この記事は、車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、全国各地からセレクトした「クルマ旅にお勧めしたい100の旅先」の紹介です。
屈斜路湖周辺は、「道東セカンドルート」最大のネイチャースポット
屈斜路湖周辺の観光&車中泊情報【目次】
屈斜路湖
屈斜路湖は、火山活動から生まれた国内最大のカルデラ湖で、藻琴山、サマッカリヌプリなどの外輪山を持ち、全域が阿寒国立公園に指定されている。
周辺で現在も火山活動を続ける硫黄山などの影響を受け、湖畔には多くの温泉が湧出しており、中でも湖岸を掘ると温泉が湧き出す「砂湯」は、人気の観光名所になっている。
ちなみに屈斜路の語源は、アイヌ語で湖や沼の出口を意味する「クッチャロ(のど元)」で、カヌー下りで有名な釧路川は、屈斜路湖から流れ出ている。
屈斜路湖周辺観光の難点
このマップを見ればよくわかるが、屈斜路湖周辺を観光する際の最大の難点は、東西南北に見どころがありながら、ぐるっと周回できる道がないことだ。
ここでは屈斜路湖周辺を5つの地区に分けて、観光&車中泊スポットをガイドしているが、すべてを周ろうと思うなら、最低でも3日はかかるだろう。
そうなると現役世代は、メジャーな観光地が連なる「道東ファーストルート」に足が向くのが当然のなりゆき。
屈斜路湖周辺を攻めるなら、先に「道東ファーストルート」を済ませてからのほうがいいと思う。
❶雲海スポット「屈斜路湖カルデラ外輪山」
筆者は「道東セカンドルート」のベストスポットは、屈斜路湖の北西部に位置する「屈斜路湖カルデラ外輪山」にある展望台だと思っている。
特に車中泊の旅人は、時間に制約されることが少ないため、その気になれば、このような雲海を車窓から”ゼロ円”で眺めることが可能だ。
屈斜路湖展望スポット ベスト3
※いずれも現地で車中泊ができる。
❷リピーターがステイする「清里町」
いっぽう清里町には、道内広しといえども「ここでしか見られない光景」がある。
また斜里岳の懐に広がるこのエリアには、広くて管理の行き届いた良いパークゴルフ場が揃っており、車中泊でそれらのコースを周る人も少なくない。
しかも小清水町と清里町には、特徴が異なる車中泊スポットが揃っている。
小清水町と清里町にある車中泊スポット
❸野天風呂で、のんびりまったり「屈斜路湖畔」
屈斜路湖といえば温泉を一番に挙げる人も多いと思うが、確かにここには、修学旅行とインバウンド御用達のメジャーな温泉地「川湯温泉」がある。
だが、以前は車中泊ができた「川湯園地」を実質的に車中泊禁止にして以降、このエリアにリピートしている車中泊の旅人は、名湯の誉れ高い「共同温泉」にだけしか足を運ばなくなっている。
ただ川湯温泉がダメでも、屈斜路湖畔には他にも無料の秘湯・名湯が点在しているし、車中泊スポットもある。
なお各温泉には、それぞれ「入湯規則」が定められているので、水着着用の有無を含め、事前にそれらを確認しておかれることをお勧めする。
屈斜路湖畔の秘湯・名湯
車中泊事情&車中泊スポット
❹道東セカンドルートのオアシス「摩周温泉」
弟子屈の車中泊スポット
❺「摩周湖」とライダーの聖地「ミルクロードと開陽台」
ここで気になるのが「摩周湖」だ。
さて。摩周湖は屈斜路湖と同じく周回できないため、3つの展望台をめぐるには否応なしの二度手間になる。
その摩周湖を要領よく周るには、上のマップのAコース(摩周湖第一・第三駐車場)と、Bコース(裏摩周展望台・神の子池・養老牛温泉・ミルクロード・開陽台)に分けるといい。
筆者が勧める作戦は、Bコースを「清里町」の観光後に通って摩周温泉に入る方法だ。