
深夜のドアの開閉時には、気配りを。
道の駅での車中泊のマナーに関する「啓蒙」や「注意」はよく見かけるが、キャンプ場での車中泊に関するその話は、あまり聞かない。
理由は幾つか思い浮かぶが、結論から云うと、配慮すべきは「音」だと思う。
テントはクルマとは比較にならないほどよく音が通る。
ゆえにキャンプ場では、夜の10時以降は消灯するのが基本とされており、夜明けまでは静かにしているのがエチケットだ。
特に深夜にトイレなどを利用する場合のドアの開け閉めには注意が必要。
道の駅やサービスエリアで車中泊をすることが多い人は、ついついそのことを忘れてしまいがちになる。
もちろんキャンプ場では、エンジンをかけての冷暖房は、音と環境の両面から厳禁。クルマによってはFFヒーターの音も耳障りだ。ゆえに夏は網戸を使い、冬は外部電源を利用する暖房器具を使うほうが親切だろう。
ここからは余談になるが、筆者は取材かオフ会でもないかぎり、高規格オートキャンプに行くことは珍しい。
とはいえ、テント泊の時代を含めると、100軒以上のキャンプ場に泊まってアウトドアを楽しんできたので、高規格オートキャンプ場がどういうところかは、熟知している。
水洗トイレに電源、給湯設備が完備されている現在の高規格オートキャンプ場は、レイアウトとシステムの両側面から見るかぎり、車中泊よりもテント泊向けに作られていると云っても過言ではない。
経験のある人も多いと思うが、車中泊の場合、これだけ駐車区画に傾斜をつけられると、さすがに寝るのは苦痛になる。
他には、スライドドアと反対側にサイトが設けてあり、サイドオーニングを出すには、アタマからクルマを入れなければならないところもあるし、駐車区画に木の枝が覆いかぶさって入れないところもある。
つまりキャンプ場の設計時点で、車中泊など眼中にはなかったことがバレバレ…(笑)。ベテランたちが、今どきオートキャンプ場に行きたがらないのは、単に料金だけがネックというわけではない。
それに歳をとると、夜中にどうしてもトイレに行きたくなる(笑)。
それを考えると、車中泊に一番適しているところは「オートキャンプ場」という意見には、いささか首をかしげたくなる。
あんた、本当に車中泊の実情がわかっているのかい? ってね!
「アラ還」からの車中泊


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