「Auto-Packer(オートパッカー)」は、車中泊旅行歴25年の現役のクルマ旅専門家・稲垣朝則が実践している、車中泊旅行スタイルの代名詞です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊入門ガイド
この記事では、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、既に1000泊を超える車中泊旅行を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、四半世紀に及ぶ経験を元に、日本各地を車中泊でめぐるための「know-how」を紹介しています。
~ここから本編が始まります。~
無敵の車中泊スタイル「Auto-Packer」の真骨頂をご紹介。
「Auto-Packer」は、車中泊とオートキャンプを自在に駆使する”ハイブリッド”なクルマ旅のスタイル
エピローグ
車中泊を通じて豊かにすべきなのは、「クルマの寝心地」でも「働き方」でもなく「余暇」
「Auto-Packer」は、車中泊とオートキャンプを自在に駆使する”ハイブリッド”なクルマ旅のスタイル
必要なギアを愛車に積み込み、時には車中泊、時にはオートキャンプで、日本中を旅して周る。
そんな「Auto-Packer(オートパッカー)」は、あらゆる世代の人々にとって、このうえないクルマ旅とアウトドアのベースといえる。
たとえば…
ひとり使いの軽自動車で、週末にアウトドアや車中泊キャンプを満喫したい。
たとえば…
子供が小学生になり、家族で富士山や信州、さらには北海道といった日本を代表するフィールドに出かけたい。
あるいは…
子供の大学卒業を機会に、夫婦で前々から訪ねてみたいと思っていた、日本の史跡や原風景が残るところに足を運びたい。
「Auto-Packer」は、そんな想いを抱く人達にフィットする。
クルマは”車中泊仕様”
乗用車をそのまま使う車中泊に対し、広い収納スペースと、バックドアキッチン、そして快眠できる就寝機能を搭載した「Auto-Packer」は、まさに”本気”と呼ぶに相応しい車中泊クルマ旅のスタイルだ。
クルマにキャンピングギアと遊び道具を積んだままで車中泊ができれば、渋滞を避けて金曜日の夜に出発し、道中の「サービスエリア」や「道の駅」で熟睡したり、夜のうちに目的地まで行き、一度寝たあと翌朝早くから行動することができる。
特に「朝まずめ」が狙える釣りでは、その効果は絶大だ。
もっと云えば、前日の午後から「夕まずめ」を攻めてフィールドで泊まり、翌朝再び竿を出すことだってできる。
また伊勢神宮のような人気の観光地でも、余裕を持って楽しめる。
Auto-Packerの真骨頂
「Auto-Packer」で一番大事なのは「活用法」で、なんだかんだ云っても、それが見えてこないと本当の面白さは伝わらない。
そこでここからは、その”真骨頂”とも呼べる事例を紹介していくことにしよう。
キャラバン
北の大地を駆け巡る。
北海道に行くと、「Auto-Packer」はどちらかといえばライダーに近い旅のスタイルになるのだが、北の大地を自由奔放にクルマで旅したい人には、その「切り札」になると云っても過言ではない。
団体ツアーでは対象外の「一本道」や「峠」、時には「廃線跡」を目指して進むことも多い。
また北海道は、本州のようにどこにでもコンビニや食堂があるわけではなく、とっておきの大自然を心ゆくまで楽しむには、いつでもどこでも食事が可能な自炊を取り入れるほうがいい。
嬉しいことに、北海道には手料理できるソウルフードがたくさんある。
ジンギスカンや鉄砲汁はもちろん、今は豚丼のタレやスープカレーの素までスーパーに行けば揃っている。
北海道まで来て、ありきたりの焼き肉や鍋をつつくのはもったいない。
加えて高いお金を払わなくても、絶景が味わえる「一等地」はたくさんある。
わざわざ激混みするトマムの雲海テラスに行かずとも、ここならまさに独占だ。
アウトドア
憧れの槍ヶ岳に挑む。
我々夫婦は、登山を趣味する人達に比べると、経験も情熱もまったく稚拙だが、せめて一生に一座くらいは、深田久弥氏が紹介する「日本百名山」に登ってみたい…
槍ヶ岳は、そんな想いからチャレンジした山だった。
上高地からのルートは、距離は短いが急峻だと聞いていたので、無理をせずにまずは沢渡で一晩車中泊して、翌朝バックパックで上高地から徳沢まで進んでベースキャンプを張った。
既にここまでで2泊。
慣れた登山者から見れば、実にスローな「おこちゃまペース」だと思う(笑)。
翌朝はそこから槍ヶ岳まで登って、標高3000メートル地点に建つ「槍ヶ岳山荘」に泊まった。
帰りは再び徳沢に泊まり、翌朝テントを片付けて下山。
シャトルバスで沢渡に戻り、今度は奥飛騨温泉郷の平湯温泉で疲れを癒やした。
夕方はすぐ近くの平湯キャンプ場に、テーブルを広げてゆっくり打ち上げ。
ご当地の飛騨牛を、ソウルフードの朴葉味噌で焼いてお腹を満たした。
述べ5日のアウトドア旅行だが、これなら小学生でも高学年なら軽くついてこれるに違いない。
車中泊+テントキャンプ+山小屋+オートキャンプ。
これは「Auto-Packer」だけが味わえる、極上の槍ヶ岳登山かもしれない。
ちなみに上高地は、四季を通じて筆者たちがアウトドアを学んだ思い出の地で、アルペンルートとともにお勧めしたい、日本屈伸のネイチャーフィールドだ。
食べ歩き
讃岐うどんを極める。
「Auto-Packer」でなくても、「車中泊」なら讃岐うどんの食べ歩きも”おやすい御用”と云いたいところだが…
一説では600軒とも700軒とも云われる香川県内の「うどん店」を、一軒一軒食べ歩くことは地元の人間でも至難の業だ。
しかもそれぞれの「麺」「つゆ」、さらには「食べ方」にいたる「讃岐うどんの味」を比較評価するなど、食のプロでも容易ではあるまい。
すなわち、そんなことを観光客がやろうとすること自体に無理があるし、もっと云えば讃岐を冒涜している(笑)。
だが深掘りすると、その「食べ方」は
❶かけ
❷釜揚げ
❸ぶっかけ
❹醤油
の大きく分けて4つしかなく、それをすべて味わって帰ることは難しくない。
ということは、「うどん県」香川の真髄は、食文化とも呼べるユニークなその食べ方にあるというのが正しいと思う。
問題は「売り切れ御免」だ。
特に「がもううどん」のような人気店は、開店前から人が並び、ゴールデンウィークのような繁忙期は、午前中でうどんが完売してしまうこともある。
ゆえに、やっぱりここでも「車中泊」がその威力を発揮する(笑)。
湯めぐり
別府を堪能する。
大分県は自称「おんせん県」を名乗っているが、その本丸はやはり「別府」だ。
筆者は主な日本の温泉地を周ってガイド本も書いているが、温泉地の規模・サービス・情緒・居心地において、「別府」はまさに「ダントツ」だった。
ちなみに「別府」は、”八湯”と呼ばれる温泉地の総称で、正確には「別府温泉郷」と呼ぶ方が妥当だと思う。
その「別府温泉郷」には、世界で確認された11種類の泉質のうち、放射能泉を除く10種類の温泉が湧いている。
また「別府温泉郷」には2508ヶ所の源泉があるのだが、この数はなんと日本国内の源泉総数の約10%に相当し、日本はもちろん、世界でもナンバーワンだ。
国内で湧出量が多いとされる「奥飛騨温泉郷」と「草津温泉」の湯量を足しても、まだ「別府温泉郷」には追いつかないのだから、まさに底が深いと云うしかない。
そこで別府に到着したら、まずはコンビニに立ち寄り、この「別府八湯温泉本」660円を手に入れることをお勧めする。
「別府八湯温泉本」は、周辺の詳細マップと無料&割引クーポン券、さらに別府八湯の基礎知識からグルメ情報などが盛り込まれた、スペシャルなガイドブックで、無料クーポン券を使えば元が取れる。
ただし無料クーポン券はひとりしか使えないので、夫婦なら2冊が必要だ。
というようなわけで、
「別府八湯」を代表する名湯に入るだけでも2.3日はかかるのだが、困ったことに別府の近隣に道の駅はなく、常識的に車中泊ができそうな無料駐車場も見当たらない。
そのため車中泊の旅人の多くは、別府湾サービスエリアや別府市街地に近い有料駐車場を転々としながら、ここでの毎日を過ごしている。
しかしそれでは落ち着いた気分になれず、腰を据えて温泉めぐりを楽しむ前に、気持ちが萎えてしまうのは当然だ。
つまり車中泊で別府温泉めぐりを楽しむ秘訣は、「居場所選び」ということになるのだが、「Auto-Packer」ならここではキャンプを駆使することで、その難問を解決することができる。
史跡探訪
大河ドラマの舞台をめぐる。
筆者はここ数年、大河ドラマの主人公ゆかりの地を訪ねる旅を続けている。
中には史跡も多いが、生家、あるいは幼年期・青年期に過ごした場所や、定宿にしていたところなど、「ゆかりの地」の範疇は驚くほど広い。
また歴史上重要で有名な場所であるにもかかわらず、石碑1本しか残されていないところもある。
またそういう場所は道が狭く、観光バスツアーでは外されてしまうことも多い。
とはいえNHKの良いところは、主人公ゆかりの地の行政と連携して「大河ドラマ館」を作り、新たな町おこしのきっかけを講じている点だ。
それが情報に厚みや深みを加わえ、旅人にもプラスの影響を与えている。
たとえば、「坂本龍馬・脱藩の道」が残る高知県の梼原(ゆすはら)には、2010年に龍馬伝が放送される遥か以前の1995年から、この「維新の群像」があった。
だが筆者は上のドラマ館を訪ねたことで、はじめてその存在を知り、帰宅後それをガイドにまとめて執筆している。
エピローグ
車中泊を通じて豊かにすべきなのは、「クルマの寝心地」でも「働き方」でもなく「余暇」
まもなく2000ページに迫りつつある筆者のオリジナルサイトは、ネット上に築き上げた「戦国時代のお城」のようなもの。
完成まではほど遠いのだが、石垣から門・櫓・天守にいたるまで、様々な工夫を凝らし、日々作り続けている。
今ご覧いただいている「Auto-Packer」のサイトは、その「天守」のように思われたかもしれないが、ボリュームは10%にも満たない。
すなわち、大半は「城郭」を構成している別のコンテンツになる。
そもそも、車中泊は「手段」であって目的ではない。
もし車中泊が目的なら、目指すゴールは「車上生活者」になってしまう(笑)。
そうならないためには、「モノ」から「コト」へと視点を変えて、もっと日本を旅しよう。
車中泊を通じて豊かにすべきなのは、「クルマの寝心地」でも「働き方」でもなく、「余暇」だと筆者は思っている。
「Auto-Packer」は、レジャーやホビーを愉しむためのものでいい。
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