この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
善五郎の滝へのアクセスルートはふたつある。
この滝には、釣りの名手であった善五郎が岩魚に引き込まれて見つけたという伝説が残されている。
その滝壺に興味を感じるかもしれないが、落差21.5メートル・幅8メートルの見事な滝は、近くから観るより、途中の滝見台に立ち、乗鞍岳とともに眺望するのがお勧めだ。
ただし、それには秘訣がある。
アクセスと駐車場
善五郎の滝に行くには大きく2つのルートがある。
乗鞍観光センター方面から登ってくると、最初に現れるのが上のマップAの「善五郎の滝 駐車場」だ。
乗鞍観光センターから、クルマで5分ほどエコーラインを登ったカーブの手前にあるが、見た目は駐車場というより広い路肩で、滝道の入口は道路を挟んだ向かいにある。
滝見台までは、森の中の山道を10分ほどかけて進む。
後ほど紹介する滝見台からの景観。
ここで熊よけのパイプをコン!と鳴らして、滝壺が見える展望所へ。
ここからの滝道は川沿いを通るため、変化に富んでいて面白い。
ゴール。ここが滝壺が見える展望所だ。
いっぽうこちらはマップBの「やまぼうし駐車場」で、乗鞍高原スキー場の第三駐車場とも呼ばれている。
ちなみにこの駐車場は、未舗装ながらトイレが開放されており、夏はベテラン車中泊旅行者たちが避暑を決め込む、格好の「隠れ家」になっている。
場所は「善五郎の滝 駐車場」からエコーラインを2.3分進んだ「すずらん橋」の手前。いきなり現れるので、ゆっくり走らないと通り過ぎる。
なお滝道への入口サインは、駐車場のエコーライン沿いに立っている。
お勧めは滝見台からの景観
この「やまぼうし駐車場」から滝見台までは、「善五郎の滝 駐車場」から行く半分ほどの距離しかなく、森の中の滝道を5分ほど下ればすぐに到着できる。
こちらがマップにある善五郎の滝の「滝見台」。
乗鞍岳と滝がセットで見られるのは、乗鞍三名滝でもここしかない。
滝壺まで見えないのは致し方ないとしても、年々手前の木が成長して、滝が見えにくくなってきた気がする。
これは上の写真のちょうど10年前にあたる、2008年のゴールデンウィークに撮影したもの。まだ新緑前で見えやすいのは当然だが、木の高さが全然違う。