この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 なぶら土佐佐賀」は、黒潮町にある車中泊慣れした旅人にマッチする道の駅
「道の駅 なぶら土佐佐賀」のロケーション
「道の駅 なぶら土佐佐賀」は、2014年4月にオープンした、黒潮町にある国道56号沿いの道の駅。「なぶら」は「群れ」を意味する方言で、来客が多く訪れるという期待が込められているという。
そのため「車中泊めぐり」をしたい人以外には、スルーされることも多い。確かに、前述の2つの道の駅に比べると、PRできるものが少ないのも事実だ。
だが車中泊旅行者の場合、「道の駅 なぶら土佐佐賀」には注目すべき点がある。
「道の駅 なぶら土佐佐賀」は、ユニークな土産品が揃うものの、近くに入浴施設のない「道の駅あぐり窪川」から、国道56号を土佐清水方面に約20キロほど進んだところに位置しているのだが、そのほぼ中間地点に美肌の湯を持つ「土佐佐賀温泉 こぶしのさと」がある。
ゆえに汗ばむ季節は、買物と入浴を済ませ、「道の駅 なぶら土佐佐賀」で車中泊をするという選択は悪くない。
「道の駅 なぶら土佐佐賀」の施設
道の駅としては中規模クラスで、設備もスタンダードだが、駐車場はフラットで車中泊に支障はない。
売店では特産品のカツオが目立つ。
食堂ではリーズナブルな値段でご飯が食べられるが、平日は15時までしか営業をしていない。
目についたのは「土佐刃物」。
少し余談になるが、「土佐刃物」は400年の歴史を持つ伝統工芸で、「土佐打刃物」とも云う。
そのルーツは、長宗我部元親が豊臣秀吉の小田原征伐に参戦したおりに、刀鍛冶職を連れ帰ったことにあるとされるが、他の産地との一番の違いは、鍛造から刃付け、仕上げまでを同じ職人が一貫して行うことだ。
そのため自由度が高く、その製法は「自由鍛造」とも呼ばれている。
さて。「道の駅 なぶら土佐佐賀」の良いところは、屋外の休憩スペースが国道から見えない位置に設けられていることだ。
可燃物のゴミ箱も置いてあり、ここなら閉館後も落ち着いて車外で時間を過ごすことができる。
もちろん弁当のような「調理済み商品」なら、ここで食べても問題はない。
「道の駅 なぶら土佐佐賀」の車中泊好適度
「道の駅 なぶら土佐佐賀」の最寄りの温泉
土佐佐賀温泉 こぶしのさと
道の駅から約8キロ・10分
☎0880-55-7011
大人700円
11時~21時(受付最終20時30分)・不定休
なお、この施設は「くるま旅クラブ」が主催している「湯YOUパーク」に加盟しており、会員は入浴すれば駐車場で車中泊が可能。しかも車中泊は無料だ。ただし、トイレはホテル内を利用するので22時までしか使えない。
「道の駅 なぶら土佐佐賀」周辺の買い物施設
コンビニ
ローソンまで約400メートル。
スーパーマーケット
約1キロのところに、サニーマートFCの「みやたエイト」がある。