この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、日本全国で1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、「車中泊ならではの歴史旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
龍馬が高知で過ごした時代の様子が分かる「龍馬の生まれたまち記念館」
「龍馬の生まれたまち記念館」は、坂本龍馬が生まれ育った高知市の上町にある歴史文化体験施設で、龍馬本人だけでなく、幼い頃の町の様子や、家族あるいは、ゆかりの深い人物にもスポットを当てて紹介している点が特徴だ。
左は坂本家の三女で、龍馬の姉の「乙女」。「龍馬伝」では寺島しのぶが好演していたが、12歳で母を亡くした龍馬にとっては、3歳年上の乙女が母親代わりで、いつも龍馬のことを気にかけ、泣き虫だった龍馬を強い男に鍛えあげた。
真ん中は龍馬。そして右は「龍馬伝」で大泉洋が演じた、土佐の餅菓子屋の長男「近藤長次郎」。龍馬に追従し、後に海援隊の大番頭となるが、イギリスへの密航計画が発覚し、切腹させられた。
長次郎の生家は龍馬の生家にほど近いところにあった。
さて、展示は1階と2階に分かれており、龍馬に関連する建物を再現したジオラマや城下町のマップが面白い。
写真の「才谷屋」は坂本家の本家で、高知の城下では有名な豪商。龍馬が使った晩年の変名「才谷梅太郎」は、この本家からとっている。
さらに「龍馬の生まれたまち記念館」では、龍馬に関する様々な書籍も見ることができる。
筆者も愛読した「お~い龍馬」まで揃っていたのは嬉しかった(笑)。
桂浜にある「県立坂本龍馬記念館」に比べると、スケールはずいぶん小さいが、龍馬が高知で過ごした時代のことを知りたい人は、高知市に来たら最初に「龍馬の生まれたまち記念館」に足を運ぶといい。
龍馬の生まれたまち記念館
☎088-820-1115
大人300円
8時~19時(最終入館18時30分) ・無休
ぜひとも申し込みたい!「まち歩きガイド(土佐っ歩)」
「まち歩きガイド(土佐っ歩)」とは、「龍馬の生まれたまち記念館」の館内と龍馬ゆかりの史跡めぐりが、ワンセットになったプログラムで、テーマ別に全部で10のコースが用意されている。
筆者が申し込んだのは、龍馬の生まれた上町を巡る「龍馬誕生コース」(約90分)だが、自力ではなかなか探せないスポットもあり、このガイドは実に有意義な時間だった。
コースの詳細はコチラでご確認を。
参加料は大人700円(入館料、ガイド料を含む)、予約は電話(☎088-820-1115)で。これは本当にお値打ちだと思う。
なおクルマは博物館前が満車でも、すぐ近くにある別の駐車場に停められる。収容台数は合わせて10台。筆者は3度訪ねたが、いずれも空きがあった。
確かにここは、そこそこ「龍馬マニア」でないと、なかなか面白さを感じられない施設かもしれない(笑)。