この記事は車中泊関連の書籍を10冊以上執筆し、1000泊を超える車中泊を重ねてきた「クルマ旅専門家・稲垣朝則」が、現地取材を元に「車中泊ならではの旅」という観点から作成しています。
※ただし取材から時間が経過し、当時と状況が異なる場合がありますことをご容赦ください。
ドライブで立ち寄るなら、道道106号沿いが面白い。
サロベツ原野にある、3つのお勧めドライブスポット【目次】
サロベツ原野を簡単に
サロベツ原野は、道道106号と道道40号の間に広がる、ほとんど起伏のない草原地帯で、有名なサロベツ湿原の入口は、2つの道道を結ぶ道道444号沿いにある。
ただ巨大な風車やN字のモニュメントなど、オロロン・ラインの特徴的な景観が見られるのは、天塩から稚内へと続く道道106号沿いなので、ドライブにはそちらのほうが適していそうだ。
浜勇知展望休憩施設(こうほねの家)
かつては食堂と売店が営業していた「こうほねの家」は、利尻礼文サロベツ国立公園内の「浜勇知園地」にある。
現在は無人の休憩施設になっているが、トイレと駐車場の利用は可能だ。
屋上はオロロン・ラインとともに利尻富士が見られるフォトスポットで、初夏には「コウホネ」がスイレンに似た花を沼に咲かせるほか、周囲にハマナスやエゾカンゾウなどが咲く様子も伺える。
北緯45度モニュメント
サロベツ原野にかかる北緯45度は、北極点から赤道までの中間地点を通ると云われ、幌延町は『北半球「ど真ん中!」北緯45度のまち』として知られている。
この「北緯45度モニュメント」があるのは、道道106号(稚内天塩線)沿いで、海越しに利尻山が見える絶景の地に設置されている。
手前は路側帯になっているので停車は可能。クルマから降りて記念撮影をすることができる。タイミングが合えば、ひとつ上の写真のような、利尻山絡みの「ダブルN」のカットも狙えるだろう。
オトンルイ風力発電所
オトンルイとは、アイヌ語で「浜にある道」という意味。
幌延町の風力発電プロジェクトに基づき、2003年(平成15年)から本格稼働している「オトンルイ風力発電所」は、サロベツ原野の南部にあり、北海道道106号沿いの南北約3キロに渡って、28基の風車が立ち並ぶ。
ちなみに上の「北緯45度モニュメント」は、このトンネルを超えた先の向かって右側にある。
海側の沿道には「サロベツ原野駐車公園」があり、好天時には利尻山も眺めることができる。
最後は繰り返しになるが、南から稚内方面に進む場合、「道の駅 てしお」付近から道道106号に乗り換えないまま、国道232号をそのまま進むと、紹介したドライブスポットには行けなくなる。
一番いいのは、いったん「道の駅 てしお」でトイレ休憩をはさむことだ。