このサイトでは、既に車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、20年以上の歳月をかけて培ってきた、オリジナルの車中泊クルマ旅スタイル「Auto-Packer」を紹介しています。
車中泊「三種の神器」のひとつ
ウインドウシェードは、防寒に加えて車内のプライバシーを保護するものとして、筆者が「車中泊の三種の神器」に挙げている重要なアイテムだ。
ゆえに、もし貴方がキャンピングカーや車中泊カーを買って、末永く車中泊をしようと思っているのなら、DIYよりも専用に作られた㈱アイズのマルチシェードを使用されることをお勧めする。
ただそれまでの間、現在のクルマで車中泊をしてみようという人には、それはちょっともったいない話だと思う。
そこで、DIYで寒さを凌ぐ簡易ウインドウシェードを作る方法を紹介しよう。
簡単なウインドウシェードの作り方
フロントとリアは、市販のサンシェードを加工する
面積の大きいフロントガラスとリアガラスには、市販されているサンシェードをそのまま使うのが、いちばん簡単でリーズナブルな方法だ。
車種によって多少の隙間はできると思うが、サンシェードには装着しやすいよう芯を入れて吸盤がつけてある。そのため、波打つことなくガラス面に沿って密着できる。加えて、大半はジャバラ状にたたんで保管できるなどの利点が多い。
リア。専用のサンシェードはないので、軽自動車のフロント用をハサミでカットしてリサイズした。周囲はビニールテープで巻いて補強すればいい。
サイドはアルミ保温シートで作るのが筆者流
その他の窓の内張りをDIYする際に考慮しなければならないのが、加工と保管のしやすさ、そしてコストパフォーマンスの3点だ。
折りたたみ式になっているキャンプ用の「銀マット」は、ひとつの面が窓より小さく、肉厚で加工しづらい難点がある。
そこでお勧めなのが、浴槽用の薄いウレタンの保温シートだ。継ぎ目のない内張りを、比較的容易に作ることができる。
写真のアルミ保温シートは、ホームセンター(購入したのはコーナン)、もしくはネット通販でも手に入る。
これは素材が柔らかいので型紙は不要。窓にウレタンを押し付けてマークを記し、ハサミで整形していく。
窓への取り付けは、着脱可能な吸盤を使うのが基本。
ただし吸盤を取り付ける際は、リングを引っ張った時にウレタンが破れないよう補強しておく必要がある。また裁断後は、どの窓用かを裏側に書いておかないと取り付けに苦労する(笑)。
なお、冬季以外で防寒の必要がない場合は、サイドガラスもサンシェードで構わない。その際には遮光素材のタイプを選ぼう。乗用車はカーテンをつけるよりも簡単で安上がりだし、何よりこれはかさばらない。

