歴史が好きで経験豊かな「車中泊旅行家」が、日本100名城に選ばれている「丸亀城」の歴史と概要及び駐車場・車中泊事情を、詳しく紹介しています。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊歴史旅行ガイド

この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づきまとめた、『一度は訪ねてみたい日本の歴史舞台』をクルマで旅するためのガイドです。

~ここから本編が始まります。~
日本一高い石垣に囲まれた「丸亀城」は、国防のために蘇った日本100名城に名を連ねる「現存12天守」のひとつ

丸亀城 DATA
丸亀城
〒763-0025
香川県丸亀市一番丁
☎0877-22-0331(丸亀市観光協会)
●入園料(天守のみ)
おとな 400円
●開門時間
9時~16時

駐車場
50台(無料)
丸亀城内資料館南側
6時~19時
筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2019.02.04
「丸亀城」での現地調査は2019年2月が最新で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2025年3月に更新しています。
「丸亀城」の歴史と見どころ

丸亀城のロケーション

本論に入る前に、まずは「丸亀城」の場所を確認することから始めよう。
というのは、”城めぐり”が主な目的ではない旅行者にとって、
『立ち寄って見ようかなと思える城』は、誰もが知る「姫路城」のようなメジャーを除けば、アクセスがよくて他の見どころにも近く、それでいて何かしらの特徴があるところだと思う。
その意味からすると、日本一高い石垣を持つと云われ、「現存12天守」のひとつで日本100名城にも選ばれている「丸亀城」は、まず特徴においては条件を十分に満たしていると云えるだろう。

いっぽう、さきほどのマップでお分かりの通り、「丸亀城」は「瀬戸大橋」に近く、その袂付近にある「道の駅 瀬戸大橋記念公園」とは、約9キロ・クルマで20分ほどしか離れていない。
また「天空の鏡」で若者に大人気の「父母ヶ浜」までは、約22キロ・30分ほどで行くことができるため、干潮時間や夕暮れまでの時間調整に立ち寄ることも可能だ。
丸亀城の歴史

丸亀平野の北端、標高66メートルの亀山頂上に建つ「丸亀城」は、豊臣政権下の1597年(慶長2年)に、「高松城」を本拠地とする「生駒親正」が、亀山を領国の西の抑えにするべく、支城として築城したのが始まりとされている。
「生駒親正」は、「織田信長」の従兄弟にあたる武将で、1582年(天正10年)の「本能寺の変」後に「秀吉」の家臣となり、「山崎の戦い」「賤ヶ岳の戦い」「小田原征伐」「文禄の役」などに出陣して活躍した。
その武功から、四国制圧後の1587年(天正15年)に、「讃岐国」12万6千200石の領主に封ぜられ、真っ先に「高松城」を築いている。
だが支城であった「丸亀城」は、1615年の一国一城令により、江戸幕府から廃城を命じられる。
「生駒正俊」は「丸亀城」を樹木で覆って隠し、城の破却を免れようとしたが、計画は失敗に終わり、「丸亀城」のあった場所は城跡となった。
その後時を経た1637年12月11日、あの「島原・天草の乱」が勃発する。

「天草四郎」を中心としたキリシタンによるこの反乱は、なんとか3ヶ月で平定されたのだが、この一件以降、幕府は国内のキリシタンによる反乱だけでなく、外国勢が加わった戦が起きる可能性を危惧する。
その結果、外国船を見張ると同時に攻撃しやすい、瀬戸内海で一番狭い海域となっている「丸亀」に着目し、廃城となっていた「丸亀城」を復活させる判断を下した。
1641年、お家騒動がきっかけで「出羽国矢島藩」1万石に退いた「生駒氏」に代わり、城の修復が得意な「山崎家治」が入府して「丸亀藩」が成立する。

1643年、「家治」は「丸亀城」の城跡に、新たな「丸亀城」を造営すべく着工するが、後継ぎが途絶えたことでお家が断絶。
そのため「京極高和」が1658年に入府して後を引き継ぎ、その2年後の1673年にようやく「新丸亀城」が完成。
以降の「丸亀城」に大きな改修はなく、「京極氏」7代が治め続けて明治を迎えた。
丸亀城の見どころ

現在も残る三重三階の天守は、「京極高和」の時代の1660年に竣工したもので、城山全体には、「一二三段(ひふみだん)」と呼ばれる高石垣が3段4段に積重ねられているのが特徴だ。

いっぽう三層三階の木造天守は、「現存12天守」の中では青森県の「弘前城」と肩を並べる最小の部類だが、保存状態が良く、国の重要文化財に指定されている。

天守最上階からは、晴れていれば「瀬戸大橋」まで見通せる。
さて。
「丸亀城」のキャッチフレーズは、「日本一高い石垣の城」。
「丸亀城」の山麓から山頂まで4重に重ねられた石垣は、合わせると約60メートルで、トータルすれば日本一高い石垣になる。
しかも内堀から天守にかけて積み重ねられた石垣は、”扇の勾配”と呼ばれる芸術的な曲線をも描いている。

ちなみに、単体で日本一高い石垣を持っているのは「大阪城」で、約33メートル。

2位は「上野城」で約30メートルで、いずれも「藤堂高虎」の手によるものだ。
「丸亀城」では、三の丸の一番高い石垣でも約22メートルしかないのだが、おもしろいことに、「丸亀城」の石垣には、徳川秀忠が「大阪城」を再建した際に用意させた、残りの石も使われているとか。

確かに大阪城の石垣に使われた石材には、香川県から運ばれたものも多く、小豆島にはその名残を今でも見ることができる。

なお「丸亀城」は、大手門から本丸にいたるまでの動線が、渦を巻くように作られていることから、「らせん(渦郭)式」と呼ばれることもある。
「渦郭式」の城には、「江戸城」や「姫路城」が挙げられる。
これらから考察すると、「丸亀城」はかなり本気で造られた城であることがわかる。

最後に。
「丸亀城」では、毎週日曜日の午前9時半~正午に、1時間程度の無料のボランティアガイドが利用できる。
「丸亀城」には、時代ごとに積み方が異なる石垣が残されているので、その違いをわかりやすく解説してくれえるガイドは、利用価値が高いと思う。
受付場所は、丸亀城内見返り坂付近(城内観光案内所前)。
問い合わせは、☎0877-23-2107(丸亀市文化財観光案内会事務局)まで。
丸亀城周辺の車中泊事情

最寄りになるのは約4.3キロ・クルマで10分ほどのところにある「道の駅 恋人の聖地 うだつ海浜公園」だ。
ただ、旅の途中で立ち寄ることを想定すると、そこよりは約17キロ・クルマで30分ほど離れるが、「道の駅 滝宮」のほうが車中泊には良さそうだ。
また「父母ヶ浜」の兼ね合いを考えるなら、約14キロ・クルマで25分ほどのところにあり、日帰り温泉が併設している「道の駅 ふれあいパークみの」がお勧めだろう。
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