電源が破格値で使える、北海道・道東の「別海町ふれあいキャンプ場」

ここは居心地・料金・利便性のどれをとっても合格点がつけられる、北海道でも指折りの車中泊に適したキャンプ場である。

低料金でコインランドリーや電源などの設備が整い、温泉が隣接していて買出しなどの便が良いこと、さらに根室や野付半島などの観光スポットに近く人気が高い。

筆者は2000年からこのキャンプ場を利用してきたが、取材で北海道を訪れるようになった2008年以降は、1泊200円という破格値で電源が利用できるこのキャンプ場に連泊して、執筆をする年が多い。

ここでの連泊基本スタイル。フリーサイトに駐車場が隣接しており、ほぼオートに近い状況で車中泊キャンプができる。別海は霧雨の日が多く夏でも寒いため、シェルターは虫よけよりも「防寒」に役立っている。

車中泊の一等地はここ。駐車場の端ではサイドオーニングが出せるのだが、管理棟とトイレに近いところは、テレビ映りが悪い。アンテナにもよるとは思うが、この位置まで来れば、ワンセグなら全チャンネルの電波が拾える。

しかし…北海道で「ちちんぷいぷい」が見られるとは思わなかった!(笑)。

炊事棟は屋根付きで、清掃が行き届いている。ここに限らず北海道のキャンプ場は水が冷たいので、6月や9月に行くなら、ゴム手袋を持参するといい。ジンギスカン鍋のようにしつこい汚れを洗うには必需品になる。

管理棟横にはトイレとコインランドリーがある。トイレは洋式もあるが、ウォシュレットまでは用意されていない。

※2017年にウォシュレット設置

日帰り利用できる温泉がある郊楽苑は、キャンプ場の山手にあり、歩いて5分ほど。一時は600円したが2016年から500円に値段が下がった。

特筆すべきはその泉質だろう。褐色のモール温泉で、pH値は7.9の弱アルカリ性。しかもメタケイ酸含有量は163.9もあり、美肌効果は抜群といえる。モール温泉で有名な十勝川温泉に比べても成分含有量はほぼ2倍、体感面でも明らかにお湯は濃かった。

郊楽苑(隣接)/ 0153-75-0711/大人500円/10時~22時・無休

なお、買い物に便利なのはクルマで5分ほどのところにあるコープさっぽろ。中にはダイソーも入っており、隣はセブンイレブン、向かいにコインランドリーがある。

別海町ふれあいキャンプ場
〒086-0216 北海道野付郡別海町別海141-4
0153-75-0982

料金は入場料ひとり300円、キャンプサイト利用料400円、電源代200円。ペットは入場不可。ゴミは有料袋で回収。

PS 2016.6

今回、このキャンプ場を改めて紹介する気になったのは、新しい管理者が赴任してきたからだ。

筆者と同じく別海のオールドファンならよくご存知だと思うが、2013年まで長らくこのキャンプ場の管理に携わっておられた管理人さんは、すこぶる面倒見が良く、多くの旅人に慕われていた。

しかしその後任で来た管理者は、どちらかといえば「お役人」タイプの人物で、自らキャンプをするようなタイプではなさそうに思えたし、キャンパーともあまり息が合わなかったようだ。そのため、筆者の顔見知りだった「常連さん」も、ここ1.2年で激減した。

今年もそれが気がかりではあったのだが…

来てみると筆者よりもずいぶん若い夫婦が受付で出迎えてくれた。聞けば今年からここの管理人になったという。

稲富氏は若い頃にバイクで旅をし、ここに来るまでは土産品の営業で道内の観光地を回っていたそうだが、彼の「気配り」と「熱い思い」は、明らかに前任者にはなかったものだ。

また赴任後2ヶ月しか経たないうちに、ライダーサイトを設け、管理棟も中のレイアウトを一新して開放的な雰囲気に変えるなど、意欲も旺盛で頼もしい。ちょっとこの先が楽しみになってきた。

PS 2017.8

1年余りの時を経て再び訪れた今回、稲富氏の行動力に驚かされた。特にライダー向けに整備すると話していた一画の充実度は目を見張るものがある。

テントの横までバイクが乗り入れられる「バイク・オートサイト」。安心なうえに荷物をテントサイトまで運ぶ必要がなく、ライダーの疲労は大きく軽減される。ありそうでなかった発想だ。

イベント用に使われていた巨大なシェルターもライダーズサイトに移動。雨からライダーのテントを守る頼もしい屋根に再利用されている。

変わったのはそれだけではない。

昨年はコミュニティースペースでしかなかった管理棟の奥に、保健所から許可を得て飲食スペースを開設。夕方6時前から8時の間は、ここでサッポロクラシックの生が飲める。

さらに管理棟入口横には、耐火煉瓦でできた本格的なピザ釜も。こちらは管理人のハンドメイドだが、ピザ生地は奥さんが練りあげるそうだ。ただ残念なことに我々がカウンター席に着いた時には既に「売り切れ」。よって、その焼きたてのピザの絵はない。代わりにメニューを載せておこう。

PS 2018.7
念願の石窯ピザを食べてきた。

まずは薪で窯をガンガンに加熱。ピザはレンガの蓄熱で焼き上げる。

これで700円はかなりのお得感。そりゃ、売り切れるのは当然だろう。

もちろんテントサイトもそのままではない。老朽化が激しかった炊事棟とBBQ炉は修理が施され、シルバー層の旅行者から要望の高かったシャワートイレも設置されるなど、目だたない場所にも改善の手は伸びている。

稲富氏の代になってキャンプ場の料金体系が変わり、確かに「値上げ」にはなった。筆者が懇意にしていた「アラウンド70」のキャンピングカーオーナーたちが激減しているのは、そのことと無関係ではないかもしれない。

しかし、これから新たに北海道を目指そうとしている世代に、このキャンプ場が存続できる基盤ができてきたことは喜ばしいことだ。

心配せずともベテランの親父たちは、まだまだ他にも「アジト」を隠し持っている(笑)。ゆえに、遠慮することなく思う道を進んでほしいものだ。

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