「柳生の里」の魅力と見どころ【クルマ旅のプロが解説】

柳生の里 歴史と魅力
25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、奈良市の東北部に残る柳生新陰流発祥の地、「柳生の里」の歴史と見どころ及び駐車場を紹介ています。

「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊歴史旅行ガイド

巌流島

この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づきまとめた、『一度は訪ねてみたい日本の歴史舞台』をクルマで旅するためのガイドです。

車中泊で史跡めぐり【クルマ旅のプロが解説】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家が、クルマで日本の歴史舞台を旅したい人に向けての情報を発信しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。



~ここから本編が始まります。~

「柳生の里」は”時代劇好きのアラ還”にとって懐かしい、静かなる歴史観光スポット

柳生の里

柳生の里 DATA

柳生の里(旧柳生藩家老屋敷)
〒630-1237
奈良県奈良市柳生町155-1
☎0742-94-0002(柳生観光協会)
おとな350円
9時~17時(受付最終16時30分)
12月27日~1月4日 休館

柳生観光駐車場
収容台数43台・普通車1回600円

柳生の里の筆者の歴訪記録

※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。

2019.10.20

「武蔵の里」での現地調査は2019年10月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2026年2月に更新しています。

柳生の里【目次】

クモの巣

「柳生の里」はどこにあるの?

アラ還にとって、
柳生と云えば「十兵衛」

柳生一族の系譜

「宮本武蔵」と「柳生の里」

「柳生の里」の概要と見どころ

「柳生の里」の駐車場&アクセス

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「柳生の里」はどこにあるの?

「柳生の里」は、京都府と三重県の県境に近い、現在の奈良市の東北部に位置する山間にある。

マップを見れば分かるように、「忍者」で有名な「伊賀」と近接しており、「柳生一族」が徳川将軍家の隠密・情報収集網として伊賀忍者を配下にした、あるいは忍者そのものだったとも云われている。

実際に「柳生家」と「伊賀衆」に接点があったことは、歴史上確かだったようだ。

伊賀上野城

また築城の名手と謳われ、「柳生一族」と同様に「徳川家」の信望が厚かった「津藩」32万石の城主、「藤堂高虎」が建てた「伊賀上野城」からは約27キロ・40分ほどなので、行かれる際には合わせて周るといいと思う。

「伊賀上野城」は、あの「松尾芭蕉」の生家にも近い。

アラ還にとって、柳生と云えば「十兵衛」

出典:東映

さて。

昭和34年生まれの筆者の記憶に残る「柳生」といえば、剣をふるう姿が凛々しい無敵の隻眼(せきがん)剣士、「柳生十兵衛」だ。

写真は、今はなき「千葉真一」演じる「柳生十兵衛あばれ旅」のワンシーン。

徳川3代将軍「家光」の治世下、風雲渦巻く中仙道を舞台に、二手に分かれた巡検使たちが、行く手をはばむ反徳川派の野望を打ち砕くという、時代劇ではお決まりのストーリーだが、この「十兵衛」を鮮明に覚えているということは、たぶん見ていたんだろうね(笑)。

ちなみに主なキャストは、「千葉真一」「真田広之」「志穂美悦子」「樹木希林」で、放送されたのは、あの「北の国から」と同じ1982年。

なんと40年以上も前の話だ。

柳生一族の系譜

柳生の里

「柳生一族」を調べてみると、「十兵衛」よりすごいのは親父の「宗矩(むねのり)」で、それよりもっとすごいのが爺ちゃんの「石舟斎」こと「宗巌(むねよし)」だった。

柳生の里

祖父の「柳生宗巌」は、戦国時代に「松永久秀」に仕えていた武将だが、「久秀」は「織田信長」に逆らって滅ぼされ、「宗厳」は浪人となる。

その後「宗厳」は新陰流の開祖「上泉信綱」に出会い、その武芸の腕前に心酔して弟子入りし、柳生新陰流を創始した。

ちなみに「石舟斎」は入道後の号で、小説などではこちらで呼ばれることが多い。

柳生の里

1594年(文禄3年)、「宗厳」は「家康」に招かれ、五男の「宗矩」を連れて武芸を披露する。

それ以降「宗矩」は「家康」に側近として仕え、「関ヶ原の戦い」にも従軍して、大和国柳生に2千石を与えられた。

その後、柳生新陰流は「徳川家」の御流儀となり、「宗矩」は2代将軍「秀忠」と3代将軍「家光」の兵法師範を務めるなど、歴代の将軍からも厚い信頼を得る。

かくして加増を重ねた「宗矩」は、1万3千5百石の大和国柳生の初代藩主となり、譜代大名に名を連ねるに至った。

猿楽や華道、茶道にも通じていたという「宗矩」は、大名となるに相応しい人物だったといえるだろう。

その偉大な「宗矩」の家督を次いだのが、「十兵衛」の通り名で知られる「三厳(みつよし)」だ。

柳生新陰流

「三厳」もまた文武両道に長けた人物で、「家光」の小姓として仕えていたのだが、突然辞職して新陰流の研究に12年間没頭した後、諸国をめぐる旅に出る。

「三厳」は家督を継ぐ際に、父「宗矩」の言葉に従って弟たちに石高の一部を分与したため、身分は旗本となっていた。

その後、「三厳」の弟で柳生家3代目当主となる「宗冬」は、徳川4代将軍「家綱」の兵法師範に任命され、分与や相続、加増などを合わせて1万石に達したため、柳生家はふたたび譜代大名に復帰している。

しかし4代目当主「宗在(むねあり)」の代で「柳生家」の血統は途絶え、以降は養子を迎えて家督を相続している。

ただ石高に変化はなく、先祖代々から伝わる新陰流を継承していく形で「柳生家」は存続し、明治維新を迎えている。

「宮本武蔵」と「柳生の里」

テレビ朝日系で放送された「柳生十兵衛あばれ旅」と同様、もしくはそれ以上に「柳生の里」の名を世に知らしめたであろう作品が、2003年に放送されたNHK大河ドラマ「武蔵MUSASHI」だ。

出典:NHK

「武蔵MUSASHI」の中では、京で「吉岡清十郎」に敗れた「武蔵」が、「石舟斎」に手合わせを願って「柳生の里」を訪れ、実際に教えを授かっただけでなく、幼馴染みで恋人の「お通」もそこで一時期暮らすなど、親密な関係ぶりが描かれているのだが、どうやらそれは原作者「吉川英治」の”脚色”のようだ。

「宮本武蔵」と「柳生石舟斎」「柳生宗矩」が生きた時代は重なっているものの、両者に面識があったという証は未だ見つかっていない。

出典:NHK

ただ共通の知人として、僧侶の「沢庵宗彭(たくあん そうほう)」がいたことは事実で、そこを接点にストーリーを組み立てていったのだろう。

確かに「武蔵MUSASHI」の中で、「沢庵和尚」はキーマンとして描かれている。

「柳生の里」の概要と見どころ

柳生の里

明治の「版籍奉還」以降は、ごく普通の農村になった「柳生の里」だが、一族ゆかりの地は今もあちこちに残されている。

柳生の里

ここではその代表的な史跡を紹介しよう。

旧柳生藩家老屋敷

旧柳生藩家老屋敷

柳生藩の財政立て直しに尽力を注いだ家老・小山田氏の屋敷で、入館料は350円。

旧柳生藩家老屋敷

石垣には1841年(天保12年)に尾張石工が築いたと記されている。

旧柳生藩家老屋敷

1964年(昭和39年)に作家「山岡壮八氏」の所有となり、「柳生宗矩」の生涯を描いた1971年(昭和46年)放映の、NHK大河ドラマ「春の坂道」の構想はここで練られた。

その後は奈良市へ寄贈され、現在は中に柳生観光協会がある。

神護山芳徳禅寺

神護山芳徳禅寺

柳生家の菩提寺で、「柳生の里」が一望できる山上にある。

江戸時代初期の1638年に、「柳生宗矩」が父の菩提を弔うために、親交のあった「沢庵(たくあん)」和尚を招いて建立した。

柳生宗矩像

本堂には本尊の阿弥陀如来を中心に、「柳生宗矩像」と「沢庵和尚像」が安置されている。

神護山芳徳禅寺

また隣接する史料室には、柳生に関する資料も展示している(拝観料200円)。

正木坂剣禅道場

正木坂剣禅道場

「柳生十兵衛」が、延べ約一万人ともいわれる弟子を鍛えたと伝えられる「正木坂道場」の名を受け継く剣道場で、屋根部分と柱は元々「興福寺」の別当「一乗条院」にあったものを奈良地方裁判所から移築し、正面入口には京都所司代の玄関を移設している。

正木坂剣禅道場

1965年(昭和40年)に、当時の住職「橋本定芳氏」の尽力によって、「芳徳寺」のすぐ下に建てられたこの道場では、今でも柳生新陰流の精神「剣禅一如」に通じる、剣道と座禅の修行が行われている。

天乃石立神社

天乃石立神社

「柳生の里」一帯には剣豪の歴史のみならず、大和高原エリアの特徴とも云える「巨石信仰」の痕跡が残されており、「柳生の里」の山中にある「天乃石立神社」は、巨石をご神体として祀っている。

一刀石

近くにある「一刀石」には、「柳生石舟斎」が天狗と試合中に一刀両断に断ち切ったという伝説も残る。

「柳生の里」の駐車場&アクセス

柳生観光駐車場

「柳生の里」には有料の観光駐車場があり、そこから見どころをゆっくり見て周っても、半日あれば十分だ。

柳生観光駐車場
収容台数43台・普通車1日600円

柳生の里

近くに広大なコスモス畑が広がる。

枝豆

また丹波のように、大豆本来の姿の枝豆も売っている。

マップをグーグルナビに切り替える方法
スマートフォンでご覧の方は、「拡大地図を表示」をタップし、画面が切り替わったら下の「ナビ開始」をタップするとナビゲーションが始まります。 高速道路か国道にするかを選びたい場合は、「ナビ開始」ボタンの左にある「経路」をタップすると表示されます。


 

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