「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 美山ふれあい広場」は、金閣寺や仁和寺のある「きぬかけの道」から、福井県の小浜に通じる「鯖街道(周山街道)」沿いに建つ、桜が美しい道の駅
道の駅 美山ふれあい広場 DATA
道の駅 美山ふれあい広場
〒601-0722
京都府南丹市美山町安掛23-1
☎0771-75-1906
営業時間:9時~17時
水曜定休
「道の駅 美山ふれあい広場」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回 /第21回
登録日/2005年8月10日
開駅日/2002年9月1日
もとは農協の購買店舗だったが、広域合併により閉鎖されたため、2005年に道の駅として登録
「道の駅 美山ふれあい広場」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2011.01.16
2024.04.13
※「道の駅 美山ふれあい広場」での現地調査は、2024年4月が最新です。
道の駅 美山ふれあい広場
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「道の駅 美山ふれあい広場」のロケーション
「道の駅 美山ふれあい広場」は、かつて若狭湾で獲れた魚介を京都に運んだ「鯖街道」のひとつで、「周山街道」の別名を持つ国道162号沿いにある。
「周山街道」は、日本の原風景を感じながら、変化に富んだ爽快な走りが味わえるツーリングロードとして、昔から京阪神のライダーに親しまれてきた。
そのメインとも云える立ち寄り先が、「道の駅 美山ふれあい広場」からほど近い、「美山かやぶきの里」だ。
江戸時代に建造された、築200年前後のかやぶき古民家が現存するこの地域は、近畿で”日本の原風景”が見られる希少な場所として知られている。
中でも北集落は、50戸のうち39棟が「かやぶき屋根」を維持していることから、1993年(平成5年)12月に、国の重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けた。
ちなみに…
京都でも北陸地方に近いだけあって、冬にはこういう景色になる日もあった。
この写真を撮影したのは2011年1月で、当時はまだ「気候温暖化」の影響が今ほど大きくはなかったのだが、近年は雪が降っても、これほど積もることは稀なようだ。
なお、こんな写真を見せておいてから云うのもなんだが…(笑)
「かやぶきの里」は世界遺産の白川郷や五箇山とはまったくスケールが違うので、あまり期待していくと拍子抜けすると思う。
実際に人が暮らしている場所なので、無造作に張り巡らされた電線が映り込むため、「かやぶき屋根」が絵になるポイントは限られているし、集落の中には古ぼけた「美山民俗資料館」と、こちらの古民家カフェが1軒あるだけだ。
車中泊の旅という観点からすると、”森の京都”と呼ばれるこのエリアは、ひととおり京都の観光地を見終わったリピーターに適しているように思う。
美山の周辺には、京都市内よりも1週間ほど遅れて満開を迎える桜の見どころが揃っており、東山や嵐山のピークが過ぎた頃に潮時を迎える。
車中泊の旅行コースとしては、同じ周山街道沿いにあり、遅咲きの「小室桜」が見られる「仁和寺」と抱き合わせて、ドライブがてらに最後の花見を楽しみ、その後は日本海の小浜に抜けて、美味しい魚にありつくといい。
なお「道の駅 美山ふれあい広場」の近くには、入浴施設と大きな食品スーパーマーケットが見当たらないので、”旅の宿”の好適地とは云い難い。
ここで泊まるなら、汗をかかない季節がお勧めだ。
「道の駅 美山ふれあい広場」の施設
道の駅のすぐ裏手には美山川が流れており、春はその堤を桜が彩る。
野外の24時間トイレに近い奥の駐車場は、フラットでお花見車中泊の絶好のポイントになっている。
ただ残念なことに24時間トイレには、多目的トイレにもウォシュレットはなかった。
とはいえ
確認はしていないが、写真の右奥に写っているコンクリートの大きな建物の一階にある、「京都丹波高原国定公園ビジターセンター」の中には用意されていると思うので、営業時間中はそちらを利用しよう。
こちらが「京都丹波高原国定公園ビジターセンター」の入口。
2018年に元美山町農業振興総合センターをリニューアルして作られただけあって、中は真新しく、国定公園エリアと美山の観光案内所を兼ねている。
その向かいにあるのが、道の駅の売店「ふらっと美山」だ。
店内は土産物や地域で採れた新鮮野菜と特産品だけでなく、
日常用品もそれなりある小規模なスーパーマーケットといった品揃えになっている。
実は過去に遡ると、元々ここは2002年に農地の区画や農道、農業用用排水路等の整備を目的にする圃場(ほじょう)整備によって確保された、公共の用地に建つ農協の購買店舗だった。
しかし農協の広域合併により閉鎖されることになったため、いったん美山町が買い取り、平屋地区の住民に出資を募って「有限会社ネットワーク平屋」を設立し、「ふらっと美山」として運営するかたちで再生したものを、2005年に道の駅として登録した経緯がある。
2016年(平成28年)に、住民サービス部門の全国モデル道の駅に選ばれたのも、それと無関係ではないと思う。
また旅人にとっても、この「ふらっと美山」があるとないでは大きな違いだ。
その他にも敷地には、ソフトクリームやジェラートが食べられる、美山牛乳の直売所「美山のめぐみ 牛乳工房」と、
おやきのテイクアウトショップを併設する、屋根付きの休憩スペースがある。
ただし、きちんとした食事が食べられる食堂・レストランはない。
代わりに「ふらっと美山」で、お弁当が手に入る。
「道の駅 美山ふれあい広場」の車中泊好適度
「道の駅 美山ふれあい広場」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:あり
缶・ビン・ペットボトル:可燃物のゴミ箱の横に設置
売店の入口に置かれているので分かりやすいが、もしかすると夜間は館内に収納されてしまうかもしれない。
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 美山ふれあい広場」の最寄りの温泉&周辺買物施設
日帰り温泉・銭湯ともに20キロ圏内にはない。
ただ21キロ・約30分離れたところに、温泉と温水プールが隣接する「道の駅 スプリングひよし」がある。
コンビニ
ヤマザキYショップまで約5.4キロ。
スーパーマーケット
サンダイコー 京北店まで約20キロ。
「道の駅 美山ふれあい広場」のアクセスマップ
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