室。半分倉庫と化していた。
こちらが現在の情報室。
歌ではチャラけた一面も見せているが、やるべき仕事はきちんとしている。SNSを含めて、お金がなくてもできる手を、次から次へと繰り出す阿瀬駅長の行動力はたいしたものだ。
車中泊やキャンプに対して、好意的なのもいいね。
■最寄りの温泉
かすみ・矢田川温泉 約10キロ
☎ 0796-37-1126
入浴料:大人620円
営業時間:午前10時~午後9時 (午後8時30分までに入館)・水曜定休
最寄りのスーパーは、約14キロ・20分離れたフレッシュバザール香住パーク店になる。