この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の中のひとつです。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。

昼も夜も、山も海も、そして街の中まで面白い!
観光で使う「神戸」とは、実質的に「三宮周辺」を意味する。
筆者が20代だった頃は、北野とセンター街や高架下によく人が集まっていたものだが、1995年の阪神淡路大震災以降は、ウォーターフロントのメリケンパークから、旧居留地を挟んで大丸神戸店がある元町一帯に、観光の中心地が移ってしまったようだ。

そこで明るい時間帯にクルマで行ける、神戸郊外の観光スポットをご紹介。
なお三宮界隈の見どころは、筆者よりもそれは熱心に文字数を費やしているブロガーたちのサイトがすぐに見つかるので、Google先生に「三宮のオシャレな見どころはどこ?」と聞いてみてくれたまえ(笑)。
大阪寄りの見どころ

灘五郷のひとつ「御影郷」の酒蔵めぐり
辛口の酒が多く「灘の男酒」で有名な神戸市灘区・東灘区には、昔から「灘五郷(なだごごう)」と呼ばれる生産地のうちの3つの郷があり、有名な酒造会社では、酒造りの歴史や工程を見学したり、お酒の試飲が楽しめる。
ちなみに「灘五郷」とは、
今津郷(大関・白雪など)
西宮郷(白鹿・日本盛など)
魚崎郷(桜正宗など)
御影郷(白鶴・菊正宗など)
西郷(沢の鶴・富久娘など)
の5つを指す。

酒造りの歴史に興味があるなら「白鶴資料館」、伝統的な酒造りのことを詳しく知りたければ「菊正宗記念館」、そして試飲や購入が目的ならここがいい。
嬉しいことに、紹介した3つの酒造は、いずれも無料駐車場を完備している。
ジャイアントパンダとコアラが見られる、神戸市立王子動物園
和歌山県白浜町にあるアドベンチャーワールドの親子パンダは有名だが、神戸地区にジャイアントパンダがいることは、京阪神在住でも「子育て世代」以外にはあまり知られていない。

六甲山から見る百万ドルの夜景
六甲山には大阪湾を見渡す3つの有名な展望所がある。
だがナンバーワンは、「六甲山ガーデンテラス」でも「天覧台」でもなく、ここだ!
三宮の見どころ
通年で楽しめるのは南京町ことチャイナタウン。
東西約200、南北約110メートルの範囲に、100を数える店舗が軒を連ね、店頭ではテイクアウトの点心やスイーツ、あるいは雑貨、記念品などを販売している。特に休日は朝から観光客で大賑わいだ。
長崎・横浜の中華街にも足を運んできたが、若さと熱気では神戸が一番かもしれない。

双方向からの夜景が美しい、ウォーターフロント
夜は夜景の美しいメリケンパーク&モザイクがお勧めだ。
両者はJRで2駅も離れているにもかかわらず、ウォーターフロントでは運河を挟んで通じており、10分ほどで歩ける。


神戸の冬の風物詩「ルミナリエ」
最近の報道では、「いつまでもあると思うな、親とルミナリエ」(笑)。

長田の復興のシンボルは、鉄人28号
「三丁目の夕日」世代なら、この写真を見て
♪ビルの街にガォ~、夜のハイウェイにガォ~♪
と今でも口ずさめると思うのだが、出てこない人はこれを見よう(笑)。
昔懐かしい「鉄人28号モニュメント」があるのは、作者・横山光輝氏にゆかりの深い長田の町。
長田と云えば、ケミカルシューズの一大産地なので、時間があれば靴もいっしょに探すといいかも!
岡山寄りの見どころ
明石海峡大橋と神戸市外をダブルで眺望できる、須磨浦山上遊園
須磨には2つの名勝がある。

ちなみにこちらはバラと噴水が美しい須磨離宮。
時間があれば寄ってもいいと思うが、展望台からは木が育ちすぎて何も見えないに等しく、そこまで行く価値はない。
張本的に云うなら「喝!」だ(笑)。
明石海峡大橋が間近に迫るアジュール舞子と舞子公園
「アジュール舞子」は、「三井アウトレットパーク」「マリンピア神戸」などの商業施設と、人工の砂浜を持つ舞子海水浴場の愛称。
明石海峡大橋を「フルレングス」でファインダーに収められる波打ち際。船上以外でこのカットが撮れるのはここしかない。
その「アジュール舞子」の明石海峡大橋を挟んで西側が、「橋の科学館」や明石海峡大橋の中を歩ける「舞子海上プロムナード」のある「舞子公園」で、行けば両者が一体化した広大な海浜公園のように感じられる。

明石の名所は、駅前アーケード街「魚の棚」
地元では「ウォンタナ」と発音される明石の駅前アーケード街は、明石一番の活況を誇る観光名所だ。
明石海峡や播磨灘一帯で漁獲したあと、明石漁港から水上げされる新鮮な魚介類は「前もの」と呼ばれ、活きの良さを売り物にしている。

また商店街には、テイクアウトできる地元食材のグルメな屋台もある。

なお専用駐車場はないが、購入すると割引になる契約駐車場がある。
アンド・モア
有馬温泉
方角は違うが、車中泊のクルマ旅では神戸観光とバツグンの相性を誇る温泉地「有馬温泉」を紹介しよう。

淡路島
明石まで来たら、あとはこの橋を渡るだけ(笑)。
海はほどよくきれいで、食べ物はおいしく、歴史的な見どころも、ファミリーで楽しめるレジャー&アウトドアスポットも、そこそこ揃った淡路島。
コンビニや日帰り温泉が点在し、道の駅やキャンプ場に加えて、無料で利用できる港湾施設も充実している。

播州(播磨)
このエリアは既に取材は完了しており、あとは執筆を待つだけ。
ただそれがいつになるのかは分からない(笑)。

丹波と但馬
兵庫県は太平洋と日本海の両方にまたがる広大な都道府県で、文字通り日本を横断することができる。
しかも、播州から日本海へと抜けるルートの途中には、雲海で名高い竹田城址や、本場信州仕込みのそば処出石、さらには全国のブランド和牛の素牛を育む但馬がある。




