松江城の歴史と国宝復帰ストーリー

松江城 お城
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この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の中のひとつです。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
テーマはディスカヴァー・ジャパン 「日本クルマ旅先100選」
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現存十二天守に数えられる松江城は、「国宝」に再認定された曰く付きの名城

松江城

松江城は「現存十二天守」のひとつで、1935年(昭和10年)に一度国宝指定されている。

しかし文化財保護法の制定によって「国宝の基準」が変わり、1950年(昭和25年)に重要文化財に格下げされた。

松江城

だが松江市はその後も地道な調査を継続し、60余年を経た2012年、遂に江戸時代初期に完成していたことを示す証拠を発見する。

それが写真の「慶長十六年」と記された2枚の祈祷札(きとうふだ)で、その後の研究により、天守が1611年(慶長16年)の完成であることが明確になる。

さらに2階分の通し柱や、包板を用いた特徴的な柱構造が解明され、天守建築に優れた技法を用いた事例であることが判明した。

かくして2015年7月8日、松江城は再び国宝に再登録され、その名誉を回復することに成功した。

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ここからは城主の歴史を辿るとしよう。

堀尾吉晴

「松江開府の祖」とされる堀尾吉晴は、豊臣秀吉、徳川家康の二人の天下人に仕え、特に豊臣政権下では三中老のひとりとして功績を残した人物で、城普請の名人と呼ばれていた。

松江城

吉晴は、1600年(慶長5年)の関ヶ原合戦後、出雲・隠岐両国を拝領した嫡男の忠氏(ただうじ)と共に、浜松(静岡県)から月山富田城(広瀬)に入ったが、松江の将来性に着目し、居城の移転を決意する。

忠氏は享年27歳で病死するが、吉晴は孫の忠晴を助けて松江城と城下町を建設し、現在の松江市の礎を築いた。

初(常高院)

堀尾家の後を継いで、小浜(福井県)から松江に入国したのは京極忠高だ。

正妻の「初(常高院)」は、あの「淀君」の妹であると同時に、徳川二代将軍・秀忠の正妻「江」の姉で、関白秀吉の義理の弟、二代将軍の義理の兄、さらに豊臣秀頼と三代将軍家光の叔父という、とんでもない立場にあたる(笑)。

石見銀山代官所跡

それがあってかどうかはわからないが(笑)、3年余りの短い統治期間中に、幕府の直轄領であった石見銀山(世界文化遺産)の監督権を与えられるなど、歴代松江藩主のなかで最大の領地を治めていた。

松平直政

その京極家の次に松本(長野県)から転封されてきたのが、徳川家康の第二子・結城秀康の第三子、つまりは大御所の孫にあたる松平直政。

まさに「真打ち」の登場だ。

1614年(慶長19年)、松平直政は14歳で大阪冬の陣に参戦し、初陣で力戦奮闘する。

真田幸村の軍扇

その武勇を讃え、敵将の真田幸村が投げ与えた軍扇が、今でも松江に残されている。
松江に残る真田幸村の軍扇(ぐんせん)
大阪夏の陣における、松平直政の武勇を讃えるお宝をご紹介。
以降、松江城は明治維新まで松平家が城主をつとめるが、明治8年に広島鎮台が、松江城諸建造物と三の丸御殿を民間に払い下げることを決定し、天守閣は180円で落札されようとしていた。

松江城

それを救ったのが、元藩士の高城権八と、出東村の豪農・勝部本右衛門だ。

彼らは資金を調達し、落札額を納めることでその確保に成功。以降天守は保護され、今日に至っている。

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最後は、その守り継がれてきた天守について。

松江城 天守

松江城の天守は「五重六階」で、現存する天守のなかでは、大きさ(平面規模)で2番目、高さ(約30m)では3番目、古さでは6番目になる。

よく「正統天守閣」と云われるが、正統天守とは安土城 の流れを汲む望楼型の天守を指しており、他では大阪城や岡山城、萩城などにも当てはまったが、松江城と姫路城以外は、既にその原型を失っている。

松江城 天守

城内は一部が展示スペースになっているが、籠城に備えた倉庫や井戸など、当時のままの様子も伺える。

ただし階段はすこぶる狭いので、できればジャケットの要らない季節に、手ぶらに近い格好で行くほうがいい。

松江城からの眺望

なお、天守のテラスからは宍道湖も見渡せるが、絶景というほどではない。

松江城 オフィシャルサイト
0852-21-4030

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松江城に登城するなら、その前に「松江歴史館」を見ておくことをお勧めする。

松江歴史館

城内は狭いだけでなく空調も悪く、冬は寒くて長居はできない。同じ展示物を見るなら近代設備の整った歴史館のほうが断然いい(笑)。
松江城よりも先に見ておくほうがいい、松江歴史館
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駐車場は松江城大手前駐車場(1時間300円)が近くて便利だが、土日限定で隣接する島根県庁の「おもてなし駐車場」が無料で使える。もちろん午前中には満車になるので、ここを狙うなら朝一番がお勧めだ。
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