この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の紹介です。
目の前でサケの産卵シーンが見られる特等席
知床では例年8月中旬になると、あちこちの川でサケとマスの遡上が見られるのだが、特に遠音別川は水深が浅く、遡上の様子が手の届くような至近距離から見られることで有名だ。
ただ… 施設といっても舗装された川岸に降りられる階段があるだけで、シーズンオフには観覧施設どころか、パーキングエリアまで閉鎖されてしまうようだが、秋になれば観光バスが立ち寄るほどの観光名所に早変わりする。
奥に見える川の段差は1メートルほど。タイミングがあえば、この滝を飛び越えていく様子を見ることができる。
だが、ここは角度がないため、水面が光って川の中の魚がいまひとつ見づらい。
筆者お勧めのビュースポットは、国道334号にかかる遠音別橋だ。
橋の上からはご覧の通り、大量の魚がいるのがよくわかる。この写真は9月の中旬に撮影したカラフトマス。冒頭のサケは同じ場所から10月下旬に撮影した。
しかし、もっと面白い光景が見られる場所が近くにある。
この写真は、川ではなく海で撮った。
遠音別橋は河口ぎりぎりに架けられており、国道334号からは簡単に海岸に降りることができ、2015年まではそこで釣りをすることが許されていた。
そして、たまたま筆者が撮影していた時に、一匹のカラフトマスが人間の美女の手に落ちてしまった! おいおいマス君、相手が違うんじゃないのか(笑)。
だが2017年に訪ねた時には、この看板が立てられており、釣り人の姿はなかった。
また駐車場として開放されていた観覧施設横の空き地には柵が設けられ、何かを建てる準備をしているようにも見えた。もしかすると、ここは別の施設に変わるのかもしれない。
とはいえ、無料の駐車場が遠音別橋のうとろ寄りの路肩に用意されているので、そうなっても路上駐車をする必要はないのでご安心を。
ちなみに遠音別川にカラフトマスが姿を現すのは、毎年お盆の頃からだ。