【2023年3月更新】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 きくすい」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 きくすい」は、温泉とキャンプ場とRVパークを併設しているが、道の駅の車中泊環境はいまひとつ。
道の駅 きくすい DATA
道の駅 きくすい
〒865-0136
熊本県玉名郡和水町江田455
☎0968-86-3100
営業時間
9時~19時
年中無休(年末年始を除く)
「道の駅 きくすい」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第8回
登録日/1995年4月11日
「道の駅 きくすい」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2014.12.30
2022.12.29
※「道の駅 きくすい」での現地調査は2022年12月が最終になります。
道の駅 きくすい【目次】
「道の駅 きくすい」のロケーション
「道の駅 きくすい」は、地元で「キタクマ」と呼ばれる熊本県北地域(玉名市、山鹿市、菊池市、和水町)の一画にあり、今では老舗の部類にはいる道の駅だ。
温泉が併設していることもあり、かつてはここに長期滞在する車中泊旅行者も多かったと聞くが、近年は約24キロ・クルマで30分ほど離れたところにある「道の駅 プラザかもと」に流れているようだ。
いずれにしても、
時間を気にせず温泉でのんびり寛ぎたい人にとって、「キタクマ」が居心地のいいエリアであることに間違いはない。
ちなみに「道の駅 きくすい」は、キャンプ場とRVパークを併設しているが、サイドオーニングを広げたり電源が使いたい人には、同じく温泉にオートキャンプ場とRVパーク、そして車中泊ができる広い無料駐車場を持つ、「草枕温泉てんすい」のほうが、景色も美しくていいと思う。
いっぽう、道の駅を「旅の宿」として利用したい車中泊の旅人にとって、「道の駅 きくすい」の立地は捨てがたい。
ここは佐賀市内から柳川、さらに盆踊りの定番曲「炭坑節」でお馴染みの、世界遺産に登録された三池炭鉱や、長崎県の島原半島とつながる「有明フェリー」が発着する長洲港にも近い。
なお「道の駅 きくすい」がある和水町は、2019年に放送されたNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」前半編の主人公で、「日本のマラソンの父」と呼ばれた金栗四三(かなくり しそう)の出身地でも知られている。
ただこのドラマは、筆者がこの10年間で唯一、途中で見るのをやめたくらい面白くなかった(笑)。
「道の駅 きくすい」の施設
それにしても…
「道の駅 きくすい」は、なんて分かりづらい道の駅なんだ!
いきなり駐車場の入口にエアストリームの停まったブースが構えられているので、RVパークの受付かと思ったら、なんと移住者募集のインフォメーションだった(笑)。
さらにそこから肉屋、パン屋ときて、一番奥に温泉施設がある。
でもって、その前は驚くべき傾斜のある駐車場になっており、RVパークとキャンプ場の姿はどこにも見えないのだから、そりゃ~誰だって面食らうだろう。
この常識ハズレな道の駅を理解するには、空の上から見るしかない(笑)。
まずは我々にとって、いちばん大事な車中泊スペースの話から書こう。
「道の駅 きくすい」で車中泊に適しているのは、駅舎からもっとも離れた場所にあるこの「第二駐車場」だ。
ここはフラットで、24時間トイレも用意されている。
トイレは多目的トイレが洋式になっているが、ウォシュレットはない。
しかし東屋と水場が用意された「離れ」のようになっており、居心地は悪くない。
旅慣れた車中泊旅行者なら、ここで一晩泊まるのに弊害はないだろう。
ちなみに200メートルほど行けばコンビニがあるので、トイレが気になる人はそちらを利用すればいい。
もっとも…
ここが長期滞在者の温床になりやすいのは当然で、運が悪いと「主」が居着いているかもしれない(笑)。
続いて、こちらがRVパークで3台分の区画がある。
料金は電源(1500W)代込みで1泊2500円。しかも車室枠内に限り、テントの設営が可能。ただしトレーラーは不可となっている。
「キタクマ」にある名湯めぐりの拠点にするには悪くない条件だ。
駅舎の裏手を流れる江田川の河畔に整備された、なごみキャンプ場のフリーサイト。
筆者が訪ねた日は、休みだったのか、誰も利用者がいなかったが、この公式サイトの画像を見ると、クルマは周囲の舗装された道路に駐め、芝生内には乗り入れられないようだ。
料金は駐車場内駐車1台あたり 650円 (1泊2日の場合1,300円)ポッキリみたいで、電源を使わないならRVパークよりかなり安上がりだが、タープ持参1張 650円 (1泊2日の場合1,300円)とあるので、サイドオーニングやシェルターを使うなら、電源なしにもかかわらず割高となる。
しかし、未だにこういう料金設定をしているとは… ほとんど化石やな(爆)。
最後に、こちらが「道の駅 きくすい」の直売所。
野菜と果物中心で、他の道の駅に比べると品揃えは明らかに物足りないが、駅舎側の24時間トイレはウォシュレットになっていた。
ただ老朽化による温泉施設の故障もあり、「道の駅 きくすい」には、リニューアルの計画が持ち上がっているようだ。
ロケーションに恵まれているだけに、やるなら早いほうがいいと思うが、現在のように空いた場所に「建て増し」するのではなく、きちっと「あるべき姿」を一度整理してみる必要を感じる。
それには、現在の指定管理業者には荷が重いように思う。
それはホームページを見れば一目瞭然。道の駅にも「熱意」や「誠意」は必要だ。
「道の駅 きくすい」の車中泊好適度
「道の駅 きくすい」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:トイレの中にあり。24時間利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機の横に設置
どうせ置くなら、これはないと思うな(笑)。
「道の駅 きくすい」の最寄りの温泉&周辺の買い物施設
菊水ロマンの湯
※道の駅に併設。
ただし2023年3月現在、浴槽漏水のために休業中で、復旧の目処はたっていない。
☎0968-86-3100
おとな400円
9時~21時(受付最終20時)
代替えでお勧めの温泉は、道の駅から約10キロ離れた
三加和温泉なごみ乃湯
☎0968-34-2249
おとな400円
18時以降は300円
10時~21時(受付最終20時15分)
水曜定休
コンビニ
セブンイレブンまで約200メートル。
スーパーマーケット
「スーパー菊川」が約1.2キロのところにある。