車中泊旅行歴25年のクルマ旅専門家がまとめた、2023年7月現在の「道の駅 大山恵みの里」の車中泊に関する情報です。
この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊旅行における宿泊場所としての好適性」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。


「道の駅 大山・恵みの里」は、大山の観光時よりも山陰道で移動する際の休憩地として利用したい道の駅
「道の駅 大山恵みの里」 DATA
道の駅 大山恵みの里
〒689-3212
鳥取県西伯郡大山町名和919-12
☎0859-54-6030
営業時間
9時~18時
※冬季(12月から2月)は ~17時まで
無休(12月31日・元日のみ休業)
「道の駅 大山・恵みの里」の登録日
※これを知ることで、施設の古さやリニューアルの有無などがわかります。
登録回 /第30回
登録日/2009年3月12日
2022年6月 店舗をリニューアル
「道の駅 大山恵みの里」の筆者の歴訪記録
※記録が残る2008年以降の取材日と訪問回数をご紹介。
2012.08.25
2016.03.21
2016.07.20
2022.05.26
2023.07.14
※「道の駅 大山恵みの里」での現地調査は2023年7月が最新です。
道の駅 大山・恵みの里【目次】
「道の駅 大山・恵みの里」のロケーション
名峰・大山(だいせん)を臨む名和町に位置する「道の駅 大山恵みの里」は、山陰道・名和ICを下りてスグのところにある。
このマップを見ると「道の駅 大山恵みの里」は、日本海側から大山にアプローチする際の”最寄りの道の駅”に見えるのだが、筆者の経験から云うと、山というのは距離よりも、走りやすい道を通ってアプローチするほうがいい。
すなわち大山には、一般国道・高速道路ともに、「米子」から行くのがお勧めだ。
大山には、岡山県の蒜山高原から山頂エリアに入り、そこから鳥取県の米子を経由して境港へと至る、「大山パークウェイ」と呼ばれる観光ルートがあり、そこを走れば、自ずと見どころを辿って旅をすることができる。
ってことは、「道の駅 大山恵みの里」は大山観光には使えないということ?
そこまでは云わないが(笑)、この道の駅は大山観光のサポートよりも、現在も延伸工事が続く「山陰道」のサービスエリアとしての色彩が強い。
それもあって、2015年にはもっと大山の山頂エリアに近い場所に、「道の駅 奥大山」がオープンしている。
というわけで、大山観光が目的の人には、まだその「道の駅 奥大山」で車中泊をするほうがいいと思う。
ただ、それ以上にいいのは「県立大山駐車場」だ。
また「山陰道」で移動する途中に「旅の宿」として利用するなら、物販飲食設備の整った「道の駅 琴の浦」をお勧めする。
「道の駅 大山・恵みの里」の施設
「道の駅 大山恵みの里」は2段構造になっており、上段に駅舎と駐車場①、下段に駐車場②があり、それぞれにトイレが用意されている。
いずれも地面はフラットで、車中泊に支障はない。
こちらが駐車場①。
初めて来た人には、駐車場②を通り越さないと、ここがあることさえ分からないので空いている(笑)。
しかも大型車は来ないので、夜半にエンジン音に苛まれる心配はない。
こちらが駐車場①に隣接する24時間トイレ。
しかし鳥取県民は、どれだけ自動販売機でコーヒーを買って飲むんだろうね(笑)。
トイレの中は、きっちりウォシュレットに改修されていた。
いっぽうこちらが駐車場②。
察するに…
後からできたために②と名がついているだけで、実態は山陰道の入口に近い、こちらがメインの駐車場になっているのだろう。
ちなみに「道の駅 大山恵みの里」の前の山陰道は無料区間だ。
ゆえにトラックの利用は少なくないのだが、この近さだと3台もくれば、夜中はけっこう音が気になると思う。
こちらが24時間トイレ。
もちろん中はウォシュレットだ。
さて。
前述したように、「道の駅 大山恵みの里」は2段構造になっていて、駅舎に当たる「観光交流センター」(右)と「情報提供施設」(左)は、駐車場②の階段を登った上にある。
それにしても…
こちらにも、空き缶・ペットボトルのゴミ箱が多いね~(笑)。
「観光交流センター」の中には、売店と食堂、そしてレジを兼ねたインフォメーションカウンターがある。
売店には多少野菜類もあるが、加工品と土産品が中心。
ちなみに大山は、「地蔵信仰が育んだ日本最大の大山牛馬市」というテーマで「日本遺産」に認定されているのだが、内容がいまひとつ分かりにくく、さほど観光には寄与していないみたいで、早くも”形骸化”しつつある。
気になったのは、この「情報コーナー」。
これは下の「情報提供施設」とも関係するが、道の駅としては”店番”と”コンシェルジュ”を、ひとりで兼任できるこのカタチが人員配置の上では理想だろうが、利用者はこうなると、ここに観光案内を求めに来る。
そうなると「情報提供施設」はどうなる?
その「情報提供施設」の外観。
中には周辺のパンフレットが置かれているものの、実態は無料の休憩室。
こうなるのは当然で、ここは映像とパネル展示を駆使した「日本遺産」の紹介コーナーにするか、もっと明快で使いやすい休憩室に割り切ってしまうほうがいい。
もしかすると、出来た当時は「日本遺産」をPRしていたのかもしれないが、筆者が写真を撮っていないくらいだから、全然目立っていなかったに違いない(笑)。
総括すると、今の「道の駅 大山恵みの里」は、中途半端感が否めない。
逆にそれゆえ”車中泊の穴場”とも云えるのだが(笑)、コンセプトごと洗い直して、もっとサービスエリア的な魅力を付加するほうが、使い勝手は断然良くなる。
「道の駅 大山・恵みの里」の車中泊好適度
「道の駅 大山・恵みの里」のゴミに対する対応
可燃ゴミ:なし
缶・ビン・ペットボトル:自動販売機の横に設置
この道の駅では、おもしろい場面に遭遇した思い出がある。
朝、掃除に来ていたおばさんが、責任者らしき人にこう訴えていた。
「ゴミ箱がないから、生け垣やらあちこちにゴミを隠して捨てていく人が多くて、それを探すのが大変なんです。」
筆者は偶然そのやり取りを聞いてしまったのだが、それから3年経っても、この道の駅は何も変わっていない…
この写真を見て、「こんなところにまで、ゴミを捨てやがって!」と思うか、「これがあったおかげで、広い場内からこのゴミ袋を探し出さすに済んだ」と思うのか…
云い換えればそれは、現場責任者が利用者と現場で働く人に、”寄り添える資質”を持ち合わせているのかどうかだ。
この資質の有無が標準化されていないのが、今の道の駅の責任者の現状だ。
こんなのサービス業界の企業なら、入社研修時に叩き込まれる話だろう(笑)。
ここを正せば、「車中泊禁止問題」もいっぺんにカタがつくに違いない。
ちなみに、車中泊の旅行中に発生するゴミは「家庭ゴミ」ではない。
しかるに「家庭ゴミの持込み禁止」は地域住民に向けた正しい勧告ではあるが、車中泊の旅行中に発生するゴミは該当しない。
こう説明すれば分かりやすいと思う。
近くのスーパーで買ってきた「弁当」は、道の駅についた時点では「ゴミ」ではなく「食品」だ。
それを道の駅に駐めたクルマの中で食べると、残った容器がゴミになる。
ということは、正確には「道の駅で発生したゴミ」であって、
道の駅のスタッフが、出勤前にコンビニで買ってきた弁当を昼食に食べた後、その容器を事務所のゴミ箱に捨てるのと同じ話で、誰が食べたかは関係ない。
すなわち、「事業ゴミ」として道の駅が処分するのが筋ということになる。
明日帰る車中泊の旅行者が、それを「持ち帰り」するのは自由だが、それは「マナー」と呼ぶものではなく、あくまでも「道の駅の負担を軽減してあげるための協力」であって、基本は堂々と捨てさせてもらってかまわない。
車中泊旅行中のゴミの処分については、以下にもっと詳しい記事を記載しているので、時間があればぜひ。上に記した話が「自分勝手」かどうかは、法律に照らし合わせれば一目瞭然だ(笑)。
「道の駅 大山・恵みの里」の最寄りの温泉&周辺買い物施設
なかやま温泉 ゆーゆー倶楽部
道の駅から約9キロ・10分
☎0858-49-3330
おとな500円
10時〜21時
第2月曜定休
米子方面では
湧くわく天然温泉 ラピスパ
道の駅から約10キロ・10分
☎0859-56-1111
おとな800円
10時〜22時(受付最終21時30分)
木曜定休
コンビニ
ローソンまで約3キロ。
スーパーマーケット
約1.5キロのところに「Aコープ名和店」がある。
「道の駅 大山・恵みの里」のアクセスマップ
鳥取県の道の駅
車中泊好適度チェック!


車中泊でクルマ旅 総合案内
クルマ旅を愉しむための車中泊入門

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