車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年9月現在の和歌山市内の見どころと車中泊に関する情報です。
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この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」のひとつです。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
和歌山タウンは、淡路島・琵琶湖・丹後半島らと並ぶ、京阪神から週末旅で気軽に出かけられるお勧めのスポット。
和歌山タウンのロケーション
「近畿自動車道・吹田インター」から、「阪和自動車道」に乗り継ぎ、約90キロ・1時間15分ほどのところにある和歌山市は、京阪神在住の車中泊旅行者にとって、淡路島・琵琶湖・丹後半島あたりと肩を並べる、昔からの週末旅に適した旅先だ。
筆者も若い頃は、家族で金曜日の夜に家を出て、「阪和自動車道」の「紀の川サービスエリア」」で前泊し、早朝から「新和歌浦」や「片男波」に釣りでかけたものだ。
さらに現在は、大阪湾沿いを走る「阪和自動車道」と、近畿内陸部に位置する奈良・京都方面から、和歌山市内に通じる「京奈和自動車道」のジャンクションが完成し、大幅にアクセスが向上している。
とりわけ「京奈和自動車道」との連結により、世界遺産に登録されている高野山を、週末旅に加えやすくなったのは大きい。
高野山は無料で走れる観光道路の「龍神スカイライン」で南紀とも通じており、3連休なら「和歌山タウン」「高野山」「南紀白浜」という、ツアーでは難しい豪華な旅先をめぐることも可能だ。
和歌山タウンの勧め観光スポット
車中泊クルマ旅と云えども、和歌山タウンでは市内随一の観光地で、日本100名城にも名を連ねる和歌山城は外せない。
歴史に興味がなくても、最近話題になったNHKドラマ10「大奥」Season1で、冨永愛が好演した、徳川8代将軍・吉宗の故郷といえば、興味が湧くかもしれない。
もっとも筆者の世代は、若くて太刀がキレキレだった、松平健の「暴れん坊将軍」のほうがしっくりくるけどね(笑)。
筆者がガイドする”お城めぐり”は、天守や石垣といった建造物や遺構、あるいは単なる城主の変遷といった歴史話ばかりではなく、そういう世俗的な話題もふんだんに盛り込んである。
社会科の授業じゃないんだから(笑)。
そして和歌山城に行くのは、天守に上がれる午前9時過ぎがいい。
理由には混雑回避もあるが、その後のランチとの兼ね合いのほうが大きい。
なお、和歌山タウンでのお勧めランチは2つあるが、ひとつは土日祝限定になる。
まずは和歌山ラーメンの代名詞とも云われる「井出商店」。
ただし平日でも、12時前後は行列必至で、この写真は平日の開店前だ。駐車場はそこそこ広く15台ほどは駐められる。
並ぶのが嫌なら、セブンイレブンにだけ、インスタントラーメンが売っている。
これはたぶん、地元の人しか知らないロコな情報だ(笑)。
なお、和歌山ラーメンのことをよく知らない人は、こちらが参考になると思う。
ラーメンよりも海鮮がいいという人にお勧めなのは、「新和歌浦漁港」にある「おっとっと広場」だが、ここが土日祝しか営業していない。
とはいえ
この「しらす丼」がなんと700円。
他にも新鮮な刺身が手に入るので、車内で夕食を食べる人にはいいと思う。
さらに
その新和歌浦に隣接している地域が、「日本のアマルフィ」と呼ばれる雑賀崎だ。
もともと「雑賀崎」を含む「和歌浦」一帯は、万葉集に「紀伊国の 雑賀の浦に出で見れば 海人の燈火 波の間に見ゆ」と歌われるほど、古くから奈良の都人にも知られていた景勝地。
近くには、「片男波」と呼ばれる素晴らしいロングビーチもある。
さすがに海の美しさでは南紀に敵わないが、京阪神在住者が週末に太平洋の恵みと触れ合うのに、「和歌浦」はほどよいロケーションにあり、車中泊クルマ旅の”デビューの舞台”としてもお勧めだろう。
2017年(平成29年)の日本遺産への認定は、改めてそのことを掘り起こす、良いきっかけになっている。
さて。
シーサイドで寛いだ後は、「和歌浦」から約6.5キロ・15分ほどのところにある、日帰り温泉と観光市場、さらに「ポルトヨーロッパ」を併設している「和歌山マリーナシティー」に移動するといい。
ここは朝ドラを見ている人は、「あ~そうだったのか!」となること請け合いだ。
和歌山タウンの車中泊事情&車中泊スポット
市街地から近いにもかかわらず、和歌山タウンの車中泊事情は良好だ。
前述してきた「和歌浦」には、有料だが公衆トイレが近くにあって、車中泊のできる駐車場がある。また「和歌山マリーナシティー」も同様で、詳細はいずれも個別記事に掲載している。
問題は道の駅だ。
和歌山市の郊外には、2020年に「道の駅 四季の郷公園」ができているが、アウトドアを意識したテーマパークの色彩が強く、「旅の宿」としては居心地がよくない。
幸いなことに、2023年9月には約16キロ・クルマで30分ほど離れたところに、「道の駅 海南サクアス」がオープンしている。
こちらはオーソドックスな道の駅なので、車中泊に適している。
和歌山・紀北 車中泊旅行ガイド
日本クルマ旅先100選 近畿地方編



車中泊でクルマ旅 総合案内
クルマ旅を愉しむための車中泊入門

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