25年以上の車中泊歴経験を持つクルマ旅のプロがまとめた、2023年6月現在の、「どこでもディーガ」を使って車中泊時にアンテナなしでBS放送を見る方法に関する情報です。
このサイトでは、既に車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、25年以上の歳月をかけて培ってきた、オリジナルの車中泊ノウハウとそのアイデアを紹介しています。

「どこでもディーガ」はパナソニックが提供している、「テレビ映像リモート視聴システム」
どこでもディーガ 目次
愛用してきた「Slingbox」は、2022年11月でサービスが終了
「どこでもディーガ」はパナソニックが提供している、「テレビ映像リモート視聴システム」
プロローグ
旅先でプロ野球やサッカー中継が見たい!
クルマ旅も1週間以上になれば、さすがに世の中の情報が知りたくなるものだ。
というより、天変地異の多い現代は「テレビを見るほうがいい」(笑)。
もっとも地デジは、わざわざアンテナを立てなくても、性能の良いアンテナ内蔵のテレビがあれば、それなりに何とかなる。
だが、BS放送だけは別…
CAMOSの車載用の自動追尾式BSアンテナは、今でも20万円以上するうえに、品切れになることが多く、そう簡単には手に入らない。
そのため、三脚やラダーに大きな自宅用のパラボラアンテナを載せ、移動するたびに角度調整をしている人達を見かけるわけだが、「そこまでして…」ということで、衛星放送を見ることは諦めていた。
ところが…
あっと驚く方法で、旅先でBSを見ることができることを知った。
愛用してきた「Slingbox」は、2022年11月でサービスが終了
その「魔法使い」とも呼ぶべき機械が、写真の真ん中にある「Slingbox(スリングボックス)」。
事実、これを使えば携帯電話さえ通じればどこでもOK。
槍ヶ岳のてっぺんでも、巨人戦の生中継を見ることができた(笑)。
Slingbox
「Slingbox」は米国Sling Media社が開発した、45カ国100万人以上が利用している、世界標準の「テレビ映像リモート視聴システム」のこと。
家族や友人が日本でテレビチューナーに「Slingbox」を接続してくれるだけで、赴任先の海外でもリアルタイムで日本の番組を見ることができたため、外交官や商社マン、あるいは留学生たちに喜ばれ、その噂が国内でも広がり、筆者はそれをクルマ旅で活用してきた。
だがSlingboxの開発元であるSlingMedia社より、2022年11月9日(米国時間)をもってサービスを停止することが発表され、以降使えなくなることが判明する。
そこでネットで調べてみると、今は同様の「テレビ映像リモート視聴システム」を「ガラポンTV」「WAVECAST」「Smart Cloud Service」などが展開しており、そちらへの乗り換えを勧めるサイトが数多く見られた。
ただ筆者は「Slingbox」の前にも、米のMonsoon Multimedia社が開発した「VULKANO FLOW(ボルカノフロー)」という「テレビ映像リモート視聴システム」を使っており、それも2017年2月の突然のサービス終了で使えなくされた経験を持っている。
その結果、両者はいずれもゴミとなって我家から消えた。
幸いなことに、どちらも1万円ほどで手に入れたものだったので、元は十分に取れているが、歳を重ねるごとに機械オンチになっていく今後を考えると、突然「ハシゴを外される」可能性の少なそうな企業の製品を選びたいと強く思った。
「どこでもディーガ」は、パナソニックが提供している「テレビ映像リモート視聴システム」
「パナソニックだから任せて安心」という神話は、もうとっくに崩壊してしまったが(笑)、筆者が松下を選んだ理由は他にもある。
パナソニックは比較的早くから、「テレビ映像リモート視聴システム」の開発に力を入れており、家庭内LANで同様のことができる機種を、「ビエラ」のブランド名で他社に先駆け市場投入してきた。
大手の家電メーカーでは、この分野のパイオニア的存在と云っていいだろう。
ただ「Slingbox」を買う時点では、まだ家の外ではそのサービスが使えず、断念した経緯がある。
それから5年が経ち、もちろん今はそれも解消している。
ただし「どこでもディーガ」の電波変換アダプターは、テレビチューナー(HDD のDIGA本体に内蔵されているので、他社のテレビチューナーに接続して使うことはできない。
早い話、DIGAの「どこでもディーガ対応機種」を買えば、ややこしい配線に戸惑うことなく、1時間ほどでスマホやタブレットでテレビが見られるようになるわけだ。
たまたま我家では、2004年のアテネ・オリンピック前に購入した、東芝のHDDデコーダーを物持ちよくメインに使っていたので、そちらにはご隠居していただき、家督をDIGAに譲っていただくことにした(笑)。
同様の事情がある方には、「どこでもディーガ」はお勧めだと思う。
ちなみに筆者が購入したのは容量2TBのHDDがついたこのタイプ。HDDの容量を落とせば3万円台で購入が可能だ。
パナソニック 2TB 2チューナー ブルーレイレコーダー どこでもディーガ対応 おうちクラウドDIGA DMR-2W201
なお、実際にスマホやタブレットで視聴するには、「どこでもディーガ」の無料アプリのインストールと、パナソニックが提供するテレビ番組情報ウェブサービスの「ディモーラ」への会員登録が必要だ。
「ディモーラ」については、以下の解説サイトを読めばよくわかる。
なお「どこでもディーガ」は、普通のテレビと違って「携帯電話の通信量」を消費する。ユーチューブなどのインターネット動画を見るのと仕組みは同じだ。
ギガの消費は1ギガ1時間が目安という感じで、携帯回線のまま映画などを連続で見れば、10ギガ程度ならわずか数日で消費してしまうことになる。
道の駅などのWifiを利用すれば話は別だが、速度や時間の問題で、なかなか使いづらいのが実情だ。
また格安スマホを北海道のような電波の弱い地域で使うと、停まってばかりで見た気がしない(笑)。
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