「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。
リーズナブルで、雨の日でも楽しめるからありがたい。
和歌山だけに、「京大」ではなく「近大」白浜水族館では?
と聞き返したくなる気もするのだが(笑)、この施設の開館は1930年で、日本最古に近い水族館と云われている。
それが2014年にリニューアルオープンし、館内は見違えるほど綺麗になった。
この施設はエビ・カニなどの無脊椎動物の収集で日本一を誇る、「京都大学臨海実験所の水槽室」を水族館として一般公開していることから、ショーもなければ、目玉になるような変った魚類もいない。
つまり、特にファミリーや若者を喜ばそうというわけではなく、観に来る人を自然体で受け止めている。
円月島を間近に望む海岸近くにありながら、一切の宣伝活動を行なっていないのもそのせいなのだろう。
おかげで空いていて、落ち着いた時間を過ごせるのがいい。
写真はヤドカリ氏。
水槽に展示されているのは白浜町周辺で見つかった生物のみで、どちらかといえば魚の実態展示に近い感じ。
伊勢海老殿下。
白浜町からクルマで20分ほど南に下った「すさみ町」は、その日本有数の産地で知られる。
こちらは和歌山県中部・日高地域の名物で、フーディーに高い人気を誇るクエ様。
淡白ながら脂の乗ったその味わいは、「クエを食ったら、他の魚は食えん」といわれるほどだが、漁獲量が少なく長い間“幻の高級魚”とされてきた。
しかし現在は、白浜にあるクロマグロの完全養殖に成功した近畿大学水産研究所(白浜町)が、20年がかりで養殖技術を確立し、南紀白浜温泉でいつでも新鮮なクエが味わえるようになっている。
あれ、誰か呼んだ?
こちらは容姿に似合わず、水槽の中ではひょーきん者のウツボ親父。
ファインディング・ドリー!
うぁお~!
誰かと思えば、ただのエビちゃんか。
写真はこれでおしまい。あとは現地でお楽しみください(笑)。
京都大学白浜水族館
〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町459
☎0739-42-3515
営業時間:9時~16時30分(閉館17時)・無休
入場料:大人600円、小・中学生200円
無料駐車場あり
白浜温泉 車中泊旅行ガイド
車中泊ならではといえる、南紀白浜温泉の愉しみ方をご紹介。