「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。
「湯めぐり札」は、ホテル・旅館で使うのがお勧め。
これまで白浜温泉では、日帰り客に「温泉手形」を開放してこなかったのだが、それが解禁されたことは素直に嬉しい。
なぜなら筆者にとって南紀白浜温泉は、近畿でもっとも魅力的な温泉地だからだ。
とはいえ夏は、車中泊の旅には適さない。
それゆえ白浜温泉を訪れるのは秋から春になるわけだが、冬の白浜といえば、なんてったって「クエ」だ。
「クエの切り身」は大阪ではなかなか手に入らないが、「とれとれ市場」に行けば平然と大量に並んでいる(笑)。
値段はトラフグと大差はないが、希少価値では大きく勝っていると云える代物だ。
それはさておき…
温泉好きと云えども6軒の外湯めぐりは、さすがにいつかは飽きがくる。
まして真冬は、いくら名湯でも寒風吹きすさぶ「崎の湯」は辛い(笑)。
だが、1800円でこの「南紀白浜温泉 湯めぐり札」を購入すれば、豪華ホテルのおゆばを含む18軒の施設中から、最大5軒の温泉に入ることができるようになる。これはリピータには、かなりの耳寄りな話だ。
どこの温泉地でもそうだが、共同浴場と旅館・ホテルのおゆばでは、値段にかなりの格差がある。
ゆえに普通は「温泉手形」に参加する施設が限られてしまうわけだが、白浜のように「チケット制」にすれば、必要枚数で価格差に対応することが可能になる。
そのうえ、「浜千鳥の湯 海舟」・「ホテルシーモア」・「ホテル三楽荘」など、一般の日帰り入浴を受け付けていないホテルも、この「南紀白浜温泉 湯めぐり札」を利用すれば入浴が可能だ。
白浜のような大規模温泉街では、贅と趣向を凝らしたホテル自慢のおゆばめぐりも、十分旅の楽しみのひとつになり得る。
ちなみに有効期限は6ヶ月。
10月から3月までに2度通えば余ることはない。白浜町内のファミマやローソンで買えるのもいいね。
白浜温泉 車中泊旅行ガイド
車中泊ならではといえる、南紀白浜温泉の愉しみ方をご紹介。