この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「道の駅 くるら戸田」は、西伊豆にできた待望の温泉が併設している道の駅
道の駅 くるら戸田【目次】
「道の駅 くるら戸田」のロケーション
「道の駅 くるら戸田」がある「戸田(へだ)」は、対岸の清水港を出港した駿河湾フェリーが発着する、西伊豆最大の町「土肥(とい)」から20キロほど北に位置する漁業の町。
タカアシガニが穫れること、駿河湾越しに見える富士山の絶景スポットがあること、そして泉質がいい町営温泉があることなど、どちらかといえばマニアックな人たちに愛されているところだと思う。
そして筆者も、その戸田から見える富士山の絶景に魅せられ、20年以上前から西伊豆に足を運び続けているうちのひとりだ(笑)。
そんな筆者の目には、本来なら温泉町として知られる「土肥」にこそ道の駅が必要と映っていたのだが、なぜか何もない「戸田」に、それまで伊豆半島の道の駅の”エアポケット”と云われた西伊豆初の道の駅が誕生した。
というか、誕生してしまった(笑)。
ただ、その理由は分からないでもない。

出典:まっぷるトラベルガイド
戸田は、中伊豆の「修善寺」を経由して、一直線とまではいかないものの、東伊豆の「伊東温泉」に向けて伊豆半島を横断できる道が通っており、交通面では「土肥」よりも適している場所になる。
しかし西伊豆には、道の駅 が「くるら戸田」しかないうえに、海岸線を走る国道と県道は狭くてカーブが多いため、この地を旅する車中泊の旅行者は、休息や仮眠を求めて必然的にここに集中してくる。
しかも安くていい温泉があるのだから、なおさらだ。
ということは… 繁忙期になると駐車場の有無でトラブルが生じる(笑)。
特にGWは駐車場の確保のため、昼間からずっと動かないキャンピングカーが多く、何度か住民から苦情が出ているようだ。
以前からこの地を知る旅人に云わせれば、「そうなるに決まってるやんか!」という最初からの設計だが、今更云っても遅い話だろう(笑)。
そこで満車に備えて、代替となる近くの車中泊スポットを紹介しておこう。
「道の駅 くるら戸田」の施設
「道の駅 くるら戸田」の駐車場は、フラットで車中泊に支障はない。
また前を走る県道17号は、修善寺に通じているとはいえ、西伊豆の大動脈である国道136号に比べると通行量は少なく、夜に通るのは地元の住人くらいしかいないため、静寂性も保たれている。
繰り返しになるが、難点は駐車場のキャパシティーにある。
他に道の駅がない西伊豆という立地を考えれば、42台というのは心もとなく、第二駐車場ができればいいが、それまではその事情を踏まえて利用するほうがいいと思う。
さて。「道の駅 くるら戸田」の施設は新しいだけあってキレイだ。休憩スペースも開放感があって落ち着ける。
可燃物のゴミ箱をちゃんと用意してくれている。
売店には沼津の特産品などが並び、品揃えは豊富。
ただし食堂は簡素でメニューも少ない。そもそも、ラストオーダーが5時半なので、夕食には向かないだろう。
「道の駅 くるら戸田」の車中泊好適度チェック!
道の駅 くるら戸田 オフィシャルサイト
「道の駅 くるら戸田」の温泉&買物施設
併設する「新:壱の湯」は、かつて違う場所にあった写真の戸田温泉の共同浴場「旧:壱の湯」が老朽化したため、移転して新たに作られたものだ。
「壱の湯」の泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉で、Ph値はなんと9.2。
アルカリ性の柔らかいお湯は、ついつい長湯がしたくなる。確かに住んでいれば、毎日でも来たくなるお湯のひとつだろう。
コンビニ
最寄りのセブンイレブンまでは約18キロあるが、650メートルのところに、ドラッグストアの「ココカラファイン」がある。
スーパーマーケット
「JFマリンストア」まで約1.2キロ。
「道の駅 くるら戸田」のアクセスマップ
日本全国 道の駅・車中泊好適度チェック!
西伊豆 車中泊旅行ガイド
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