「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。
食事処だけでなく、車中泊の旅人に優しい「調理済み食材」が目白押し
名前がベタすぎるだけに、よく漁港の近くで見かける鮮魚直売所に毛の生えた程度の施設のように思われがちだが(笑)、南紀白浜温泉の「とれとれ市場」は、スケールも品揃えもケタ外れだ。
この堅田漁業協同組合が運営する海鮮マーケットは、総敷地面積15,000坪、バス70台・普通車777台を収容する大型駐車場を完備する、「観てよし・買ってよし・食べてよし」の三拍子が揃った観光市場で、まさに西日本最大級を自称するだけのものがある。
観光客に人気があるのは、こちらの生マグロの解体ショー。
このコーナーではトップシーズンの休日に、南紀勝浦港などから直送された生マグロ(一度も凍らせていないマグロ)の解体切り売り販売を行っている。
こうしてくれると、車中泊でも気楽にいただける(笑)。
もちろん和歌山だけに、くじらもバッチリ品揃え。
また鯛やヒラメは頼めば気持ちよく「三枚おろし」にしてくれるので、筆者は最初にここで魚を選んでから、店内をウロウロすることが多い。
それ以外にも鮮魚コーナーには、近海で水揚げされるダイナミックな「地モノ」を豪快に並べて販売している。
とりわけお勧めなのが、こちらのクエ。
「とれとれ市場」では、冬場になると白浜名物のクエの切り身が店頭に並ぶが、今のところ、ココ以外でそれが売られているのを筆者は見たことがない。
とはいえ2人用の1パックが3000円近くするので、「おいそれ」とは売れないらしく、夕方になると値下げされる時もある。
もちろん狙いはそれだ(笑)。
驚いたことに、鮮魚コーナーの隣には肉と野菜の売場がある。
また地酒もふんだんに揃っている。
ここまで用意されると、キャンピングカーならこうするしかないよね(大笑)。
いっぽう鮮魚コーナーの反対側には、南高梅の梅干しなどの土産品がズラリと並んでおり、さらにその奥に進むとフードコートが現れる。
ほどほどにランチを味わうなら、良心価格な奥の食堂がお勧めだ。
昼食時は大混雑するが、前後に時間をずらせばこの通り。
また店外には、とれとれ市場で買った魚介を焼いて食べられる「バーベキューガーデン」と、ソフトクリームなどの売店も。
なお「とれとれ市場」の周辺には、日帰り温泉やコテージなどの関連施設が点在している。
ただし駐車場は夜間閉鎖されるため、車中泊はできない。
詳しくはオフィシャルサイトで確認を。
堅田漁業協同組合 とれとれ市場南紀白浜
〒649-2201 和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2521番地
TEL 0739-42-1010 / 0120-811-378
営業時間
朝8時30分~夕方6時30分(お食事は午後5時30分頃オーダーストップ)。年末年始・ゴールデンウィーク・夏休み期間中は営業時間の延長あり。
白浜温泉 車中泊旅行ガイド
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