この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の紹介です。

「さくらの滝」は、世界でも希少なサクラマスの滝登りが見られる、清里町のワイルドライフ・スポット
「さくらの滝」 マイカー・アクセスガイド【目次】
「さくらの滝」の概要
「さくらの滝」は、JR北海道の釧網本線・緑駅の近くにある比較的新しい観光名所で、遡上するサクラマスの豪快なジャンプが見られることで一躍有名になった。
斜里川では、毎年約3000匹が5月から8月にかけて(ピークは6・7月)、上流の産卵場所に遡上するが、その途中にある約3.7メートルの「関所」がこの滝だ。
サクラマスはそれを乗り越えようと果敢なジャンプを繰り返し挑むが、筆者が観察している間に成功したのは、僅かに1尾。
ゆえに感動的なのだが、これだけ大きな滝をジャンプする姿が見られる場所は、世界的にも珍しいという。
なお「さくらの滝」のさくらは、花ではなくそのサクラマスにちなんだもので、2002年に清里町観光協会が行った一般公募で選ばれ、正式な地名となった。
サクラマスとは
写真は筆者が北海道の別の川で釣り上げたサクラマスだが、渓流の女王といわれるヤマメ(北海道ではヤマベと呼ぶ)が海に降り、回遊を経て70センチほどに成長した後、産卵のために生まれた川に戻ってきたものを指して云う。
岐阜県の長良川など本州の川にも遡上するが、その姿は滅多に見られない。
ちなみに川で一生を過ごすヤマメは「陸封型」といい、同類種のアマゴの「降海型」は、サツキマスと呼ばれている。
さくらの滝 マイカー・アクセスガイド
筆者が初めて「さくらの滝」に行った2011年当時は、ほとんど道標がついておらず、途中からはご覧のダートを走って、ようやく辿り着いたのだが、今はすっかり整備されて分かりやすくなっている。
何よりグーグルマップに出ているので、スマホがあればもう迷うことはないのだが、このサイトの読者には、スマホナビが使えない人も少なくない(笑)。
迷わずに行くには、「道の駅 パパスランドさっつる」からスタートするといい。
反対の「緑駅」方向から来ると①のサインが見えず、最初の曲がり角を見落としやすい。地図で確認する場合は、斜里バスの「青葉会館」バス停がその角にある。
①道道1115 号(摩周湖斜里線)を、JR 緑駅方向へ約5.5 キロ進んだところにあるバス停「青葉会館」の先を左折。
バス停の手前に「さくらの滝」の表示があるので、見落とさないよう気をつけよう。
②約700 メートル直進すると、右折の案内看板が見える。
③途中から道は未舗装になるが、そのまま直進。なお2017年に訪ねた時は、もう舗装されていた(笑)。
④道なりに約500 メートル進んだところの右側に駐車場がある。奥に見えているのは仮設トイレだ。
駐車場から「さくらの滝」までは徒歩数分。もし、団体ツアーにぶつかった時は、彼らがバスに戻るまで、しばらく車内で待とう。
なお、早朝はあまりサクラマスが跳ばないので、行くのは陽が高くなってからのほうがいいだろう。
「さくらの滝」 アクセスマップ
屈斜路湖周辺 車中泊旅行ガイド
道東セカンドルート 車中泊旅行ガイド
道東 車中泊旅行ガイド



