【2023年3月更新】
車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、「道の駅 KOKOくろべ」の車中泊に関する記述です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。


車中泊の旅人にとって「道の駅 KOKOくろべ」は、日本海に近い魚津の観光時に使える利便性の高い道の駅。
道の駅 KOKOくろべ DATA
道の駅 KOKOくろべ
〒938-0041
富山県黒部市堀切925番地1
☎0765-54-3266
営業時間:8時30分~21時
「道の駅 KOKOくろべ」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第55回
登録日/2021年6月11日
※開業は2022年4月22日
「道の駅 KOKOくろべ」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2023.03.19
「道の駅 KOKOくろべ」での現地調査は、2023年3月が最新になります。
道の駅 KOKOくろべ【目次】
「道の駅 KOKOくろべ」のロケーション
黒部市にある「道の駅 KOKOくろべ」は、日本海のすぐ近くを通る国道8号の道の駅で、黒部峡谷トロッコ電車が発着する「宇奈月駅」まで約20キロ・30分、またアルペンルートの玄関となる「立山駅」までは、約50キロ・1時間のところにある。
道の駅の名称は、全国から2,391件の応募を受けた選考の結果、「道の駅 KOKOくろべ」に決定したという。
そこにはここ(KOKO)から、黒部市が発展してほしいという、願いが込められているというのだが…
「道の駅 KOKOくろべ」の評価は、ロケーションと施設で真っ二つに割れるかもしれない。
なぜなら、県外から富山を訪れる人が抱いてくる”黒部”のイメージは、小説と映画、さらには「プロジェクトX」でも取り上げられた、「黒部ダム」がある秘境の峡谷だ。
新たにできた道の駅の名前に「黒部」がつく以上、当然その観光拠点に相応しいところにあると思ってやってくる。
ゆえに筆者もそうだったが、クルマ旅の人が初めてこの道の駅に辿り着いた時に、「本当にココ(って)黒部(なの?)」と思うのは致し方のない話だと思う(笑)。
事実「道の駅 KOKOくろべ」は、アルペンルートを観光する際の”後泊”には使えても、”前泊”地として使うには無理がある。
もちろんここまで書く以上、筆者は富山県人から褒めていただけるほど、黒部には精通している(笑)。
いっぽう、黒部の市街地に近い「道の駅 KOKOくろべ」は、蜃気楼が見られることで知られる魚津の「みなとオアシス」まで、わずか7.5キロ・クルマで15分ほどしか離れていない。
魚津は寒ブリで有名な氷見から始まる”富山湾岸・観光スポット群”の東端にあたる町で、周辺ではホタルイカや白えびなどの希少な魚介類も食べられるのだが、魚津を過ぎると、これまでは海岸沿いに道の駅がなかった。
だが「道の駅 KOKOくろべ」ができたことで、新潟から富山湾岸にアプローチしてくる関東方面からの車中泊旅行者は、格好の前泊地を得たことになる。
おまけに駐車場の向かいには、大きなスーパーセンターPLANTと、コインランドリーまで揃っている。
車中泊でクルマ旅をしている人にとっては、こういうプレゼンのほうが効くわけで、その意味からすると「ココ(は)くろべ(の穴場)」といえるだろう(笑)。
「道の駅 KOKOくろべ」の施設
「道の駅 KOKOくろべ」は、中央に「プレイアリア」「水辺エリア」と呼ばれる”公園”が配置された特殊な造りになっている。
ファミリーにはいいのだろうが、中高年の車中泊旅行者にとっては、駐車場からスムーズに駅舎に行きづらい、ちょっと「ありがた迷惑」な道の駅だ(笑)。

出典:道の駅KOKOくろべ
こちらは駅舎のレイアウト。
24時間トイレは、向かって一番左の端に用意されている。
中はもちろんウォシュレットだ。

出典:全国道の駅連絡会
ドローンの写真で見ると分かりやすいが、駐車場は大きく3つのゾーンに分かれており、上記の理由から車中泊に適しているのは黄色の星印をつけたあたりになる。
ここがそうで、路面はフラットで車中泊には支障がない。
ただし、自動販売機横に空き缶・ペットボトル用のゴミ箱が置かれていないので、買うとムカつく羽目になる(笑)。
「道の駅 KOKOくろべ」の車中泊情報を挙げているブロガーの記事にも、「自動販売機のゴミ箱がない」と明記されているのだが、実は館内にゴミ箱が置かれている。
だが、これでは見落とすのも無理はない。
「道の駅 KOKOくろべ」は、そのレイアウトにしてもオペレーションにしても、設計者のコンセプトに支配されすぎて、道の駅の利用者に寄り添うものになっていないところがある。
ゴミ箱の置き場所は、毎日掃除をしているおばちゃんに聞けば、間違いなくこんなことにはならない。
道の駅はデザインや見栄えよりも、使い勝手の良い施設であることが優先されるべきで、その結果殺風景になったとしても、誰も文句は云わない。
売店の品揃えは土産品が中心で、直売所はフードコートの向こうに分かれている。
しかし窓辺のガシャポンは、どちらかといえば目障りなような(笑)。
フードコートには、ご当地の白えび丼などが食べられる「つばき食堂」と洋食の「Family Kitchen Kamome(ファミリーキッチンカモメ)」、そしてラーメン屋の「麺屋 はなと」の3店舗があり、いずれも営業時間は10時~19時30分(LO19時)。
なお当初は、北側に温浴施設、南側にカフェや宿泊施設を誘致する計画だったが、新型コロナウイルス流行の影響で南側は白紙状態に、北側の温浴施設も開業が遅れることになったようだが、2023年6月に温浴施設「湯屋 FUROBAKKA」が開業する見込みとなっている。
「道の駅 KOKOくろべ」の車中泊好適度
「道の駅 KOKOくろべ」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館内のレストラン入口にあり、営業時間中に利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:同上
なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 KOKOくろべ」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
満天の湯 魚津店
道の駅から約10キロ・15分
☎0765-24-4126
おとな750円
8時~23時(受付最終22時30分)
年中無休
※2023年6月に、隣接地に「湯屋 FUROBAKKA」が開業する見込み
コンビニ
ファミリーマートが約500メートルのところにある。
スーパーマーケット
駐車場の向かいに「PLANT 黒部店」がある。
「道の駅 KOKOくろべ」のアクセスマップ
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