車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年9月現在の「道の駅 海南サクアス」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 海南サクアス」は、和歌山の紀北から紀中観光時に、”旅の宿”にお勧めしたい道の駅
「道の駅 海南サクアス」 DATA
道の駅 海南サクアス
〒649-0141
和歌山県海南市下津町小南51-1
☎073-492-1093
営業時間
9時~17時
年中無休
「道の駅 海南サクアス」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第58回
登録日/2023年2月28日
「道の駅 海南サクアス」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2023.09.10
※「道の駅 海南サクアス」での現地調査は2023年7月が最新になります。
道の駅 海南サクアス【目次】
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「道の駅 海南サクアス」のロケーション
和歌山市の南部に位置する海南市に、2023年9月に誕生した「道の駅 海南サクアス」は、和歌山市内とミカンと醤油で有名な有田市との間にできた、車中泊の旅人にとっては、まさに”待望”と呼べる道の駅だ。
「和歌山城」や「雑賀崎・和歌の浦」、さらには「和歌山マリーナシティ」といった見どころに恵まれた和歌山市内には、これまで無料で利用できる、いい車中泊スポットが見当たらなかった。
和歌山市の郊外には、2020年に「道の駅 四季の郷公園」ができているが、アウトドアを意識したテーマパークの色彩が強く、「旅の宿」としては居心地がよくない。
そのためこれまでは、「和歌山マリーナシティー」に併設された有料の「県営公共マリーナ駐車場」を勧めてきたのだが、そこから約9キロ・クルマで20分ほど南にできた「道の駅 海南サクアス」は、これまで道の駅での車中泊に慣れ親しんできた旅行者には、まさに”吉報”。
「和歌山マリーナシティー」で温泉と食事を済ませてから、移動することも可能だ。
また「道の駅 海南サクアス」の誕生は、高野山→和歌山タウン→有田・湯浅、そして南紀白浜へと続く、和歌山県の旅をスムーズにつなぐ観点からも、大きな意味を持っている。
たとえば…
この道の駅のおかげで、「道の駅 白崎海洋公園」での車中泊を回避する人は増えるに違いない。
白崎海洋公園は立ち寄るにはいいが、車中泊には適しているとは思えない。
しかしこれまでは、和歌山市から白浜町に至る間の紀伊水道沿岸には、「道の駅 白崎海洋公園」しか道の駅がなかったため、旅人に”選択肢”はなかった。
「道の駅 海南サクアス」の誕生は、たったひとつの道の駅が、車中泊クルマ旅においては、広範囲に影響を及ぼす典型的な事例と云っていいだろう。
ちなみに…
ウィキペディアによると「海南サクアス」のネーミングは、さかなの「サ」・くだものの「ク」・あそびの「ア」・多くの人が集まる「巣」を組み合わせ、同時に「咲く明日」、明るい未来のイメージをもつ言葉として選ばれたとのこと。
ただインターネット検索が全盛の現代においては、ほとんど意味をなさない”旧態然”とした手法で、利用者には”覚えにくい”だけで、何のメリットも与えていない。
立地からすれば、和歌山市内にやってきた車中泊旅行者を”総ざらい”にできるだけに、たとえば「道の駅 和歌山ゲートウェイ・海南」のような、リアルにイメージが浮かぶ駅名にしておけば、オープン景気が去った後まで、コンスタントな集客が見込めると思うのだが…
建物はオーソドックスなつくりで、「旅の宿」としては使いやすいだけに、ちょっと残念な気がした。
「道の駅 海南サクアス」の施設
「海南サクアス」の駐車場は、建物を囲むように”コの字型”に配置されており、普通車は❶と❷の駐車場が利用できる。
これが実際の様子で、❶❷のいずれにも緩やかな傾斜は感じられるものの、車中泊に支障をきたすほどではない。
24時間トイレに近く、車中泊がしやすいのは❷の駐車場だ。
白いハイエースの位置が一番トイレには近いが、同時にここが一番傾斜が気になるところでもある。
またこの駐車場からは、隣接する「ヤマザキデイリーストア」まで歩いて行ける。
写真の正面に見える24時間トイレは、メインの建物にあたる「物産交流館」とは別棟になっている。
中がウォシュレットになっているのは、云うまでもない。
24時間トイレと隣接して、広い情報提供館も用意されていた。
品揃えが豊富な「物産交流館」には、野菜や果物の直売コーナーと土産品のほかに、地場産業である漆器やしゅろ製品、ニット製品などの雑貨も目立つ。
そんな「物産交流館」の物販スペースの壁際で、開店早々から賑わっていたのは、市内の5つの漁港から直送された魚介類が、お手頃価格で並ぶという「魚盛水産」の鮮魚コーナー。
ここは隣接して、テイクアウトの飲食コーナーもやっている。
こちらがメニュー。
海鮮以外の定食や麺類も食べられる。
その隣には、季節のフルーツをふんだんに使った、作りたてのタルトやパフェが食べられるフルーツパーラー「SHIMOTSU FRUITS(シモツフルーツ) 」がある。
2件の店の向かいには、ゆったりしたイートインスペースがあり、休憩にも利用することができる。
もちろん売店で購入したものも、ここで食べられる。
筆者は珍しい「炙り太刀魚」の握りを買ってみたが、これはかなり美味かった。
さらにその隣には、ファミリー向けの「こどものえき」(キッズコーナー)、そしてその奥のドアの向こうには、すべり台もある「かもしばテラス」が広がっている。
「道の駅 海南サクアス」の車中泊好適度
「道の駅 海南サクアス」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館内にあり営業時間中に利用可
缶・ビン・ペットボトル:同上
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 海南サクアス」の最寄りの温泉&買い物施設
紀州黒潮温泉
道の駅から約9キロ・20分
☎073-448-1126
大人1000円
11時~23時(受付最終22時)・不定休
コンビニ
デイリーヤマザキと隣接。
スーパーマーケット
約2キロのところに「松源 下津店」がある。
「道の駅 海南サクアス」のアクセスマップ
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