車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年5月現在の「はわい・東郷温泉の概要と車中泊事情」に関する情報です。
「クルマ旅専門家」・稲垣朝則が、10年以上かけてめぐってきた全国の温泉地を、「車中泊旅行者の目線」から再評価。車中泊事情や温泉情緒、さらに観光・グルメにいたる「各温泉地の魅力」を、主観を交えてご紹介します。

はわい・東郷温泉は、鳥取県をのんびり旅したい人にお勧めのステイスポット
「はわい・東郷温泉」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2008.08.09
2010.11.06
2012.08.25
2013.09.14
2014.09.14
2016.07.20
2018.12.02
2022.05.04
※「はわい・東郷温泉」での現地調査は2022年5月が最終で、この記事は友人知人から得た情報及び、ネット上で確認できた情報を加筆し、2023年5月に更新しています。
はわい・東郷温泉 温泉地の概要と車中泊事情
はわい・東郷温泉のロケーション
鳥取県東伯郡湯梨浜町にある周囲12キロほどの東郷湖(東郷池ともいう)は、中央付近の湖底から温泉が湧く、全国でも珍しい汽水湖で、湖畔に「はわい温泉」と「東郷温泉」の2つの温泉地がある。
この2つの温泉地はクルマなら5分足らずの距離にあり、本来は”湯梨浜温泉・はわい温泉郷と東郷温泉郷”のように記してくれるほうが分かりやすいのだが、いずれにも道の駅があり、車中泊の旅先に適している。
ただ泉質は「硫酸塩泉」で、特に際立ったものではない。
そのため、純粋に”いいお湯”を望むのなら、近くにあるラジウム温泉の湯治場で知られる「三朝温泉」のほうがお勧めだ。
ただ、「三朝温泉」にも道の駅があるにはあるが、残念にも食堂は潰れており、もはやその体をなしているとは云い難い。
そのため車中泊でクルマ旅を愉しみたい人にとって、「はわい・東郷温泉」は「三朝温泉」の代替え地として、立地と居心地の良さをダブルで得られる、都合の良い場所になっている。
東郷湖は前述した三朝温泉と、古くは城下町として栄え、江戸時代から大正時代にかけては商都と呼ばれた倉吉の町に近く、西に目を向ければ、鳥取砂丘からも約40キロ・クルマで1時間弱と、観光後に十分移動して来られる距離にある。
つまり浦富海岸から白兎海岸に至る「鳥取エリア」の後泊地としても、三朝温泉と倉吉観光の前泊地としても利用が可能だ。
そのうえ車中泊スポットに恵まれているため、場所を変えれば連泊もしやすい。
具体的には、鳥取エリアから夕方移動してきて、共同浴場で汗を流して車中泊。翌日は東郷湖から三朝温泉と国宝の「三徳山・投入堂」にでかけて戻り、翌日の朝から倉吉に出て、その後大山か米子方面へと駒を進める。
このように行動すれば、鳥取県をスムーズに旅することができるはずだ。
特に「三徳山・投入堂」は、若い人にもいい運動になるので、その日はゆっくり温泉で心身の疲れを癒やしたほうがいい。
はわい・東郷温泉の概要
ロードサイドにヤシの木が植えられ、多少は太平洋に浮かぶハワイアンリゾートをイメージする場所がないわけではないが(笑)、「はわい温泉」の語源はそっちではなく、かつてこの地に存在した「羽合町」に由来している。
2004年10月に「羽合町」は近隣の「東郷町」「泊村」と合併したが、新しい町名は「はわい温泉」と「東郷温泉」にちなんで”湯”の字が用いられ、湯梨浜(ゆりはま)町となった。
開湯は「はわい温泉」「東郷温泉」ともに、江戸時代に住民が鳥取藩主へ湖中の泉源利用を願い出たことにあるとされ、昔から利用者は地元の民がメインだった。
また泉質も同じ硫酸塩泉で、神経痛・筋肉痛・関節痛などへの効能があるとされる。
国道9号に加えて、山陰道の無料区間が整備されたことで客数が増え、近年は鳥取県内では皆生温泉・三朝温泉・吉岡温泉に次ぐ数の温泉客が訪れるようになった。
ただ歓楽街はなく、湖岸の一部が「東郷湖羽合臨海公園」になっているなど、温泉街の一帯は公園化が進んでいるため、野外にも落ち着ける場所が揃っている。
適度に開発されているにもかかわらず、無料またはリーズナブルな施設の多い東郷湖周辺は、都会から来た車中泊の旅人が気兼ねなく時間を過ごせる、居心地の良いステイスポットといえるだろう。
続いて、「はわい温泉」と「東郷温泉」にある、それぞれの共同浴場をご紹介。
はわい温泉
ハワイゆ〜たうん
広々とした浴槽を備えた、モダンな外観の共同浴場。ガラス張りの高い天井から光が差し込み、畳敷きのレストルームで手足を伸ばして寛げる。
【住所】東伯郡湯梨浜町上浅津204-2
【電話】0858-35-4919
【営業時間】 9時〜21時(受付最終20時30分)
【定休日】 木曜日 (第4木曜日以外は17時から営業)
【入浴料金】大人370円
東郷温泉
ゆアシス東郷 龍鳳閣
東郷温泉にある公共の日帰り温泉施設で、館内は水着着用のバーデーゾーンと、水着不要の中国風呂に分かれている。道の駅燕趙園から近く、食事もできるのでお勧めだ。
【住所】東伯郡湯梨浜町引地560-7
【電話】0858-32-2622
【営業時間】
バーデゾーン(水着利用):10時〜21時
中国風呂:10時〜21時30分
【休館日】 第4火曜日
【利用料金】
全館利用:大人890円
中国風呂のみ:大人370円
なお東郷湖周辺のレジャー情報は、こちらのサイトに詳しく紹介されているので、必要な方は参考にしていただきたい。
はわい・東郷温泉の車中泊事情
東郷湖周辺には、2件の道の駅と1件の無料駐車場の、合わせて3件の車中泊に適した場所がある。
土地勘のない初めての人は、その中から山陰道のサービスエリアを兼ねる、この「道の駅 はわい温泉」を選択しやすいと思うのだが、ここは3つの車中泊スポットの中で、もっともロケーションが悪い(笑)。
道の駅を希望するなら、東郷温泉に近い「道の駅 燕趙園」のほうがお勧めだ。ここではひとり500円で、中国雑技団のアクロバテックなショーも見られる。
ただ東郷湖の景色と自由度を優先したい人には、「めぐみのゆ公園」の無料駐車場がいいだろう。
はわい・東郷温泉のアクセスマップ
※このマップは東郷温泉にある「道の駅 燕趙園」に合わせてあります。
はわい・東郷温泉 車中泊旅行ガイド
鳥取県 車中泊旅行ガイド
日本全国 車中泊温泉旅行ガイド
車中泊の旅人には、温泉の効能よりも知りたいことが山ほどある。
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