月山富田城(日本100名城)の麓にある「道の駅 広瀬・富田城」 車中泊好適度をクルマ旅のプロがチェック! 2023年5月 

道の駅 広瀬・富田城 島根県の可燃物用ゴミ箱を置いていない道の駅

車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年5月現在の月山富田城と「道の駅 広瀬・富田城」の車中泊に関する情報です。

「正真正銘のプロ」がお届けする車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
クルマ旅専門家・稲垣朝則の主な著書
車中泊の第一人者と呼ばれる稲垣朝則が、これまで執筆してきた書籍・雑誌と出演したTV番組等の紹介です。
なお、道の駅での車中泊の可否については以下の記事を参照に。もちろん結論は「可能」です。
道の駅での車中泊は、”禁止”ではなくルールを守れば可能です。【車中泊専門家が解説】
車中泊歴25年のクルマ旅専門家が、2024年1月現在の「道の駅での車中泊が許されるルールと理由」を詳しく解説しています。
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月山富田城は、尼子氏の時代に難攻不落を誇った日本最大級の山城だが、麓に建つ「道の駅 広瀬・富田城」では車中泊を禁止している。

道の駅 広瀬・富田城

道の駅 広瀬・富田城 DATA

道の駅 広瀬・富田城
〒692-0402
安来市広瀬町町帳775-1
☎0854-32-2575
営業時間
10時~17時
水曜定休

「道の駅 広瀬・富田城」の筆者の歴訪記録

※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。

2015.05.02
2023.05.05

※「道の駅 広瀬・富田城」での現地調査は2023年5月が最新です。

月山富田城と「道の駅 広瀬・富田城」

月山富田城

「道の駅 広瀬・富田城」の
車中泊禁止について

月山富田城の歴史と概要

「道の駅 広瀬・富田城」の
ロケーション

「道の駅 広瀬・富田城」の施設

「道の駅 広瀬・富田城」の
車中泊好適度

「道の駅 広瀬・富田城」の
最寄りの温泉&買物施設

「道の駅 広瀬・富田城」の
アクセスマップ

「道の駅 広瀬・富田城」の車中泊禁止について

道の駅 広瀬・富田城 車中泊禁止

この写真は、2023年のゴールデンウィークに「道の駅 広瀬・富田城」を訪ねた際に写したものだが、ご覧の通りここでは車中泊が禁止されている。

ただペライチのコピー用紙で、いつでも取っ払える表示なので、混雑が予想されるこの時期だけの臨時対応かなと現地では思っていた。

というのは…

道の駅 広瀬・富田城

日本100名城に名を連ねる月山富田城は、日本屈指の山城跡で、連休ともなれば全国から歴史ファンがやってくる。

しかしその登城口にある「道の駅 広瀬・富田城」の駐車場には、40台ほどのキャパしかなく、朝の9時近くまで城にも登らない車中泊旅行者に占拠されるのは、確かに迷惑行為に該当すると思えるだからだ。

だが帰宅後ネットで調べてみたら、2022年10月にも貼られていたことが分かった。

ということは、”本気の禁止”だ。

そうなると”罪”は重い(笑)。

中国地方には国交省の「仮眠発言」の煽りを受けて、一時期「車中泊禁止」と明記されたポスターが出まくり、大騒ぎになった経緯がある。

だが少なくても2022年以降は、筆者が知る限りそのポスターはどの道の駅からも撤廃され、同時に「車中泊禁止」の表示も「宿泊禁止」に修正されている。

以下の記事で解説しているように、もともと筆者は長距離輸送トラックも利用する”公共の道路休憩施設”が、車中泊を禁止することなどありえないと思ってきた。

そもそもその前に、トラックも利用しないような道の駅は、「道の駅の理念と適性」から外れた「道の駅の認定取り消し対象」だろう。

それからすると、ここへきての「道の駅 広瀬・富田城」の「車中泊禁止」は、もう後に解除しても、車中泊クルマ旅の世界では「前科」として残る愚行だ。

そしてネット上にアップされたこの証拠写真は、もはや「刀傷」として「道の駅 広瀬・富田城」の歴史に刻み続けられる…

当然筆者は、そこまでの覚悟があっての”思慮深い行為”だと受け取っている。

車中泊を禁止にする際に大事なのは、その理由だ。

そこに正義と妥当性があるのなら、旅人だって聞く耳がないわけじゃないが、理由も分からないものをハイハイと聞くほど、都会人はウブじゃない(笑)。

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月山富田城の歴史と概要

道の駅 広瀬・富田城

さて。

「道の駅 広瀬・富田城」に足を運ぶ人のほとんどは、月山富田城が目当てだと思うので、ここでは先にその話をしよう。

道の駅 広瀬・富田城

月山富田城は平安時代末期の1156~59年ごろに、平家の武将・平景清が築城したと伝えられているが、難攻不落の名城として知られるようになったのは、15世紀に尼子(あまご)氏が入城してからだ。

尼子氏は、山口を本拠地とする守護大名・大内氏からの攻撃を、地の利を生かした戦いで退けたものの、1565年に今度は広島の毛利元就に攻められ、1年半の籠城戦の末に敗れて滅亡した。

その時代を詳しく描いたのが、1997年に放送された36作目にあたるNHK大河ドラマ「毛利元就」だ。

出典:NHK

中でも、尼子経久を演じた緒形拳のカッコ良さは、今も鮮明に覚えている。

その後は徳川幕府の下で堀尾吉春が入り、総石垣造りの近代城郭に大改修するが、1611年に跡を継いだ忠晴が松江城に移ったため、月山富田城は廃城となった。

月山富田城

現在の城跡には当時の建物は残っていないが、山の上を整地して石垣を積み上げ、その上に建っていたとされる「山中御殿平」や、兵士が勢揃いする広場として使われた「千畳平」の跡は見ることができる。

安来市立歴史資料館

また麓の「安来市立歴史資料館」では、城の歴史やジオラマ模型を展示している。

安来市立歴史資料館
入場料210円
10時~17時・火曜定休

月山富田城

なお資料館から山頂の本丸跡までは、ハイキングコースが整備されている。

安来市では、2014年から7年がかりで行った月山富田城跡の石垣や土塁などの保全整備事業を完了しており、樹木を伐採したことで、以前よりも森に埋もれていた山城の姿が見えやすくなった。

往復の所要時間は約3時間。

月山富田城

急勾配の箇所があるので楽ではないが、本丸まで登れば、”難攻不落”といわれた理由がよく分かる。

「道の駅 広瀬・富田城」のロケーション

「道の駅 広瀬・富田城」は、鳥取県との県境に近い島根県安来市の道の駅で、近くには有名な「足立美術館」がある。

足立美術館

「足立美術館」は「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で、山陰エリア唯一となる最高評価の「三つ星」を獲得しており、外国人からもよく知られている。

足立美術館

ただ京都で日本庭園を見慣れている日本人には、横山大観や北大路魯山人といった、我が国を代表するアーティストの作品のほうが興味深いかもしれない。

足立美術館 公式サイト

日本100名城と世界に名の通った美術館を抱えるロケーションにありながら、設備投資も行われず、見るからに廃れかかった「道の駅 広瀬・富田城」は、他県の観光資源に恵まれない道の駅から見れば、たぶん「宝の持ち腐れ」に見えると思う。

ただ車中泊でこの地を訪れるに旅人からすれば、そんな「道の駅 広瀬・富田城」で泊まれなくても、何ら困ることはない。

なぜならすぐ近くには、新しくて利便性の高い「道の駅 あらエッサ」がある。

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「道の駅 広瀬・富田城」の施設

道の駅 広瀬・富田城

どうせ「車中泊禁止」なのだから、詳細を見たって意味がない…

と思うのは、たぶん時期尚早だ。

どうせ近いうちに、「車中泊禁止」は解除されるだろう。

何より道の駅サイドもそう予見しているから、看板も作らず、コピー用紙という腰の引けた態度になっている(笑)。

道の駅 広瀬・富田城

しかし「車中泊禁止」であろうがなかろうが、実態として”月山富田城 観光駐車場”の域を出ない「道の駅 広瀬・富田城」には、根本的に道の駅として利用したくなる魅力がない。

道の駅 広瀬・富田城

例えば、アスファルトで舗装された正規の駐車場には傾斜があって、車中泊には適していない。

道の駅 広瀬・富田城

また右側に建っているのは物産館ではなく、「広瀬絣(かすり)センター」の看板がかかる藍染め体験施設だ。

道の駅 広瀬・富田城

その中にパンフレットが置かれた情報コーナーと、そばをメインにした軽食の食堂、そしてわずかばかりの土産物コーナーがあるのだが、そこにも尼子氏関連のグッズが並ぶ。

見る側からすると、ここは文化施設なのか商業施設なのかよく分からない。

道の駅 広瀬・富田城

せっかく2棟あるのだから、すべて無料化し、コンテンツを「展示」と「物販」という切口から見直すだけでも印象は大きく変わるだろう。

そもそも200円ぽっちの入場料で何ができるというのか…

道の駅 広瀬・富田城

ちなみに筆者はこの番組を自宅で見たのだが、普通なら道の駅の一画に大画面テレビとイスを置き、ミニシアターコーナーを設けて来場者に見せるだろう。

これだけのクオリティーを持つ動画を自費制作したら、1000万円なんて予算では到底できないはずなのに、それを活用しようともしないのだから呆れるしかない(笑)。

もっと云えば、前述した大河ドラマの尼子経久が毛利元就と接するシーンを、今も流していたっていいくらいだ。

ネットには、こういうドンピシャな動画だってある(笑)。

最後は24時間トイレについてだが、こちらは月山富田城の整備の際に新しく建てられたのだろう。

道の駅 広瀬・富田城

ウォシュレットは、多目的トイレにのみ用意されていた。

「道の駅 広瀬・富田城」の車中泊好適度

駐車場の平坦性=△
駐車場のキャパシティー普通車:41台
ゴミ箱の有無=なし
ウォシュレットの有無=あり

旅行情報の充実度=○
付帯設備の充実度=△
周辺の車中泊環境=○

「道の駅 広瀬・富田城」のゴミに対する対応

可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機横に設置

「道の駅 広瀬・富田城」の最寄りの温泉&買物施設

ふれあいプラザ
道の駅から約2キロ
☎0854-28-6477
おとな520円
11時~21時(受付最終20時30分)
月曜定休

コンビニ
ファミリーマートまで約650メートル。

スーパーマーケット
「JAしまね グリーンセンター ひろせ店」まで約600メートル。

月山富田城跡のアクセスマップ

マップをグーグルナビに切り替える方法
スマートフォンでご覧の方は、「拡大地図を表示」をタップし、画面が切り替わったら下の「ナビ開始」をタップするとナビゲーションが始まります。 高速道路か国道にするかを選びたい場合は、「ナビ開始」ボタンの左にある「経路」をタップすると表示されます。
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