車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年9月現在の「道の駅 たいじ」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 たいじ」は、朝の7時からモーニングが食べられる道の駅。
道の駅 たいじ DATA
道の駅 たいじ
〒649-5172
和歌山県東牟婁郡太地町大字森浦143番地の1
☎0735-29-7690
営業時間
売店:9時~17時
モーニング:7時~10時
喫茶:7時~16時30分
食事
平日:11時~13時30分(オーダーストップ)
土日祝:11時~14時30分(オーダーストップ)
年中無休
「道の駅 たいじ」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第43回
登録日/2015年4月15日
開駅日/2017年8月11日
「道の駅 たいじ」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2017.11.26
2021.02.11
2023.02.18
2023.07.12
※「道の駅 たいじ」での現地調査は、2023年7月が最新になります。
道の駅 たいじ【目次】
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「道の駅 たいじ」のロケーション
「道の駅 たいじ」は国道42号と県道240号の交差点に、2017年にオープンした道の駅で、近くに海水浴場もあることから、夏は多くの観光客で賑わっている。
太地町は日本の古式捕鯨発祥の地。
ニュースに取り上げられるのは、「捕鯨反対」を強く唱えるシー・シェパードらとのいざこざが多いが、普段は風光明媚で静かな町だ。
捕鯨禁止後は観光に力を入れ、新たな産業づくりにも取り組んでいる。
とりわけお勧めなのは、「道の駅 たいじ」で100円割引券が手に入る、「たいじ町立くじらの博物館」だ。
家族だとバカにならない額になるので、先に「道の駅 たいじ」に立ち寄り、”一手間かける価値”はある。
また太地町から南紀勝浦温泉までは、クルマで10分足らず…
特に中高年には太地を観光してから、おいしい生マグロを食わせる店と名物温泉がある、勝浦に移動するのがお勧めだ。
「道の駅 たいじ」の施設
「道の駅 たいじ」の駐車場は、マップのとおり4つのゾーンに分かれている。
24時間トイレの前にある❶の駐車ゾーンは、基本的に夜間もトイレ休憩で立ち寄る人のために開けておくのが”車中泊のマナー”になる。
なので、写真を撮るのを忘れた(笑)。
そうなると、マップの❷にあたる駐車場が、「道の駅 たいじ」の”ベスト車中泊スポット”ということにはなる。
24時間トイレに近く、路面もフラットだが、駐車スペースが少なく激戦必至。
休日にここに駐められれば、かなりのラッキーと云えそうだ。
いっぽう若干傾斜があるものの、キャンピングカーに向いているのは、収容台数が多くて道の駅の出入口からは離れた❸の駐車場だろう。
❹の駐車場は日中の臨時駐車場的な位置づけで、普段は車中泊に使う人はまずいないと思うので、確実に空いている。
今度は館内に目を向けよう。
注目は売店・フードコートと別棟になった24時間トイレだ。
太地町は、従来より「日本一トイレの綺麗な観光地」を目指しており、「道の駅 たいじ」のトイレも、全国の道の駅の中で、たぶん屈指の部類に入るだろう(笑)。
だが公共施設に、ここまで金をかけたトイレが必要かどうかは大いに疑問…
大半の利用者が望んでいるのは、少し広めに作られたウォシュレット付きの個室までで、トイレにデザインやオシャレさを求めてはいまい。
にもかかわらずやりすぎるから、「その予算があるなら、先にゴミ箱を設置してもらいたい」という声が出てくる(笑)。
伊勢湾岸道の「刈谷PA」も、同じようにゴージャスなトイレを設けているが、あちらは民間企業のNEXCOさんで、税金で作られる道の駅とは根本的に違う。
またドアを出たところには、立派な水場が設けられているが、あれほどきれいなトイレがあれば、ここで顔を洗う人はまずいないだろう。
では何のために?
もしかすると、自炊で旅するVAN LIFEさんたちを喜ばせるためかな(笑)。
「道の駅 たいじ」では、こういう人も支援しているようで、旅人に対してどちらかと云えば好意的に思える。
それならそうとPRはしたほうがいいが、不特定多数の利用者にも気配りがほしい。
たとえば…
美しすぎるトイレの横には、有人のインフォメーションが置かれているが、せめてカウンターの前にはイスに座って相談ができるスペースと、休憩コーナーにもイス・テーブル、もしくはカウンター席があって然るべきでは?
今は、コンセント付きの休憩席がある道の駅も珍しくない時代。
不特定多数への気配りとは、そういう地味なことを指している。
さて。
「道の駅 たいじ」の魅力は、なんといっても直売所だろう。
店頭には太地と勝浦の名産品が並んでいるが、人気があるのは冷蔵庫にあるこちらの鯨肉で、種類も他の地方でクジラを売る道の駅より圧倒的に多い。
ちなみに「コロ」とはマッコウクジラの皮を油で揚げ、絞って乾燥させたもの。
モチモチしていて、「大阪のおでん」を代表する具材だが、筆者が住む北摂のスーパーでは、最近はほとんど見かけない。
そしてなんと、クジラ肉に混じってイルカの切り身も売っていた。
ただクジラとイルカの違いは単純に大きさだけで、一般的には体長4~5メートル以下のものを、イルカと呼んでいるそうだ。
もちろん、お隣の勝浦の名物「生まぐろ」も手に入る。
最後は、モーニングセットが食べられるフードコートだが、ここはランチタイムに「鯨竜田揚げ定食」1000円や、「生まぐろ刺身定食」1000円などが食べられるとあって人気のようだ。
しかし「いるかすき焼き定食」1000円って、どんな味なんだろうね!
「道の駅 たいじ」の車中泊好適度
「道の駅 たいじ」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機横にあり
そもそも、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 たいじ」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
太地町地域福祉センター梛(なぎ)【大衆浴場あかつきの湯】
道の駅から約1.3キロ
☎0735-29-6135(代表)
おとな300円
16時~20時30分
不定休
※シャンプー・ボディーソープ付きで、リーズナブルな食堂も併設。
多少高くつくが、近くてゴージャスなのは「花遊」。
ここは南紀勝浦温泉の1500円で2ヶ所の温泉施設が利用できる「湯めぐりチケット」が使用できる。
翌日「ホテル浦島」の名湯「忘帰洞」に行きたい人には、悪くない選択かも。
コンビニ
ローソンまでクルマで5分ほど。
スーパーマーケット
クルマで5分ほどのところに「太地漁協スーパー」がある。
「道の駅 たいじ」のアクセスマップ
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