【2022年9月更新】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 上平」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
「道の駅 上平」は、世界遺産「五箇山・菅沼合掌集落」に一番近い道の駅。
道の駅 上平(かみたいら) DATA
道の駅 上平・ささら館
〒939-1977
富山県南砺市西赤尾町72-1
☎ 0763-67-3141
営業時間:9時~16時
レストランは11時~20時
定休日は店舗によって異なる
「道の駅 上平」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第1回
登録日/1993年4月22日
開駅日/1982年7月21日
「道の駅 上平」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2008.11.01
2010.01.30
2010.09.14
2013.04.27
2014.10.10
2020.09.22
2022.09.26
道の駅 上平【目次】
「道の駅 上平」のロケーション
合掌造りは白川郷で見るから、五箇山ではいいわ。
多くの観光客がそう思うのも無理はない。五箇山は岐阜県との県境に近い富山県の南砺市にあり、白川郷とはクルマで30分ほどしか離れていない。
ただ「白川郷」と「五箇山」は、合掌造りという共通点はあるものの、その歴史や文化は大きく違う。
ゆえに「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として世界遺産に登録されている。
まずはそのあたりの事情を知ってから、「行く・行かない」を決めても遅くはあるまい。
さて。
東海北陸自動車道の五箇山インターにほど近い「道の駅 上平」は、世界遺産の「菅沼合掌集落」から約4キロ、クルマで5分ほどのところにある。
「道の駅 白川郷」は、ネームバリューと高速のインターチェンジに近いロケーションの良さから、連休や夏休みは夜間も満車になる可能性がある。
そういう時期に車中泊をするなら、むしろこちらが狙い目かもしれない。
「道の駅 白川郷」から「道の駅 上平」までは、国道156号で約14キロ・クルマで15分ほど。
可燃物のゴミ箱はないが、「道の駅 上平」の食堂は午後8時まで営業している。
「道の駅 上平」の施設
「道の駅 上平」は、1993年4月に登録された「日本で最初の道の駅」のひとつ。
できて以来30年近い歳月が経過した建物は、まさに一昔前のドライブインそのものだ(笑)。
ただ駐車場は広くてフラットなので、車中泊には支障がない。
トイレはトンガリ屋根の「珍品堂」の右横にあり、車中泊には写真のクルマが停まっているあたりがベストポジションになる。
しかしここはトラッククレーンに近く、日によっては騒々しいこともあるだろう。
「道の駅 上平」のトイレは2つあり、大きいのはこの独立している建物だが、こちらにはウォシュレットがない。
ウォシュレットは、すぐ横の駅舎の一番右端にあるこちらのトイレの中にあり、どちらも24時間利用できる(笑)。
ソファーに年季を感じる、休憩室を兼ねた情報ルーム。
農林水産物直売所の「まんさく」。
別の用途で使われていたスペースと思われる場所にあるようだが、「これでモノが売れるなら誰も苦労はしない」と云いたくなるような店内(笑)。
ただここには、珍しい「きわだ」が売っていた。
「黄柏(オウバク)」とも呼ばれる「きわだ」は、キハダの幹の皮を剥ぎ、樹皮からコルク層を除いて乾燥させたもので、強い苦味と健胃整腸作用があることから、古来より生薬として用いられてきた。
陀羅尼助(だらにすけ)・百草丸・正露丸の原料と聞けば合点がいくだろう。
とはいえ…
建物の2階部分は閉鎖され、一階の一等地にも空き家になったブースがあるなど、実質的に「道の駅」として稼働しているのは全施設の半分以下…
お客が富山で休むのはいいが、あんたが休んでどうすんの!(笑)
その環境の中で頑張っているのは、4軒ある食堂だろう。
とりわけ左奥にある「いわな」は、珍しいイワナの握りが食べられることで有名だ。
2020年9月 追記
残念なことに以下の情報は既に「過去の話」となっていた。ただ記録代わりに、ここではそのまま残している。
「珍品堂」では、テレビですっかり有名になった「喜平商店の五箇山とうふ」がパックで買える。
しかもこのパックは道の駅専用の商品らしく、本店には置かれていない。車中泊で食べるなら、このサイズがちょうどいい。
2020年更新 ここまで
「五箇山とうふ」の代わりにお勧めできるのが、この「焼だんご」。香ばしい味噌ダレのあとに、団子から米の甘さが伝わってくる逸品だった。
ちなみに駅名にも使われている「ささら」とは、108枚の短冊状の薄い板を重ね合わせた、五箇山民謡(こきりこ)を踊る際に使用する楽器のこと。
さすがは地元だけあって、それもここでは売られている。
「道の駅 上平」の車中泊好適度
「道の駅 上平・ささら館」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:屋外の自動販売機横に設置
可燃物のゴミ箱が置いていないのはまことにもって残念な話。外国人も訪れる世界遺産の膝下にありながら、配慮が足りないと揶揄されるのは当然だ。
環境に対する配慮とは、「不必要にゴミが散らからないよう、分かりやすいところに集約し、誰かが責任を持って処分できるシステムを構築すること」であって、「捨てさせない」というのは傲慢でしかない。
それは「従業員ファースト」の思考そのものだ。
なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
【プロの寸評】
世界遺産の膝下にあることを思えば、既に「同期」の多くの道の駅が全館リニューアルを終えているにもかかわらず、未だ計画すら聞こえてこないというのは、さすがに違和感を覚えざるをえない。
都会ではこういう”おいしい施設”を放っておくはずがないのだが、それがいつまでもできるということは、富山が豊かなことの証かな(笑)。
くろば温泉
道の駅からは前の国道156号線を五箇山インター方面に約10分。
☎0763-67-3741
大人600円
10時~21時(閉館)・火曜定休
コンビニ
周辺10キロ圏内になし。
スーパーマーケット
約20キロ、クルマで25分ほど離れたところに「なんと農協Aコープなんとセフレ」がある。
「道の駅 上平」のアクセスマップ
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