車中泊の本質【クルマ旅専門家が解説】

今から始める車中泊

車中泊旅行歴25年の現役のクルマ旅専門家がまとめた、「車中泊の本質」に関するお話です。

「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊入門ガイド

この記事では、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、既に1000泊を超える車中泊旅行を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、四半世紀に及ぶ経験を元に、日本各地を車中泊でめぐるための「know-how」を紹介しています。

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~ここから本編が始まります。~

車中泊なら、やりたいことが今よりもっと楽しめる!

ミニバン車中泊バイブル

日本の車中泊の本質は、
「レジャー」のための宿泊手段

日本の車中泊の「常識」と「例外」

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日本の車中泊の本質は、「レジャー」のための宿泊手段

渓流釣り 車中泊

”車中泊を楽しむ” みたいなキャッチフレーズをよく見かけるが、元々車中泊は釣りや登山、あるいはサーフィン、スキーといったアウトドアを楽しむ人達が、宿泊施設のないフィールド近くに逗まるための”宿泊手段”として活用してきたもので、本来は楽しむ対象となる”主役”ではないはずだ。

もちろんそれは、食べ歩きや温泉・史跡をめぐるといった、いわゆる「旅」においても当てはまる。

つまり車中泊は、”楽しむ”と云うよりも、”出先に応じた宿泊の快適化”を図る対象と云うほうが的を得ている。

極論すれば…

車中泊が楽しみたい人は、”自宅のガレージでどうぞ”だ。

「車中泊の流儀」で詳しく解説しているが、アウトドアに適した「車中泊」と、旅にマッチする「車中泊」は、必ずしも一致しない。

ゆえに「目的」がはっきりしてこそ、その”宿泊手段”である「車中泊」に求めたいイメージも鮮明になり、それに相応しいクルマも見えてくる。

車中泊なら、やりたいことが今よりもっと楽しめる!

この記事の冒頭に記したキャッチフレーズは、筆者の著書「ミニバン車中泊バイブル」の冒頭で用いた言葉だが、「車中泊」の前に大事なのは”やりたいこと”だ。

そして、それが自覚できている人の「車中泊」が長続きする。

日本の車中泊の「常識」と「例外」

カーネル

ここ数年、車中泊業界で話題になっているのが「バンライフ」だ。

もともと「VAN LIFE」は、家を手放し、生活するうえで必要最低限のものを車に積み込んで、放浪をしながら暮らすという、アメリカ発祥のライフスタイルだが、日本ではそれを一部の自由人とマスコミが斬新な車中泊に見せかけ、流行させるべく仕掛けたものに過ぎない。

たまたまコロナ禍による働き方の選択肢が増えたこともあり、独身者や子供のいない一部のカップルには支持されたようだが、彼らの発信するブログや動画を見た感想は、残念ながら”加齢臭のしない「車上生活者」”(笑)。

地に足をつけてやっているという感じはなく、まさに”その日暮らし”に思えた。

あなたへ

車中泊によるロードムービーでも話題になった高倉健の遺作「あなたへ」の中で、「旅」と「放浪」の違いを以下のように語るくだりがある。

「旅」は目的があり、「放浪」には目的がない。また「旅」は帰るところがあるが、「放浪」にはない。

実にうまく云ったものだと思うが、車中泊でもそれは変わらない。

とどのつまり…

車中泊は「アウトドア」や「旅」といった「レジャー」に用いられるのがノーマル、すなわち「常識」で、日々の暮らしのために活用するのは明らかに「例外」だ。

ゆえに、そういう人の”生き方”としてマスコミで取り上げるのはいいと思うが、それを”車中泊の新しいスタイル”かのように紹介するのは、明らかにやりすぎだし、消費者に勘違いを誘発させる要因にもなる。

「バンライフ」の「バン」は英語の「VAN」で、日本では貨物車として1または4ナンバーとして登録され、毎年車検が義務付けられているし、1ナンバーになればETC割引も乗用車に比べて制限される。

これは筆者は乗っているハイエースのデラックス・ハイルーフだが、キャンピングカーの要件を満たして8ナンバー登録しているので、車検も2年に一度、ETCも乗用車と同じように使えるが、ベース車は1ナンバーのバンだ。

つまり、車内をこのように広く使って車中泊をするには、1か4ナンバーの貨物車を使うしかなく、「バンライフ」の画像はすべからくそうしているが、特に都会ではセルフ改造で8ナンバーを取得するのは難しい。

そうなると、1年に何度するかもわからない車中泊のために、乗り心地が悪くて乗車定員も少ない貨物車に、いったいどれほどの人が乗り換えるのか?

プリウス 車中泊

であれば、余計な負担の発生しない『普段使いができる乗用車でレジャーを楽しむのが「ノーマルな車中泊」』であって、キャンピングカーやバンによる車中泊は「例外」、クルマを家代わりに暮らすのは「論外」と位置づけるのが、社会一般的に受け入れられる車中泊なのではあるまいか。

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