この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「雲海に浮かぶ竹田城」が撮影できる、一番安全で広い場所は立雲峡
立雲峡 雲海展望台&車中泊ガイド【目次】
立雲峡(りつうんきょう)の概要
立雲峡は、標高757メートルの朝来山中腹にある県立の自然公園で、春は「但馬吉野」とも呼ばれる桜の名所として、また秋は雲海に浮かぶ「天空の城」こと、竹田城の展望スポットとして知られている。
立雲峡の雲海展望台
2016年に駐車場とともに整備された展望台は、入口横に「料金所」が設けられ、桜と雲海のシーズンは、かつての無料から1人300円の入山料が必要になった。
現在は第1展望台、第2展望台に「ひな壇」が設けられ、より多くの人が雲海を望めるようになっている。
駐車場から展望台へ続く道は、未舗装の山道で、第2、第3展望台へは比較的楽に行くことができるが、第1展望台は駐車場から40分ほど歩かなければならないうえに、勾配もきつい。
第1展望台
竹田城を見下ろす構図が撮れる展望台で、定員は約30人。駐車場から徒歩約40分、第2展望台から徒歩約25分。
第2展望台
竹田城が目線の高さで撮れる展望台で、定員は約20人。駐車場から徒歩約15分、第3展望台から徒歩約10分。
第3展望台
竹田城を見上げる構図が撮れる展望台で、定員は約10人。駐車場から徒歩約5分。
ここで大事なのは、標高が一番高い「第1展望台」から、いつもベストの絶景が見られるとは限らないこと。
霧が少ない日は、高度の低い第3展望台のほうが、霧に近いため立体感のある写真が写せることもある。
また霧の状況は時間によっては刻々と変わるので、到着時に出ていなかったからといって、早々に引き上げるのではなく、しばらくは待ったほうがいい。
立雲峡の駐車場
立雲峡の駐車場は展望台の入口前にあり、約50台が停められる。
駐車場自体はもともとあったが、2016年に県道277号から立雲峡までの道の拡張工事とともに整備され、新たにウォシュレットが完備されたトイレと自動販売機、そして料金所が設けられた。
駐車料金は年中無料だが、前述した通り桜と雲海の時期は、展望台への「入山料」として300円が必要になる。
ただし路面には、展望台に向かって上りの傾斜があるため、どこに停めてもその影響は避けられない。
雲海が見たいなら、車中泊は”必須”
およそ50台の駐車スペースがあるとはいえ、雲海シーズンは年々、満車になる時間帯が早まっているようで、2021年に筆者が泊まった土曜日は、なんと午前1時には満車になっていた。
確実に場所を押さえる方法は、もはやここで車中泊するしかない(笑)。
ただしその際は、行く前に入浴と夕食・朝食の買い出しを済ませていこう。県道277号から立雲峡への道は、急勾配のワインディングなので、日が暮れてからの運転は避けたほうがいい。
ちなみにこれは、撮影後の翌日朝8時過ぎの様子。駐車場は満車なので、路上の臨時駐車スペースに誘導されるのだが、最後尾はたぶん駐車場まで1キロ近く歩かなければならないだろう。
立雲峡駐車場 最寄りの温泉と周辺買い物施設
よふど温泉
約4.5キロ・10分
☎079-670-7070
大人700円
11時~21時(受付最終20時30分)・第三木曜定休
駐車場80台
コンビニ
ローソンまで約3キロ
スーパーマーケット
「イオン和田山店」まで約7.5キロ