この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
磐梯吾妻スカイラインに最寄りの「道の駅 つちゆ」での車中泊は、写真愛好家にお勧め
道の駅 つちゆ【目次】
「道の駅 つちゆ」のロケーション
風景写真が好きな旅人なら一度は見たことがあると思うが、この朝日に染まるヘアピンカーブで有名な「磐梯吾妻スカイライン」は、福島県の吾妻連峰を縦走する全長 28.7 キロの山岳自動車道路で、「日本の道100選」にも名を連ねている。
平均標高1350メートルの火山地帯が織りなす景観は広大で荒々しく、同じ裏磐梯エリアを走る「磐梯吾妻レークライン」「磐梯山ゴールドライン」とはケタ違いのスケールだ。
ちなみに「磐梯吾妻スカイライン」は、福島県道路公社が管理する一般有料道路だったが、2013年に恒久無料開放されている。
そんな「磐梯吾妻スカイライン」に早朝から出かけたい人には、「道の駅つちゆロードパーク」で車中泊をするのがベストだ。
それはライダーも羨む、車中泊の旅人にだけ許された「特権」といえる。
道の駅から、かつての料金所である「土湯ゲート」まではおよそ10キロ。夜明けとともに出発すればいい。
「道の駅 つちゆ」の施設
「道の駅つちゆロードパーク」は、1993年(平成5年)4月に登録された、福島県はもちろん、日本で最初の道の駅のひとつだ。
とはいえ場所が場所だけに、設備は簡素で「山小屋」のよう。
中は「The 食堂」(笑)。
キャッチバ~ン! 写真ド~ン! 値段バシッ!
長澤まさみのカルピスのCMみたいな、実にわかりやすいPOPにはクスッときた。
もっとも、無骨なライダーと独り身のおじちゃん車中泊旅行者がメインのお客さんだと思うので、このほうが単刀直入でいい。
今度は車中泊の話だが、まず「道の駅つちゆロードパーク」の駐車場はどこも傾いていて、フラットな場所はないに等しい。
それゆえに、「明日は絶対いい写真を撮るぞ」みたいな強い動機がない人は、多少遠くても「道の駅 裏磐梯」で車中泊をするほうが快適だ。
ということを念頭に置いて、ここから先をご覧いただきたい。
こちらは上のマップ左にあるトイレ付近の駐車スペース。
道路と駅舎から離れているため静かなのが、実はこのトイレは夜6時~翌朝9時まで使えなくなる。
ただ駐車場の横にはデッキテラスと水場があるので、車外で食事が食べたい人には便利だ。
いっぽう、24時間使えるトイレは食堂の奥にある。
さすがに構造は古いが、バリアフリーの個室は洋式の便座になっている。ただしウォッシュレットまでは備えていない。
問題はこちらの駐車スペースのほうが、前述の場所に輪をかけて傾斜がきついこと。
つまり車中泊旅行者には「究極の選択」が迫られる(笑)。
店内には可燃物のゴミ箱が置かれているが、取材時はこのようになっていた。
ただ筆者は同時期に1ヶ月近くかけて、東海から関東、東北、北海道を周り、88の道の駅を訪ねてきたが、こういう対応をしていたのはわずかに2軒。
ということは、いくらコロナが蔓延しているとはいえ、それが限りなく「無意味」であるか、他の道の駅が「ぼ~っと生きてる証」になる(笑)。
「道の駅 つちゆ」の車中泊好適度
道の駅 つちゆ 公式サイトなし
「道の駅 つちゆ」の最寄りの温泉&周辺買物事情
塩沢温泉「湯川渓流の宿 青木荘」
☎0243-24-2244
おとな500円
10時~17時・不定休
福島市土湯温泉「サンスカイつちゆ」は、老朽化が進み2019年3月に閉館している。
コンビニ・スーパーマーケットともに10キロ圏内にはない。