車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 はくしゅう」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 はくしゅう」は、南アルプスの天然水が無料で汲め、スーパーマーケットが隣接している利便性に富んだ道の駅。
道の駅 はくしゅう DATA
道の駅 はくしゅう
〒408-0315
山梨県北杜市白州町白須1308
☎0551-20-4711
営業:9時~18時・水曜定休
「道の駅 はくしゅう」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第16回
登録日/2000年8月18日
「道の駅 はくしゅう」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2012.09.14
2015.03.12
2012.03.12
2022.09.24
※「道の駅 はくしゅう」での現地調査は2022年9月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2022年11月に更新しています。
道の駅 はくしゅう【目次】
「道の駅 はくしゅう」のロケーション
「道の駅 はくしゅう」は、山梨県北杜市白州町にある国道20号の道の駅。
関東の人は読めると思うが、北杜は「ほくと」と発音する。
国道20号は、江戸幕府によって整備された江戸日本橋から八王子・甲府を経て、長野県の下諏訪で中山道と合流する、かつての「甲州街道」にあたる。
長野へと先を急ぎたい若者や現役世代は、並行して走る「中央自動車道」を走ってスルーしてしまいがちだが、道の駅が点在している「甲州街道」は、中高年の車中泊旅行者にとっては、なかなか面白い道筋だと思う。
中でも「道の駅 はくしゅう」は、「南アルプスの天然水」で有名になった、日本名水百選に選ばれている「白州の水」を無料で汲むことができる。
ただ「白州」といえば、お酒好きならまずはココを連想するだろう(笑)。
「サントリー白州蒸溜所」は、サントリーウイスキー誕生50周年を記念して、1973年に設立された山崎蒸溜所に次ぐ同社2番目の蒸溜所だ。
現在は敷地内に「サントリー天然水 南アルプス」のボトリング工場も併設している。
蒸留所の一部は見学コースとして開放されているが、お勧めはサントリーの歴史を展示している「ウイスキー博物館」だろう。
写真はサントリーが苦労の末に完成させた、国産ウイスキーの第1号「白札」だが、生みの親はなんと、後に「ニッカウヰスキー」を創業する竹鶴政孝だというからおもしろい。
その逸話を描いたのがNHKの朝ドラ「まっさん」で、ドラマに関連する興味深いエピソードを、こちらの記事にまとめている。
「道の駅 はくしゅう」の施設
「道の駅 はくしゅう」の駐車場には、緩やかな傾斜があるものの、車中泊に支障があるほどではない。
ただし水汲みに訪れる地元の人があるので、早朝から出入りは多いようだ。
なお現在は駐車場の一画に、2台分のRVパークができている。
「道の駅 はくしゅう」の駐車場のすぐ近くにある、この建物が24時間トイレ。
中は男女ともに、ひとつだけがウォシュレットになっている。
こちらが「白州の水」の無料汲み場。
ただ無料の水汲み場は、往々にして「どんだけ~!おじさん・おばさん」が独占していることが多く、運が悪いと諦めざるを得ない(笑)。
ただ「道の駅 はくしゅう」には、駅舎の前にも小さな水汲み場があるので、そういう時はここを利用するといい。
こちらは休憩スペースを兼ねた情報室で、その奥に「かもしか食堂」がある。
養殖とはいえ、国産のうなぎでこの値段なら悪くはなさそう。ただボリュームからすると、若い人向けという気もした。
天井が高くて開放感のある売店は、野菜の品揃えも多く、特産品のワインもたくさん並んでいる。
とはいえ山梨土産といえば、やっぱり「ほうとう」と「信玄餅」(笑)。
最後に…
「道の駅 はくしゅう」は、買い物や給水で立ち寄るにはいいところだが、約8キロ・クルマで10分のところに、温泉が併設している「道の駅 信州蔦木宿」がある。
加えて「道の駅 はくしゅう」の駐車場に傾斜があるので、車中泊には「道の駅 信州蔦木宿」のほうが適していると思う。
「道の駅 はくしゅう」の車中泊好適度
「道の駅 はくしゅう」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:あり。駅舎の正面左端
缶・ビン・ペットボトル:同上
以前は駅舎の正面入口にあったが、2022年9月の訪問時には移動し、ケースも刷新されていた。
なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 はくしゅう」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
尾白の湯
※約2.5キロ・クルマで5分
☎0551-35-2800
大人830円
10時~20時(受付最終19時30分)・水曜定休
コンビニ
ローソンが約550メートルのところにある。
スーパーマーケット
「セルバ白州エブリ店」が隣接。