この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の中のひとつです。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

「峰温泉大噴湯公園」の迫力あふれる噴泉を近くで観るには傘が必要。
峰温泉大噴湯公園
河津桜まつりが始まると、ここが「温泉地」であることを忘れてしまいそうになるのだが(笑)、会場のすぐ近くにも峰温泉という温泉地がある。
もし到着した時にこんな様子だったら、このカップルのように温かい地熱の伝わるベンチに座って迷わず待とう。
その理由がこちら。
現在の峰温泉は7軒の宿からなる小さな温泉地だが、その歴史は古く、奈良時代の宝亀10年(西暦779年)には霊泉が湧き出し、菖蒲やカキツバタなどが咲くことから「花田の湯」と称され、多くの僧や武士が浴したと伝えられている。
その後は長きに渡って荒廃するが、大正15年11月、火山の噴火のような轟音とともに、この「大噴湯」が誕生した。 噴き出した熱泉は、実に50メートルの高さにまで届いたとされる。
現在は周りへの影響を考慮し、噴き上げの時間も量も絞っているが、その勢いは未だ衰えることはなく、噴き上げ口を絞らないかぎり、いつでも100℃の温泉が地上約30メートルに達し続けるというから驚きだ。
大噴湯の脇では温泉でゆで卵が作れる。
ちなみにここの温泉で茹でても、温度が高すぎて「温泉卵」にはならない。
ユニークなのは、冒頭の写真のカップルが腰掛けているベンチ。座面は温泉による暖房が施されている。
殆どの人はそのことを知らないので、空いていればぜひお試しあれ(笑)。
峰温泉大噴湯公園
入場無料。駐車場は13台(うち3台は障害者専用)で無料。
定期的に豪快な噴湯が行われる。
噴き上げ時間
9:30 10:30 11:30 12:30 13:30 14:30 15:30
1日計7回。1回の噴き上げは1分間ほど。
毎週火曜日・金曜日メンテナンス休業。但し、桜まつり期間中は源泉掃除終了後(概ね12:30以降)噴き上げを行う。
踊り子温泉会館
さて。峰温泉大噴湯公園の源泉を引いている日帰り温泉施設が、この踊り子温泉会館だ。
この辺りが川端康成の名作「伊豆の踊り子」の舞台となったことからそう名付けられ、正面玄関の上には踊り子を描いたステンドグラスが飾られている。
温泉は男性用が岩風呂、女性用が伊豆石の落ち着いた造りになっており、施設には、お風呂の他に軽食コーナーやリフレッシュルームなどがある。
河津川堤の桜並木に面し、峰温泉大噴湯公園からは徒歩でも5分ほど。
歩き疲れや人ごみに酔って疲れた際には、ここで一服するのも悪くない。ただ26日の「風呂の日」も割引サービスはなかった(笑)。
踊り子温泉会館
所在地:静岡県賀茂郡河津町峰457-1
電話番号:0558-32-2626
期間:通年
休み:火曜(祝日の場合は木曜休)
時間:10:00~21:00
駐車場:駐車場あり(無料)
料金:大人1000円、小人500円(時間内、施設からの出入りは自由)
ちなみに川端康成が滞在したのは、ここからクルマで10分ほどの湯ヶ野温泉。
温泉好きにはたまらないほど鄙びた宿が今なお残る。

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