この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
月ヶ瀬温泉から徒歩1分以内のところにできた、異色の高規格オートキャンプ場
炭焼きアウルキャンプ場【目次】
「炭焼きアウルキャンプ場」のロケーション
「炭焼きアウルキャンプ場」は、梅林で有名な奈良・月ヶ瀬の「梅の郷 月ヶ瀬温泉」の真裏にある。
奈良県の北東端に位置し、京都・三重との県境に近い月ヶ瀬一帯は、木津川や五月川がそばを流れることから、適度に自然が残るフィールドとして、キャンプや釣りを楽しむ人には、昔からよく知られた場所だ。
京阪神だけでなく東海方面からも交通の便が良く、高速道路と無料の自動車専用道路である名阪国道を使えば、大阪から約90分、名古屋から約120分、京都からは一般国道で約100分、奈良市からは約60分で来ることができる。
とはいえ…
つい最近まで、梅の時期には多くの観光客が訪れるが、それ以外の時期はほとんど外から人がやって来ない里山だった。
だが近年のキャンプブームで状況が変わり、クルマで30分ほどのところにある京都の「笠置キャンプ場」からあぶれたキャンパーが、穴場を求めてやってくるようになった。
その受け皿となっていたのが、RVパークを併設する「ロマントピア月ヶ瀬」だ。
しかしここも20サイトほどしかないため、その名が広まった2021年頃からは、週末は予約が取れない日が多くなり、月ヶ瀬では相変わらずキャンプサイト不足の状況が続いていた。
「炭焼きアウルキャンプ場」の施設概要
キャンプ場の経営母体である「アウル」は、2014年に「梅の郷 月ヶ瀬温泉」の裏手にできたログハウス調のカフェで、キャンプ場は2021年に開業し、2022年1月からサイトを拡張して、本格的な営業を開始したばかりのようだ。
つまり、今はまだ「知る人ぞ知る穴場」と云っても過言ではない。
そこそこ広い区画サイト・電源・ウォシュレット付きのトイレ・さらに給湯設備がある炊事棟と、ファミリーキャンパーにとってはありがたい設備が揃っているという点から、筆者は「高規格オートキャンプ場」と評している。
ただロケーションとしては、自然が好きなキャンパーにとっては、特段どうということはないと思う。
しかし特に何をするわけでもなく、サイトの設営後は焚き火でもして、ひたすらのんびり休日を楽しみたいという現代主流のオートキャンパーには、まさにジャストミートしそうな予感(笑)。
しかも料金は、平日ラージサイトで3500円、スモールサイトで3000円、土曜はいずれもプラス500円(電源代は別途1000円)とリーズナブルな設定だ。
そこへもってきて、1分も歩かずに温泉に行けるのだから、もはや「極楽」と呼べるかもしれない。
「梅の郷 月ヶ瀬温泉」の概要
「月ヶ瀬温泉」は2014 年にリニューアルを受け、展望露天風呂が新設された。
温泉ではそれを誇張しているが、展望が良いのは外からも同じで(笑)、景色は高い壁の上からしか望めず、湯船に浸かって梅林が見えるわけではない。
それよりもここは、pH7.9で弱アルカリ性の「美肌の湯」のほうが魅力だ。
ただし温泉は「かけ流し」ではなく、循環・加熱・未加水・塩素消毒で1週間に1回完全換水となっている。
併設している食事処「梅こころ(11 時~ 20 時30 分(オーダーストップ20 時)」には、ご覧のお得な「ご入浴&お食事パック」がある。
また駐車場の一画には、「ふれあい市場」と呼ばれる農産物の直売所があり、地元の新鮮な野菜ほか、大和茶・梅加工品など月ヶ瀬の味覚が手に入る。
なお、この建物の裏が「炭焼きアウルキャンプ場」だ。
梅の郷 月ヶ瀬温泉
☎0743-92-0388
大人700 円
10 時30 分~ 20 時30 分・火曜定休
「炭焼きアウルキャンプ場」周辺の買い物施設
また最寄りのスーパーはクルマで15分ほどのところにある「マックスバリュ上野店」だが、筆者のお勧めはこの「PLANT上野店」だ。
なお最寄りのコンビニは、約6キロ・クルマで10分ほど離れた「ファミリーマート 伊賀予野中央店」になる。