車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年9月現在の「道の駅 四季の郷公園」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
和歌山市内に近い「道の駅 四季の郷公園」は、今のままだと「旅の宿」にはいささか使いづらいが、設備がよく整った改善の余地がある道の駅
「道の駅 四季の郷公園」 DATA
道の駅 四季の郷公園
〒640-0305
和歌山市明王寺479-1
☎073-478-0070
営業時間
平日:10:00〜17:00
土日祝:9:00〜17:00
年中無休(12月30日〜1月3日 休館)
「道の駅 四季の郷公園」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第52回
登録日/2020年3月13日
「道の駅 四季の郷公園」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2020.09.13
2023.07.12
※「道の駅 四季の郷公園」での現地調査は2023年7月が最新になります。
道の駅 四季の郷公園【目次】
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「道の駅 四季の郷公園」のロケーション
2020年7月にオープンした「道の駅 四季の郷公園」は、前年に追加で設置された阪和自動車道「和歌山南スマートインターチェンジ」の近くにある。
和歌山城・紀三井寺・雑賀崎など、和歌山市内の主だった観光スポットまで30分ほどで行ける好立地に位置し、直前に「和歌山市初の道の駅誕生!」と派手に宣伝したものだから、近畿在住の車中泊旅行者は、さぞかし期待を抱いて、この「道の駅 四季の郷公園」に足を運んだに違いない。
だが… 多くの人は首をうなだれてクルマに戻ったと思う(笑)。
「道の駅 四季の郷公園」は、駐車場とトイレ・食堂・売店などの施設が離れており、これまで慣れ親しんできた”旅の宿”に使える道の駅とは、違った匂いを感じさせるところだった。
1991年に和歌山市の郊外に、もともと農業公園として開業した「四季の郷公園」の園内には、季節ごとに花が咲き、700株からなるバラ園をはじめ、サクラやフジなど、特に春先は多くの花見客で賑わってきた。
「道の駅 四季の郷公園」は、その前身を活かすべく「Be Wild. 野生を楽しもう」をコンセプトに掲げ、自然との共生を目指した「FOOD HUNTER PARK」を整備し、それに流行りのキャンプ要素を取り入れてリニューアルを図っている。
しかしそのいっぽうで、道の駅が掲げる重要な役割のひとつである「道路利用者のための休憩機能」を、なおざりにしている感は拭えない。
とはいえ、設備における道の駅の要件は満たしているので、車中泊ができないわけではない。
むしろ、24時間利用できる可燃物のゴミ箱や、コインシャワーまで揃った”車中泊に高規格な道の駅”の部類になる。
無料の駐車場とキレイなトイレがあれば十分という人には、何ら問題はないだろう。
ただ車中泊の「旅の宿」に、買物の利便性や観光要素を求めたいのなら、和歌山市内では道の駅には執着しないほうがいい。
幸いなことに、2023年9月には約16キロ・クルマで30分ほど離れたところに、「道の駅 海南サクアス」がオープンしている。
こちらはオーソドックスな道の駅なので、車中泊に適している。
また近くには、1泊1000円はかかるものの、日帰り温泉と巨大な観光市場に、遊園地のポルトヨーロッパが敷地に揃う、「和歌山マリーナシティ」がある。
「道の駅 四季の郷公園」の施設
「道の駅 四季の郷公園」では、冒頭のコンセプトに基づき、敷地を「火の食堂」「水の市場」「炎の囲炉裏」 「木の庭」 「土の農園」と呼ばれる5つのエリアに分けて営業している。
それはそれで構わないのだが、車中泊旅行者から「槍玉」に上がっているのは、駐車場とその周辺設備だ。
写真はマップの3に当たる駐車場。
道路に面していて入りやすく、入口に道の駅の大きな看板がついた、このメインとおぼしき駐車場には、なんと近くにトイレがない。
車道を渡って、さらにスロープを登らないと、24時間トイレまで辿り着けないのは、バリアフリー化が進む現代の道の駅としては、不親切と云わざるを得ない。
道の駅の売店のように見える青い建物は、まったく関連なさそうな個人の雑貨屋だ。
もっとも収容台数が多い2の駐車場は、いちばんトイレから離れている。
というわけで消去法的に、「道の駅 四季の郷公園」で車中泊にもっとも適しているのは、公園側の1の駐車場ということになる。
ただここは路面はフラットでいいのだが、トイレに行くには階段を上り下りする必要がある。
その階段を登ったところに、真新しいトイレがある…
と思ったら、なんとそこはシャワー棟だった!(笑)。
24時間トイレは、もっと離れた「火の食堂」の入口部分にある。
もちろん中はウォシュレット。
公園にあった木造建築物の佇まいを生かしたまま、内装をリノベーションした「火の食堂」は、ご覧の通り広々している。
中には「炊所(かしぎしょ)」と呼ばれる食堂と、「焙所(あぶりしょ)」と名付けられたカフェがあるが、無料で休憩に使える雰囲気ではなかった。
「道の駅 四季の郷公園」では、屋外のタープが張られた休憩スペースも有料だ。
そして最後は、50種以上のオリジナル商品と、地元を中心に採れた新鮮な青果などを販売している「水の市場」。
食品だけでなく雑貨類の品揃えも豊富で、ここは見て回るだけでも楽しめる。
7月に訪ねた時は、ここで桃を買った。
桃といえば、山梨・福島・長野の東日本が本場だが、日本で第4位の栽培量を誇る和歌山県は、白桃で有名な岡山県よりも生産量は多い。
「道の駅 四季の郷公園」を総括すると、
駐車場と24時間トイレの距離と、無料で利用できる休憩スペースを室内と屋外に確保すれば、和歌山県下でも指折りの車中泊スポットになり得る可能性を秘めてはいる。
だが、最初に気づかなかったことに、これから気づいて直してくれるのか…
そこは、はなはだ疑問。
特にここの指定管理業者は、”商売気”がありすぎ。
お金を持ってるジージとバーバでも、適度に休ませてやらないと、くたびれて一円も使わないまま帰ってしまうよ(笑)。
「道の駅 四季の郷公園」の車中泊好適度
「道の駅 四季の郷公園」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館外にあり24時間利用可能
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機横に設置
可燃物の大きなゴミ箱は、「火の食堂」の入口に分かりやすく置かれていた。
また「水の市場」の横にも置いてあるので、「火の食堂」のほうは閉店と同時に店内に収容されるかもしれない。
そもそも、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 四季の郷公園」の最寄りの温泉&買い物施設
敷地内にシャワー棟あり
3分間200円
9時~17時
お勧めの温泉はこちら。
花山温泉 薬師の湯
道の駅から約8キロ・15分
☎073-471-3277
おとな1100円(17時以降は850円)
8時~22時(最終受付21時)
木曜は午前中の8時~10時のみ営業で、その後は定休
コンビニ
ローソンまで約1.6キロ
スーパーマーケット
約4キロのところに「マツゲン 吉礼駅前店」がある。
「道の駅 四季の郷公園」のアクセスマップ
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