車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、長野県側の上高地行きバスターミナルのある「沢渡地区・松本市営第2/第3駐車場」の車中泊に関する情報です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
普通車にとって…
沢渡バスターミナルに隣接する「沢渡地区・松本市営第2/第3駐車場」は、松本方面から上高地に行く際のベスト車中泊スポット
沢渡地区・松本市営第2/第3駐車場 DATA
ナショナルパークゲート
〒390-1514
長野県松本市安曇4466
☎0263-93-3355
営業時間
24時間(自動ゲート)
営業期間
4/17〜11/15
※冬季期間は一部閉鎖
駐車料金
日付1日あたり700円
深夜12時を過ぎると日付が変わり、新たに料金が発生する。そのため滞在時間が24時間以内であっても、車中泊をすれば料金は1400円になる。
駐車台数
市営第2駐車場(足湯公園駐車場)550台
市営第3駐車場(かすみ沢駐車場)410台
沢渡地区・松本市営第2/第3駐車場の筆者の歴訪記録
※記録が残る2001年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2003.05.25
2008.05.01
2011.02.11
2012.09.17
2013.09.26
2015.03.14
2018.04.26
「沢渡地区・松本市営第2/第3駐車場」での現地調査は2018年4月が直近で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2024年8月に更新しています。
沢渡地区・松本市営第2/第3駐車場
2019年以降、8ナンバー車は「沢渡地区・松本市営第2/第3駐車場」への入庫は不可。
「沢渡地区・松本市営第2/第3駐車場」の最寄りの温泉&買物施設

2019年以降、8ナンバー車は沢渡地区のすべての松本市営駐車場への入庫が禁止に。

出典:上高地観光旅館組合
驚いたことに…
筆者が5年ほど離れている間に、沢渡(さわんど)地区の松本市営駐車場では、車両の大きさにかかわらず、「8ナンバー車」の入庫が全面禁止になっている。
~さわんど温泉 公式サイト~
キャンピングカーでさわんど温泉の市営駐車場をご利用のお客様へ
この市営第2駐車場で撮影した写真は2018年5月のものだが、この時はキャブコンも入庫できたので、この対応は翌年以降のものになるのだろう。
この件については、以下の記事に詳細を詳しく記している。
今さら不平不満を云ったところで、現実的に8ナンバー車は利用することができなくなっているので、ここでは普通車の車中泊旅行者向けに話を進めていくが、いずれにしても沢渡地区では、今も「松本市営第2・第3駐車場」がベスト車中泊スポットであることに間違いはない。
「沢渡地区・松本市営第2/第3駐車場」のロケーション
沢渡(さわんど温泉とも)は、長野県側にある上高地行きのシャトルバス乗り換え駐車場が点在する地域の総称で、近頃は「沢渡地区」とも呼ばれている。
松本方面から上高地に向かうと、乗鞍方面への分岐トンネルを過ぎてすぐの集落から、約2キロにわたって点々と駐車場が道路の左右に現れてくるが、その中でトイレがあって最大規模の960台を収容できるのが、「松本市営第2・第3駐車場」だ。
「沢渡バスターミナル」の概要
まず「松本市営第2・第3駐車場」は、この「沢渡バスターミナル」まで徒歩でアクセスできる場所にある。

出典:上高地ビジターセンター
ちなみに「ナショナル・パークゲート」は、「沢渡バスターミナル」に隣接する観光案内コーナーのことで、この4つは云ってみれば同じ場所にある。

出典:上高地観光旅館組合
沢渡バスターミナル
上高地行きバス料金
片道1500円・往復2800円
タクシー利用の勧め
ここでタクシー利用に関する、耳寄りな話を記載しよう。
上高地は平湯も沢渡地区もタクシー料金を定額化しており、沢渡地区から上高地バスターミナル間は、2024年8月現在一律の5200円になる。ちなみにバス代はひとり片道1500円。
もし貴方が写真のような大荷物なら、当然タクシーのほうが楽なので、相乗りするのが理想だ。
ただし、その際には「相乗り」する相手が重要になる。
通常のタクシーは乗客5人乗りだが、リュックがあれば4本積むのが関の山。
だが、まわりには手荷物しかない日帰りのバス待ち客がたくさんいる…
さて算数。
貴方がカップルだったら、5200円の半分にあたる2600円の負担で、相乗り客の負担も同じくカップルなら2600円だが、2人分のバスの片道運賃は3000円なので、それより400円安くなる。
つまり並ぶことなく、確実にゆっくり座って行けるうえに400円オトクなる。
さらに3人のグループと相乗りできれば、合計5人でひとり当たり1040円で収まり、2人換算すると2080円で、バスより940円も安く行ける。
ということを、3人組の日帰り客に声をかけて教えてあげよう!(笑)
車中泊事情
市営沢渡第3駐車場
「かすみ沢駐車場」の愛称を持つ「市営沢渡第3駐車場」は、沢渡バスターミナルよりも低い場所にあるが、地下道でつながっている。
「ナショナル・パークゲート」のトイレが使えるのは、通常は5時から17時までだが、金曜日・土曜日さらに祝祭日前日など、翌日のシャトルバス始発が5時の日は夜間も開放されるので、その日はこちらで車中泊をするほうが便利だ。
市営沢渡第2駐車場
こちらは別名「足湯公園駐車場」とも呼ばれる「市営沢渡第2駐車場」で、オールシーズン24時間利用できる公衆トイレに隣接しており、前述した通り、ハイシーズン以外の平日に車中泊をしたい人に適している。
「市営沢渡第2駐車場」から近い、「沢渡バスターミナル」ができるまでのバス停。
朝は沢渡バスターミナルまで行く必要があるが、帰りはここで降ろしてもらえる。
こちらが上の写真でも確認できる、洋式で暖房完備のバリアフリーになっている24時間開放の公衆トイレ。
トイレ前の駐車場は、公衆トイレ専用なので車中泊も長時間利用もできない。
なお「市営沢渡第2駐車場」は、足湯が24時間無料で利用できる「さわんど温泉 湯の郷公園」の駐車場を兼ねており、駐車料金も1時間まで無料になる。
厳冬期は平湯バスターミナルがお勧め!
上高地が閉山する厳冬期は、この第2駐車場のみが釜トンネルからスノートレッキングを楽しむ人用に無料開放されている。
とはいえ、その時期は上高地行きのバスが運行されないので、国道158号の「釜トンネル」前までタクシーで行くのが無難だ。
なお帰りは時間を決めておき、乗る時に予約しておくことも忘れずに。
だが沢渡では、それに加えて周囲の店も日帰り温泉も閉鎖されるため、温泉街のある奥飛騨温泉郷の平湯で泊まる方が利便性は断然いい。
平湯の「あかんだな駐車場」も冬季は閉鎖になるが、その時期だけは飲泉街にある「平湯バスターミナル」の無料駐車場で車中泊が許される。
「沢渡地区・松本市営第2/第3駐車場」の最寄りの温泉&買物施設
料金ゲート前に建つ「ともしび」では、300円で日帰り入浴を受け付けているが、浴室は極めて簡素。
看板には「露天風呂」と書かれているが、実際は小屋掛けしてある。
またシャワーはあるが、ボイラーの関係上、洗髪には使えない。
そのため、うちの家内のようなシャイな女性には適さない(笑)。
日帰り温泉では、沢渡地区の入口付近にある沢渡大橋から近い「梓湖畔の湯」か、その向かいに建つ「お食事処 しもまき」が便利だろう。
なお、駐車場内に建つ「しおり絵」では、外来湯を受け付けていない。
最後に、
沢渡地区の問題は、近くにスーパーマーケットどころかコンビニもないことだ。
比較的大きなスーパーは、松本に向かって30キロ近く走った、松本電鉄・上高地線「波田」駅手前に建つ「デリシア」で、国道158号沿いの波田町役場交差点を右折し、踏切を超えたスグのところにある。
「沢渡地区・松本市営第2/第3駐車場」のアクセスマップ
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