車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年9月時点の「道の駅 奥伊勢おおだい」の車中泊に関する記述です。
「正真正銘のプロ」がお届けする、リアル車中泊スポットガイド
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
~ここから本編が始まります。~
「道の駅 奥伊勢おおだい」は、伊勢神宮の参拝時にも利用しやすい、利便性に優れた穴場の車中泊スポット。
道の駅 奥伊勢おおだい DATA
道の駅 奥伊勢おおだい
〒519-2404
三重県多気郡大台町佐原663-1
☎0598-84-1010
営業時間
8時~18時
年始(元日・2日)のみ休館
「道の駅 奥伊勢おおだい」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回/第15回
登録日/1999年8月27日
2022年1月に、大台町観光協会「奥伊勢テラス」をリニューアル。
「道の駅 奥伊勢おおだい」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2021.02.13
2023.09.24
※「道の駅 奥伊勢おおだい」での現地調査は2023年9月が最新です。
道の駅 奥伊勢おおだい【目次】
必要なものが勢揃い! 楽天市場の「車中泊グッズ」大特集
「道の駅 奥伊勢おおだい」のロケーション
大台町役場の隣に建つ「道の駅 奥伊勢おおだい」は、同じ奥伊勢エリアにある他の道の駅と違い、スーパーにもコインランドリーにも近い町中にあり、利便性は際立っていい。
さらに前を通る国道42号は、伊勢湾に面した松阪市から、志摩半島をショートカットして、尾鷲・熊野、さらには和歌山県の新宮・那智・串本方面を結ぶ1本道で、世界遺産となった「熊野古道・伊勢路」を踏襲するルートを走っている。
そのため、かつての「道の駅 奥伊勢おおだい」の利用者は、紀伊半島を周回する旅人が多かったと思う。
だが「紀勢自動車道」の延伸で、新たな「旅の宿」としての使い道が付加された。
「道の駅 奥伊勢おおだい」は、「紀勢自動車道」の「大宮大台インター」から約5分のところにあるのだが、見どころが点在する尾鷲方面に南下する場合は、今でも国道42号を走る方がいい。
だが、逆方向は違う。
「紀勢自動車道」を利用すると、「道の駅 奥伊勢おおだい」から伊勢神宮の「内宮」までは、約37キロ・クルマでわずか30分あれば行くことができる。
これなら、紀伊半島一周の旅の前後に、”伊勢参り”を盛り込む気にもなれるというもの。通行料1,060円はかかるものの、いいオプションだと筆者は思う。
ちなみに伊勢神宮に最寄りの「道の駅 伊勢志摩」から「内宮」までは、「伊勢道路」(三重県道32号)を通って、約18キロ・クルマで25分なので、時間はほとんど変わらない。
それを含めた「伊勢神宮」参拝に使える車中泊スポットの情報は、以下の記事にまとめている。
加えて筆者は、知られざる「伊勢神宮」の歴史秘話も書いているので、時間があればご覧いただきたい。
まず他では読めない話だと思う(笑)。
最後に…
ここは確かに「大台町」だが、写真の有名な「大蛇嵓(だいじゃぐら)」があるのは”東大台”で、奈良県側にある「大台ケ原ドライブウェイ」を通らなければ、近くまでクルマでアクセスすることはできない。
標高はまったく敵わないが、道のなさは北アルプスと変わらない…
それが紀伊山地というところだ(笑)。
「道の駅 奥伊勢おおだい」の施設
「道の駅 奥伊勢おおだい」の駐車場は広々としており、ほぼ平坦なので車中泊に支障はない。
左側の真新しい施設は、2023年1月にリニューアルオープンしたばかりの、大台町観光協会「奥伊勢テラス」。
24時間トイレは、その「奥伊勢テラス」と以前からある物販飲食施設との間にあり、入口部分は屋根付きの休憩スペースになっている。
もちろん中にはウォシュレットが完備。
もしかしたら、トイレも合わせてリニューアルされたのかもしれない。
ちなみにこちらが、以前の休憩スペース。
当時はここに可燃物のゴミ箱も置かれていたが、現在は撤去されたようだ。
「道の駅 奥伊勢おおだい」の食堂は、朝8時からモーニングを提供しており、ランチメニューも安くて豊富だ。ただし営業時間は15時30分まで(オーダーストップは15時)。
売店では野菜のほかにも、大台茶や宮川鮎といった大台町と周辺地域の特産品も数多く並んでいた。
日替わり弁当などの食品類も置いているが、ここは隣に大きなスーパーマーケットがあるので、食事の心配は無用だろう。
歩いて行ける「マックスバリュ」の営業時間は7時から23時。
もちろんお酒も売っているので、「道の駅 奥伊勢おおだい」へは、夜遅く手ぶらで到着しても困らないのが一番うれしい。
「道の駅 奥伊勢おおだい」の車中泊好適度
「道の駅 奥伊勢おおだい」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:館内にあり、営業時間中に利用可能。
缶・ビン・ペットボトル:屋外の自動販売機横にあり、24時間利用可能。
ずいぶん分かりづらいところに、置かれてしまった(笑)。
ただここは、駐車場に「森のエコステーション」という施設があり、再生利用できないビニール類や生ゴミといった、”スーパーマーケットで発生する可燃ゴミ”以外はそちらで回収してもらえる。
なお、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日自宅に帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を掲載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 奥伊勢おおだい」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
奥伊勢フォレストピア 奥伊勢宮川温泉
道の駅から約10キロ・15分
☎0598-76-1200
おとな700円
11時~21時(受付最終20時)
不定休
コンビニ
ファミリーマートまで約450メートル。
スーパーマーケット
「マックスバリュ大台店」と隣接。
「道の駅 奥伊勢おおだい」のアクセスマップ
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番外編/「道の駅 奥伊勢きつつ木館」の車中泊事情
最後に番外編として、「道の駅 奥伊勢おおだい」から約4キロ・クルマで5分ほどのところにある、「道の駅 奥伊勢きつつ木館」の車中泊事情にふれておこう。
これだけ近いと気になる人は多いと思うが、同じ国道42号沿いで、先にできていたのが「道の駅 奥伊勢きつつ木館」だ。
伊勢神宮「内宮」の別宮「瀧原宮」の門前にあるので、利用客はそれなりにあると思うが、車中泊環境は今ひとつ。
駅舎前の駐車場にはかなり傾斜があるので、車中泊をするなら24時間トイレに近い奥の駐車場の方がいい。
ただし、トイレはウォシュレットになっておらず和式だ。
なお駐車台数は134台となっているが、それは「瀧原宮」の分を含めた数字で、実質は30台程度になる。
売店は「きつつ木館」の名にふさわしく、木をふんだんに使った工芸品とインテリアが数多く並んでいた。時間があるなら見に行く価値はあるだろう。
また敷地には、小さいながらコンビニの「ヤマザキショップ」もある。
とはいえ、道の駅として比べると「道の駅 奥伊勢おおだい」との差は大きい。
察するに「道の駅 奥伊勢おおだい」は、「紀勢自動車道」の「大宮大台インター」ができる時に、そのサービスエリアを意識して作られたのだろう。
いずれは統廃合され、ひとつになるかもしれない。
伊勢神宮 車中泊参拝ガイド
※記事はすべて外部リンクではなく、オリジナルの書き下ろしです。