この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
乗鞍岳と乗鞍高原は、楽しみ方が違う「別世界」。
乗鞍スカイライン・乗鞍エコーライン・乗鞍スーパー林道・乗鞍岳・乗鞍高原… さて貴方は「乗鞍」と聞いて、いったい何を連想するだろうか?
乗鞍高原&乗鞍岳 車中泊旅行ガイド【目次】
1.「乗鞍山頂エリア」と「乗鞍高原エリア」
正直云って、「乗鞍の概要」をきちんと理解するのは面倒だ。
しかし貴重な休日を有効に使うには、この作業を避けては通れない。ゆえにできるだけ簡単かつロジカルに解説しよう。
最初に理解すべきは、「乗鞍」の観光スポットは、大きく「乗鞍山頂エリア」と「乗鞍高原エリア」に別れており、それぞれに異なる楽しみ方があるというだ。
それには地理を把握する必要がある。
乗鞍岳の最高峰「剣ヶ峰」への登山とともに、夏は雲海・雷鳥・コマクサ、秋は10月初旬に紅葉が見られる「乗鞍山頂エリア」は、岐阜県と長野県の県境に位置している。
その観光ベース基地になっているのが、シャトルバスが発着する「乗鞍畳平」で、そこへは岐阜県側から「乗鞍スカイライン」、長野県側からは「乗鞍エコーライン」の2本のルートでアクセスできる。
2.乗鞍岳とは…
深田久弥の「日本百名山」に名を連ねる乗鞍岳は、北アルプス(飛騨山脈)の南端に位置し、標高3026メートルの剣ヶ峰を最高峰に、23の峰と7つの湖、さらに8つの平原から構成される。
つまり同じ「岳」でも、槍ヶ岳のような「単独峰の頂き」を指すものではなく、「乗鞍山頂エリア」と表現するほうが、はるかに実態に則している。
3.乗鞍岳の楽しみ方
4.乗鞍高原とは…
乗鞍岳の東面・長野県側に広がる高原エリアで、標高1600メートル付近に「のりくら温泉郷」がある。
豊富な自然を生かした観光産業が盛んで、夏は避暑、夏から秋にかけては登山、冬はスキーを目的とする観光客が多く訪れる。
そのため、ペンション・民宿・旅館・国民宿舎などを合わせると、実に100軒以上の宿泊施設があり、レストラン・そば店・お土産屋なども多い。