鍵掛峠の車中泊事情／大山のベスト紅葉スポット【クルマ旅のプロが解説】2023年7月更新

車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、大山のベスト紅葉スポット「鍵掛峠」の駐車場における、2023年7月現在の車中泊事情です。

「鍵掛峠」のロケーション

標高912メートル地点に位置する「鍵掛峠」は、大山を一周する「大山環状道路（鳥取県道45号倉吉江府溝口線）」の最高地点で、荒々しい大山南壁を望むフォトスポットとして知られている。

展望台の前方にはブナ林が広がり、背後に大山南壁の大規模な崩落によって刻み込まれた、無数の深い谷とガレ場が一望できる。

その「鍵掛峠」がとりわけ美しいのは秋。

運が良ければ、南壁の初冠雪と紅葉のコラボも見られる。

ただし、本格的な紅葉シーズンを迎える10月の中旬には、わずかしか駐められない展望駐車場をめぐって長蛇の列ができ、「大山環状道路」が渋滞する。

「鍵掛峠展望台」の施設

「鍵掛峠展望台」には、約15台が駐められる無料の駐車場と、公衆トイレがある。

路面は比較的フラットで車中泊に支障はないが、トイレの前には観光バスの区画があるので、ここで車中泊をしてしまうと翌日移動せざるをえなくなり、行き場がなくなって、結局駐車場から退場するハメになるので注意しよう。

こちらが24時間使える公衆トイレ。

中は洋式の水洗で、手入れがよく行き届いていた。

ただし大混雑する秋は、マイ・トイレットペーパーを持参しておくほうが安心だ。

それはここに限ったことではなく、ネイチャーフォトの世界では常識といえる。

さて。

「鍵掛峠展望台」のベストフォトスポットは、写真の★印のあたりになる。

なぜなら、クルマの前まで来ると、大山の手前の濃い針葉樹の山が大きく画角に入ってくるので、広角でダイナミックな紅葉風景が撮りにくくなる。

だが百戦錬磨のカメラマンが、そのことに気づかないはずはなく（笑）、

朝、目が覚めたらそこに三脚がずらりと並んでいて、まったくカメラを構えられる場所は残されていない。

そしてもうひとつ肝要なのが、山の影。

この写真は朝の7時半頃に撮ったものだが、影が消えて鍵掛峠全体が陽に包まれるのは8時を過ぎてから。

しかもその時間が来たからといって、立ち退いてくれる訳ではない。中には朝から晩まで撮り続ける人もいるくらいだ。

ゆえに、ここではまず夜のうちに三脚を立ててから寝て、場所取りをしておく必要がある。

そして陽が高く登るまでクルマの中で寛ぎ、頃合いを見計らって出てゆき、おもむろにシャッターを押す…

それは車中泊ならではの特権だが、そこまでして…という人は、平日の紅葉ピーク前後に行くしかない。

だがインスタ全盛の今は特に、いつでも人がやってくるし、そもそもそんな悠長なことをやっているようでは、会心の写真は絶対に撮れない（笑）。

ちなみに、この写真は20年以上前の2002年に撮影したものなので、果たして現在も、このような鮮やかな錦秋が見られるかどうかは分からない。

ネイチャーフォトの世界では、歳を食ってるほうがいいこともある（笑）。

なお頑張って来たけれど、鍵掛峠展望台の駐車場が既に満車の場合は、こちらの「県立大山駐車場」まで行けば、シャワーもあるので快適に車中泊ができる。

大山のベスト車中泊スポット／県立大山駐車場（鳥取県）【クルマ旅のプロが解説】2023年7月更新

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kurumatabi.net

2023.07.21

その時は夜明け前に起きて再挑戦しよう。

この時期は星空と紅葉風景を狙って来ている人がいるかもしれない。

こんな写真が撮れるみたい…

なお日中は「鍵掛峠展望台」から1キロほど離れた、同じ「大山環状道路」沿いの「三の沢」に、登山者用の無料駐車場があるので、そこから歩く手もある。

ただし帰りは、15分ほどひたすら山道を歩く覚悟が必要だ。

「鍵掛峠展望台」の最寄りの温泉＆買物施設

「鍵掛峠展望台」のアクセスマップ