「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、20年以上かけて味わってきた全国のソウルフード&ドリンクを、そのレシピと老舗・行列店を交えてご紹介します。
観光客だけでなく、地元住民からも人気の高い、輪島の目抜き通りにある繁盛店
あまりネットが得意ではない中高年が、旅先で使う情報入手ソースに「タクシー」がある。
考えてみれば、ビジネスホテルなどの食事がつかない宿に泊まる観光客が、事前に調べておいた「おいしいお店」に行く際に、タクシーを使うのは常道手段。
そういう客からよく聞く店の名前を、タクシーの運転手はよく覚えている。
筆者の場合、「やぶ新橋」は間接的にその方法で知ったのだが、行って正解。評判通りのいい店だった。
「やぶ新橋」は元々は蕎麦屋だったらしく、麺類・丼・定食などメニューも充実していて、値段もそれほど高くない。
写真は家内が食べた「上えび天丼」1000円。
海鮮丼のような観光客用のメニューでなく、普通の食事を望む人には特にお勧めと云える。
こちらは筆者がオーダーした刺身定食1650円。
刺身の種類と盛り付けを見れば、厨房にちゃんとした板前がいることはすぐに分かるのだが、驚いたのは突き合わせの「もづく」だ。
定食にもかかわらず、「絹もづく」と呼ばれる北陸特産のきめ細やかな上物がちゃんと使われていた。
また味付けは、雪の降る土地柄であるにもかかわらず京風の薄味。さすがは小京都・金沢を抱える加賀藩の領地だっただけのことはある。
さて。「やぶ新橋」は輪島の目抜き通りとも云える「新橋通り」に面しており、店に横に20台ほどが停められる駐車場を有している。
筆者はたまたま店の前を11時直前に通りかかり、とっさに道の駅の取材と順序を入れ替え、入店することに成功した。おかげで「待ち時間」はゼロ。
その時に一緒に入店したお客の中には、「ラーメン」や「そば」を注文する人も少なくなく、ここは地元の人もよく利用する店であることを確信した。
午後から輪島市内の取材で、「やぶ新橋」の前を何度も通ったが、行列が途切れることはなかった。見たところ、ほとんどは「食べログ」を見てやってきた若い観光客のようだった。
確かに中高年が輪島市内でランチを食べるなら、ここがイチオシだと思うが、筆者のように並ぶのが嫌いな人は、行くなら11時の開店直後に行こう。
実は次回のために、このお気に入りの「やぶ新橋」まで歩いて行ける車中泊スポットを見つけてきた(笑)。
やぶ新橋 オフィシャルサイト
☎0768-22-0006
営業時間 11:00 ~ 21:00
電話番号 0768-22-0006
定休日 毎週火曜日
駐車場 あり(20台)
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