25年のキャリアを誇る車中泊旅行家がまとめた、「河津桜まつり」の概要と駐車場及び車中泊事情に関する情報です。
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この記事は、1999年から車中泊に関連する書籍を既に10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「車中泊旅行家・稲垣朝則」が、独自の取材に基づき、全国各地の「クルマ旅にお勧めしたい観光地」を、「車中泊旅行者目線」からご紹介しています。

~ここから本編が始まります。~
出かける前に知っておきたい、「河津桜まつり」を車中泊で楽しむための必須情報をまとめてお届け。

「河津桜まつり」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2010.02.12
2018.02.27
2022.02.25
2026.02.20
「河津桜まつり」での現地調査は2026年2月が最新です。
車中泊で行く、河津桜まつり

「河津桜まつり」と合わせて訪ねたい
この季節の伊豆のお勧めスポット
「河津桜まつり」の概要と混雑する理由

「河津桜まつり」は、期間中に150~200万人の花見客が訪れるという伊豆最大の観客動員イベントで、毎年2月上旬〜3月上旬にかけて、静岡県の河津町で開催される。
開花状況を含む「河津桜まつり」の詳細は、こちらのサイトで確認できる。
河津川堤の桜は、いつまで見られるか分からない…

「河津桜まつり」は、河津川沿いに咲く桜を愛でながら、一足早い春を感じることに風情を感じてきたのだが、その桜並木にそろそろ寿命が迫ろうとしている。
河津桜の樹齢は60~70年と云われているが、河津川堤の木は植樹から50余年を経ており、木の衰えが顕著になりつつある。
だが、現在の河川法のままでは、規制で桜の木の植え替えが許可されない。
一時期この話は、ニュースでも大々的に報じられたので、記憶にある人も多いと思うが、近年はあまり話題にのぼらない。
何かいい解決策が見つかったのかな?
と思ったが、実際はそうでもないようだ。

県と町は、並木を市街地まで延ばす対応策を検討をしているようだが、川沿いに咲いてこその「河津桜まつり」だけに、経済効果と治水のバランスをどう取っていくかの攻めぎ合いは、まだ当面続くのだろう。
ということは…
この問題に明るい未来が見えないかぎり、「見納め」を望む観光客が押し寄せる可能性は高まっていくに違いない。
「河津桜まつり」の会場と、くたびれない散策ルート
「河津桜まつり」の会場は、そのアクセス方法によって大きく2つに分かれている。
簡単に云えば、伊豆急行線「河津駅」から近い「A地区」は、電車でアクセスする人が集うエリアで、駐車場が集中している「B地区」は、マイカーと観光バスでやってくる人たちで賑わうエリアになっている。

事実上の「河津桜まつり」のスタート地点と云える「舘橋」から、ゴールにあたる「峰大橋」までは約3.5キロ。
つまり電車で来れば、フルコースを見るには往復7キロを歩かなければならないが、川沿いの桜並木の景色は、ほぼずっと変わらないため、大半の人は中間地点の「笹原公園」で折り返しているはずだ。
いっぽうマイカーでやって来た人は、電車で来た人と被らない、「笹原公園」から「峰大橋」間を往復していると思う。
ここで大事なことは…
ネットに挙げられている「河津桜まつり」の観光情報の多くは、『圧倒的多数を占める電車で来る人』に向けて作られているということ。

ゆえにそれがマイカー旅行者にとっても、同じように役立つかどうかは疑問だ。
というより、
役に立つのなら、この記事を書く必要はなかった(笑)。

そんな経験をもとに作成した、マイカー旅行者のための『「河津桜まつり」のくたびれない散策ルート』がこちらだ。
ただし筆者が紹介するのは、お祭りの賑わいよりも、「河津」でしか見られない桜の景色や名所を優先したい人向けのルートなので、万人に合うかどうかは定かでない。
河津桜まつりの、「くたびれない散策ルート」

まずクルマは「河津町役場」に近い駐車場に停める。

写真の2022年に筆者が利用した「椎本駐車場」は、河津町役場の斜め向かいにある個人の駐車場だが、料金は公営駐車場と同じ1000円で、ここが普通車が停められる「河津桜の原木」にもっとも近い駐車場になる。

なお普通車は、河津町役場の駐車場を利用できない。

クルマを駐めたら、その足で「飯田家」にある❶の「河津桜の原木」を訪ねよう。
これが”最初の河津桜”と呼ばれている木で、その歴史は1955年(昭和30年)頃、河津町田中の「飯田氏」が偶然見つけた苗を植えたのが始まりとされている。

「原木」が「河津」で見つかったことから、1974年(昭和49年)に「カワヅザクラ」と命名され、1975年(昭和50年)には『河津町の木』に指定された。

「原木」を見たら引き返し、❷の「豊泉橋(ほうせんばし)」から桜並木を眺める。
「河津」ではここがいちばんの撮影スポットだと思うが、この日はまだ菜の花がまばらにしか咲いておらず、ちょっと残念。

そしてこちらが❸桜のトンネル。人が多い時は少し待つといい。

ひとしきり花見を終えたら、桜並木から少し外れたところにある❹の「峰温泉大噴湯公園」で一休みしよう。
ここでは9時から16時までの各時30分に、約1分間の噴湯が行われ、温泉が地上約30メートルの高さまで吹き上がる。
その後は再び川沿いに戻り、「かわづいでゆ橋」を渡ってクルマに戻る。
所要時間は、噴湯の待ち時間を入れても2時間程度だろう。

時間に余裕があるなら、温泉バックを持って歩き、日帰り温泉施設「踊り子温泉会館」でまったりするのもいいと思う。
料金は1000円だが、伊豆ではどこでもそのくらいはする。
河津では「花見」と「お祭り」を、分けて考えるほうがいい。

さて。
筆者の作戦は、「花見」と「お祭り」を分けて考えることにある。
そもそも、河津桜とは…

「河津桜」のルーツは、カンヒザクラとオオシマザクラの自然交配と考えられており、ソメイヨシノに比べると少し大きめで、濃いピンク色をしているのが特徴だ。

実は現在、「河津桜」の植樹は伊豆半島全域に広がっており、花を見るだけなら「河津町」まではるばる足を運ぶ必要はない。
むしろ「西伊豆」や「稲取」、あるいは「修善寺」あたりのほうが、写真的にはおもしろいカットが撮れるくらいだ。

お馴染みのこの風景も、南伊豆の「下賀茂温泉」に行けば見ることができる。
とどのつまり、「河津町」でしか見られないのは「原木」くらいだ。
ゆえに今の「河津」は、「花見」よりも「お祭り」を楽しみに行くところだと思う。

たとえば「河津桜まつり」では、たこ焼きやりんご飴のような定番のテキ屋が並ぶのではなく、ちょっと他では見ない「大人向け」の地元グルメを扱う屋台が多い。
また最近は地元以外の名物グルメの店も出店しており、屋台の食べ歩きは「河津桜まつり」の”新しい顔”になりつつある。
「河津桜まつり」の駐車場事情

出典:河津桜ネット
冒頭で紹介したように「河津桜まつり」の駐車場は、「河津駅」付近と「河津桜観光交流館」付近の2つのエリアに集中しているが、マイカー旅行者にお勧めなのは後者のほうだ。

マップは地主ごとに細かく分けて記載されているが、どこも料金は普通車1日1000円に統一されているので、休日でも朝はナビの目的地を「河津桜交流会館」に設定し、現地で空いているところを探すくらいの”おおまかさ”でかまわないと思う。
駐車場情報 詳細 ※2026年
普通車
8時30分~17時 1台/1,000円
18時~21時 1台/200円
※キャンピングカーは、1台/1,000円~5,000円。それぞれ大きさが異なるため、料金は交通整理人が判断するとのこと。
なお今は、リアルタイムで駐車場の空き状況をネットで確認できる。

ちなみに、「河津桜交流会館」の1階には、町内の観光スポットを案内してくれる「河津町観光協会」と、地元の野菜や海産物をしている売店もある。
また2階はとんかつ定食や生姜焼き定食、鰺フライ定食などが手頃な価格で食べられる食堂になっている。
渋滞を回避する最善策

「熱海」と「伊東」がある伊豆半島東岸を走る国道135号は、普段の休日でも断続的な渋滞が生じるが、「河津桜まつり」の時期は特に顕著で、中伊豆を走る国道414号にも渋滞が派生する。
ゆえにベストなのは、前夜のうちに「河津桜まつり」の会場に着いてしまうことだ。
その際の問題は、深夜も現地の駐車場が利用できるかだが、「河津桜交流会館」に隣接する大型駐車場は17時で閉鎖されるものの、周辺の普通車用駐車場の中には、夜間も出入りできるところがある。
その場合は、翌朝スタッフに当日の駐車場代を支払えばよいとのことなので、あまり神経質に考える必要はなさそうだ。

写真は2022年に「河津桜交流会館」の前に設置されていた仮設トイレ。
ただし夜間は、電気と水がストップされるため、利用できなくなるようだ。

24時間使える公衆トイレは、駐車場から3.4分ほど離れた「笹原公園」の「さくらの足湯処」の横にあるが、駐車場から100メートルほどのところにある、「ファミリーマート」へ行くほうが近い。
また今は、近隣の「河津バガテル公園」の駐車場が、終日無料で利用できる。
公式に24時間利用可能となっているうえにトイレもあるので、深夜に到着する場合は、ここがいちばんかもしれないが、直接現地を見ていないので、車中泊の可否と好適度までは分からない。
また桜まつりの会場まではちょっと離れているので、朝移動するほうがいいと思う。

いっぽう、
「河津」まで辿り着けなくても、週末に車中泊で出かけるなら、関東方面からは、前夜のうちに温泉が併設する「道の駅マリンタウン伊東」までは来ておきたい。
また東海方面からは、「道の駅 天城越え」がターゲットになるだろう。
なお、伊豆半島の中央を貫いている国道414号沿いには、2019年12月に「道の駅 伊豆月ヶ瀬」が新しく開業しているが、ここは駐車場が著しく傾斜しており、車中泊には適していない。
ただしこれらの「前泊地」からでも、翌朝6時には出発しないと、河津の手前で渋滞に捕まる可能性はある。
「河津桜まつり」と合わせて訪ねたい、この季節の伊豆のお勧めスポット

せっかくなので、「河津桜まつり」を含めたこの季節の伊豆の風物詩を楽しむ、車中泊旅行プランも紹介しておこう。
初日
朝から「河津桜まつり」を楽しむ。
午後は少し北にある「稲取」に移動し、「雛のつるし飾りまつり」と「素戔嗚(すなのお)神社の雛段飾り」を見る。
「稲取」にはRVパークはあるものの、収容台数が大きくてお勧めできる車中泊スポットが見当たらないので、夕方少し早めに「下田」に移動し、道の駅で車中泊。
2日目

「下田」を観光したあとは、名物の「金目鯛」の煮付けをランチでいただこう。

また帰路で寄り道をするなら、「修善寺」も悪くない。この季節は梅もきれいに咲いているはずだ。
最後に。

河津桜は「下田」から10キロほど西にある「下賀茂温泉」でも楽しめる。
こちらは電車のアクセスが悪い分、河津よりは人が少なく、道の駅のすぐそばでライトアップも見られるため、車中泊旅行者に人気がある。

「河津桜まつり」ばかりに目を奪われていたのでは、伊豆の本当の素晴らしさに気づくことはできない。2月にこんなに旅が楽しめるところは珍しいと思う。
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