「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。
「千代の湯」は、「伝統湯」の体験ができる草津温泉唯一の共同浴場
湯畑から歩いて約2分、「大滝乃湯」に行く途中にある、こじんまりとした無料の共同浴場が「千代の湯」だ。
浴室の扉を開けると、ご覧のように「もうもうとした湯気」がお出迎えしてくれる。ってことは、そう熱い(笑)。
草津温泉の無料共同浴場はどこでも熱いので、ココに限ったことではないが、ザバッとかけ湯をしてチャポッと浸かり、サッとあがるしかできない(笑)。
「千代の湯」はとりわけ狭く、大人2.3人が定員といったところだろう。そのため、位置づけとしては「白旗の湯」「地蔵の湯」の次になる。
ただし、ここはかつての「時間湯」、現在は少しやり方を変えて「伝統湯」と呼ぶ「湯治的な体験」ができる、唯一の共同浴場に指定されている。
時間湯とは…
最初に準備運動を兼ねて「湯もみ」を行い、次に手桶で30杯以上の「かけ湯」を頭から浴びる。その後、湯長の号令で一斉に「入湯」し、3分間で一斉にあがる。それを1日に4回繰り返すのが草津流の湯治。
「時間湯」は、以前は「地蔵の湯」と「千代の湯」で定期的に行われてきたのだが、2019年8月以降、安全上の問題から一時中止されていた。
ただ2020年4月から一部やり方を変更し、「伝統湯」と名前を改めて再開されている。詳細は以下の草津町役場のページで確認を。
泉質 :酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉
お湯:源泉かけ流し
お風呂:内湯男女各1
休憩スペース :なし
飲食施設:なし
駐車場 :なし(徒歩10分・湯畑観光駐車場・有料)
シャンプー・石鹸等:なし
ドライヤー:なし
入浴料:無料
営業期間:通年
営業時間:5時~23時
定休日:不定休
「千代の湯」に専用駐車場はない。
専用の駐車場はなく、クルマはもっとも近い湯畑観光駐車場に停めるのが戻りやすくてお勧めだが、8ナンバー車はバスターミナルの裏側にある「草津パーキング」のほうが安くつく。