この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の紹介です。
河津桜に金目鯛、さらに温泉・絶景・世界遺産… 東海道屈指の観光地「伊豆半島」を、車中泊で訪ねて周る。
伊豆半島 車中泊旅行ガイド【目次】
伊豆半島の概要
気候温暖で見どころの多い伊豆半島は、東京・名古屋、さらに大阪からもアクセスが良く、東海道随一、そして東海・北陸地方では、日本海側の能登半島と双璧をなす、魅力ある見どころに満ちた人気の車中泊の旅先だ。
一般的に「東伊豆」・「南伊豆」・「中伊豆」・「西伊豆」と、4つのエリアに分けて紹介される伊豆半島だが、それぞれの魅力をシンプルにまとめるとこんな感じになる。
東伊豆
熱海・伊東・河津とくれば、やはり通年での魅力は「温泉」になるのだろう。
西伊豆
伊豆半島の絶景に富士山は欠かせない。特に駿河湾越しにそのダイナミックな勇姿が見られる西伊豆には、いいフォトスポットが集中している。
中伊豆
鎌倉幕府とつながりの深い修善寺に加え、大人が注目すべきは、世界遺産に登録されている「韮山反射炉」だ。
南伊豆
海も美しいが、中高年にはやはり幕末の舞台となった下田が断然おもしろい。下田では、坂本龍馬ではなく吉田松陰に注目を。
とはいえ、気候温暖な「伊豆半島」のベストシーズンは、やはり河津桜が満開を迎える2月中旬から3月初旬だと思う。
この時期は西伊豆から富士山がよく見え、また特産の金目鯛も脂がよくのって旨味が増す。
伊豆半島のアクセス事情
このマップを見ればよく分かるが、伊豆半島は東海方面からのアクセスを遮るように、「伊豆東部火山群」が箱根から縦に伸びており、「東伊豆」はまさに遮断された山の向こうに位置している。
それが昔から「箱根」に関所がある理由だが、令和の今でも「箱根超えのルート」はあるものの、クルマで伊豆半島の付け根を横断できる高規格道路はできていない。
それがゆえに「真鶴」や「熱海」には、東海・関西方面から行きづらいのが実情だ。
もし東海・関西方面から東伊豆に行くなら、せっかくなので「箱根」経由で「小田原」まで下り、そこから風光明媚な「真鶴ブルーライン」を通って相模湾岸を南下していくほうがおもしろいと思う。
いっぽう逆に、西伊豆から伊豆半島最南端の「石廊崎」を周り、そこから北上して東伊豆に出るロングランの旅もまた楽しい。
ただしその場合は、渋滞しやすい駿河湾岸の一本道である国道414号を避け、清水から土肥港に通じている「駿河湾フェリー」を使うほうが無難だ。
さて。
実は「修善寺」まで南下すると「伊東」に向かって谷が伸びており、相模湾には抜けやすくなっている。
その「修善寺」までは、新東名高速道路に直結する「伊豆縦貫自動車道」と、その先のバイパス化が進む高規格道路を走れば、東海・関西方面からもアクセスが容易だ。
伊豆半島の車中泊事情
伊豆半島の各エリアには、道の駅がバランス良く点在しており、東・西・中・南のどこに行っても、車中泊で窮することはないと思う。
そこで2021年11月時点の、伊豆半島にあるすべての道の駅に関する情報は、以下の記事にまとめておいた。
また、その他の車中泊スポットを含む一覧ページはこちら。
ちなみに電源が使える伊豆半島のRVパークは、今のところ以下の3件のみだ。